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今回は、Snayperskaya Vintovka Dragunova
(スナイパースカヤ・ヴィントブカ・ドラグノフ)
略してSVD、通称ドラグノフを。
svd/01

[概要]
SVDは、ロシア(当時はソビエト連邦=USSR)で開発された軍用
セミオートスナイパーライフル(日本語だと半自動狙撃小銃か)である。

AK47をベースに、モシン/ナガン用の7.62×54Rという大型の弾薬に
合わせレシーバー(機関部)を伸ばし、バレル(銃身)も延長、
フラッシュハイダー(消炎器)を取り付けている。

また、レシーバー側面にスコープマウントレール(取り付け用の溝)
を設け、イルミネーション(照明)付きスコープを一緒に配給したという。

外観では、サムホールを大きく拡げたようなスケルトンストック
(中空の銃床)も特徴的である。
svd/02
今回紹介のSVDはA&Kのエアコッキングガン。

[1/6]
今回、話の都合上先に1/6を紹介したい。
SVDは2つほど集まっている。
svd/07
画像上側(スコープマウントが外されたもの)がバイス製、
下がホットトイズのモダンファイアーアームズコレクションVol2のもの。
右上はAK47、右下はSVT-40。
SVT-40については、下記で。


[開発の経緯と構造]
SVDの開発は戦後の1950年代に始まったらしい。戦時中モシン/ナガン
M1891/30狙撃銃が有用だったため、小隊配備のライフルを、今度は
セミオートとして進められた。

実はWWⅡ期にもトカレフM1940(SVT-40)に至る一連のセミオート狙撃銃
があったのだが、これらは種々の問題を抱え、戦後顧みられることは
無かったようだ。

開発はコンペ形式で、シモノフなども参加したが、
エフゲニー・F・ドラグノフの設計したSVD-137が最終的に選ばれ、
1963年に採用されたという。
svd/04
A&KのSVD(右)と、ハドソン モデルガンのAK47。

SVDはロシア以外でも生産され、中国では79式狙撃歩鎗というらしい。
しかし、ルーマニアではAKの要素を取り入れ独自のFPKを開発、
ロシアでの製造を行っていたイジェマッシでも、フォールディング
ストックを持つSVDS、ブルパップ化したSVUなどのほか、輸出(狩猟)
用にタイガーという名前のモデルを作っている。

基本的には大型のAK47、というような外観だが、構造上、大きくAK47と
異なるのは、ボルトハンドルのカバーとセフティを兼ねたレバーの後ろに、
分解用のレバーが付いたことだろう。

svd/03
A&KのSVDと、ハドソンのAK47のカバーを外したところ。

AK47では、リコイルスプリング(ボルト前進,閉鎖用ばね)の一端を
利用し、レシーバー上部カバーのストッパとしていたが、SVDでは、
レバー式の固定具となっている。

今回のトイガンもこの分解方法は全く同じだ。トイガンでは、このあと
ボルトの取り外し等に六角レンチを要するが、もともとセミオート
ライフルだったものをコッキング式としており、内部は全く異なる。

また、サイトはAK47と同じくリアサイト(照門)がオープンタイプで、
レシーバー前方の余り精密射撃に向かない構成となっている。
しかしこれは後述するスコープ使用を主眼において設計されたためと、
基本的にAK47と操作の統一を図り、教育の問題を低減(専用の操作を
覚えさせるところ)させる目的だったと思われる。
svd/05
米制式のM14(左 マルイ製電動ガン)とSVDのサイトの比較。
M14はピープサイトで、機関部後端にリアサイトがある。


ドラグノフにはスコープ使用時にあわせて、着脱可能なチークピースが
付いており、アイアンサイトで狙う場合は、これを外したほうが
高さが合う。
svd/06
SVD(左)とH&K G3SG1(マルイ製電動ガン)のチークピース。

セフティは、AK47と同じく、ボルトのダストカバー兼用となっており、
視覚的にもセフティ状態を認識しやすい。
svd/13
SVDの機関部。これはセフティを下げた状態。

[トイガンのSVD] 
今回のトイガンは、中国製でA&Kが作ったものと思われる。
以前A to Zというところが作り、'05年ごろ、KM企画が販売していたもの
をそのままコピーしたもの、のようだ。

電動ガンやガスBLKでは、日本のメーカーのパテントに抵触するものが
あり、日本メーカーが警告しているものがあるが、今回のものは、
金型の不正使用などが無ければ、機構の特許や意匠で登録されたものも
無さそうなので、とりあえず訴えられるものでは無さそうだが。

作動方式は、毎回コッキングレバーを引いて単発の発射を繰り返す形だ。
スプリングはマルイ電動ガンのものが使えるというが、今回入手のものは、
スプリングが入っていない状態のものを輸入、ショップが国内規制値に
合わせたスプリングを選んで組み込んだという。

シリンダーなどはマルゼンAPS-2のものをもとにしているという情報も
あるが、ブルーアルマイトで、カバーから覗くところが少し目立つ。
svd/09
マルゼンAPS-2(左)と。このカットではSVDに付属のプラストックを付けている。

ストック,フォアアームは黒色のプラスチックで、木製(合板)
ストック付きも最近入ってきているようだ。今回はウッドランド製の
一枚板からの削り出しものを装着してみた。

実物のAK用ストックを見たことがあるが、バーチの合板といっても、
ハンドガードは単に薄い板を重ねたものではなく、半円筒状に曲げて成形
しながら接着していったようである。
このため、強度上も、仕上がりも良好だったようである。

しかし、その手間から、ロシアも手工業的な木製ストックから、
プラスチックへ変更をすすめ、SVDも折り畳みストックのSVD-Sからはプラ
(シンサティック)製となっているようだ。

トイガンに戻って、本体はアウターバレル,カバー部も含め金属(但し
鉄ではなく、亜鉛,アルミのようだ)で作られ、しっかりした造りに
なっている。

手に持って操作,移動しても、ギシギシ軋むようなことはないが、
トリガーメカが若干動く。これはシムをかますなど、調整すれば
良くなると思う。
またこれはマガジンが樹脂製だが、これも現在は鋼板プレス製があり、
パーツとしても入手可能のようだ。

スコープもノリンコ(中国),ベラルーシ製の実物用が付いたものも
用意され、また単品で販売されている。
このあいだまでは、更にバイポッドも付いたセットが売られていた
ようである。

また、電動でもSVDは海外メーカーが作っており、これらも入って
きている。
但し、機構部はマルイ製をコピーしており、上記のようにマルイは
違法コピー品について警告しているようなので、入手は避けた。

また、昨年、中国メーカーの社長が逮捕され、生産が止まるなど、
混乱しているようだ。なんでも中国国内ではこれらトイガンの販売が
認められていないのに、販売していたとか。準空気銃の規制が出来た
とはいえ、まだまだ日本は自由なのかもしれない。

しかし、本当の自由主義,民主主義ではなくて、基本的にお上が決めた
範囲内、とか、制限を設けており、結局それ風、だとも思うが。
ホンモノそっくりのトイガンは、ホンモノそっくりの自由,民主政治から
というのは、非常に痛烈な皮肉ではある。

[スコープ]
PSO-1というのが標準の4倍スコープ、POSPは8倍、NSP-2は初期の暗視型、
1PN-58はいわゆる現代の第一世代ナイトビジョンに相当し、1PN-51が
第二世代らしい。

PSO-1も、レンジファインダー,イルミネーション機能のほか、切り替え
式で赤外線発光源の検知機能も持っているという。

SVDは、あくまでスコープの使用が前提とされ、アイアンサイトは、
スコープ故障時などの、補助的な役割とされたいたようである。
svd/11
スコープマウント用のレール。AK47(手前)には、これが装備されず、
AK74になってSVDと同じ規格のものが付けられている。


上記のように実物用スコープが付くらしいのだが、この本体より高価なのと、
暗く、LEDが簡単に取れるなど、不具合も聞くので、手持ちのタスコ
固定倍率Gスナイパーを付けてみた。
マウントベースは、東京マルイのAK74用を使ってみたところ、着脱も
問題なく、リアサイトの上にスコープが来るのだが、隙間が5mm程度と、
高さも丁度良い。
svd/10

[バトルライフルとSVD]
バトルライフルの定義は定まったものが無いようだが、自動/半自動の
切り替え機能が付いた、アサルトライフルより強力な弾薬を使用する
ライフル、と考えている。

SVDは、フルオート機能を持たないので、この定義だとバトルライフル
とはいえないが、英国はFALの自動機能を殺したL1A1を使っていたように、
非常時以外はフルオートで撃ちたくないものではないだろうか。

また、このセミオートスナイパーライフルというカテゴリでは他にも
有名なところでH&KのPSG-1がある。
PSG-1は、ミュンヘンオリンピックでの人質テロ事件の教訓として、
手動式より連射速度が速いライフルを求めたことから開発されたという。

svd/12
M14(左)とSVD。

USSRの、遠射性能は割り切って廃したAK47を採用し、支援用の
スナイパーライフルさえ基本操作を同じとしたSVDで補うという
コンセプトは、精密射撃に拘るより、堅実な路線と言える。

また同盟国はもちろん、国内でも説明書が読めない、というような層まで
存在する(日本ではちょっと考えられないが、教育がそこから、という
だけでなく、言語がひとつではない)事情まで考えられると、
まさに現実的、だったのかもしれない。

SVDは西側のスナイパーライフルの精度を凌駕するものではなかった
かもしれないし、モシン/ナガンよりも精度は低かったかもしれない。
しかし米国が.308から.223へ、主力ライフルを移行させ、それを補う
ためにM24などの手動式スナイパーライフルやSR25などのセミオート
スナイパーライフル、そしてM14などのバトルライフルまで持つ、という
迷走を考えると、USSRの戦略は当時先進的で、かつ成功だったのでは
ないだろうか。

svd/08

では今回はここらへんで。

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今回は、ソビエト連邦(現ロシア)制式のAK47を取り上げる。
AK47/01

[概要,経緯]
AK-47は、ソビエト連邦の制式ライフルで、第二次大戦後すぐの1947年に採用されている。
外観は洗練や優美さからは程遠いが、簡単な操作,機構で丈夫が取柄、この後継機種も含めると世界でもっとも普及しているといえる。
ソビエト連邦は終戦間際に登場したドイツのMP43(MP44,stg44)に苦しめられた経験からその有用性を認識し、これを手本にして全軍の主力小銃として採用することを決めたのである。
これは大変な決断力か、もしくはどうにもならない事情があったかだが、どうやら両方でかつ、後者の要素が強かったように見える。
当時ソビエトは体制の違いから諸外国の武器を調達するのも問題があり、早急に自前で自国,連邦加盟国の主力ライフルを整える必要があった。AK47制式のわずか2年前、1945年にとりあえずSKSを採用するなど、ともかく整備を急いでいたようなのだ。
開発に携わったのは後にAK(カラシニコフ自動銃の略)の名称にもなったカラシニコフで、彼は当初メインの開発者ではなかったが、担当者スダエフ急死のため指揮をとることになったという。
また、開発自体も部内でのコンペ方式がとられ、拳銃TT-33(過去の記事)で有名なトカレフもコンペイターとして名を連ねていた。

1/1と1/6のAK47。
1/1はハドソン製モデルガン。初期のもので、発火方式がオープンデトネータの物。
1/6は単品購入で出所は不明だが、いくつか入手したAKの中では最も良く出来ているように思う。
AK47/11

[アサルトライフル]
AK-47はアサルトライフルという現代では兵士の一般的装備となったジャンルの銃である。
assaultは猛攻撃,接近戦,といった意味になる。
MP43は製造が承認されなかったので、マシーネンピストルつまりサブマシンガンの型式で誤魔化して製造していた。
MP43は撃発方式をハンマー式に変え、MP44となっていたようだ。
これ(密造?)がヒトラーに知れて彼は激怒するが、知った経緯が戦場で功績のあった兵士に欲しい物は何か尋ねたらMP44だった、ということだ。
このため無下に中止させる訳にもいかない、というより、ようやくその射程も短く,パワーも低い(そのへんがヒトラーは気に入らなかったらしいとも言われるが、実は既にKar98k用の8mm弾が、億単位の在庫があったので変更できなかったとも)この銃の実力に気づいたようで、名前も戦意高揚を狙ってstg(スキュルムゲーベル=突撃銃)と変え、生産させたらしい。
そして通常のライフル弾より短く低いパワーの弾を使い、全,半自動切換え式の小銃をアサルトライフルと呼ぶようになった。

アサルトライフルの始祖、stg44とAk47(1/6サイズ)。
暗視装置付きのstg44(だと思う)、ドラゴン製。
AK47はザッカ・ピーエイピー 1/6スケールガンコレクション。
AK47/06

米国はM1カービンに全自動機能を追加したM2カービンを採用していたが、これはアサルトライフルとは呼ばれていない。米国は主力ライフルM1ガーランドも半自動であり、これに対抗してかドイツもヒトラーガーランドと呼ばれるライフルを作った。
隣の芝生は青く見えるからか、それとも同じ状況で対峙しているから似たコンセプトが生まれるのか、ともかく当時両者はそれぞれ試行錯誤の中、現代戦により適したライフルを模索してゆく。
米国はしかしM2をあくまで補助兵器として将校や車両部隊に使わせるに留め、M1ガーランドの強力な30-06弾を少しパワーダウンさせただけの308(7,62×51mm)弾を採用、しかもこれをNATO制式にして諸外国にも押し付けてしまった。
308弾のフルオート射撃は反動が強すぎ、米国はM14を採用したものの、結局M16に移行、困ったことに308NATO弾を使う諸外国と使用弾薬が違うという事態が起こった。
ソビエトは台所事情が厳しかったとはいえ、結果的にはAKでワルシャワ条約機構を統一して成功させる。

AK47と米国がベトナムで使ったライフル達(これらも1/6)。
上からAK47,M1カービン,M14,M16A1(過去の記事)。
AK47/08

[バリエーション]
Ak-47はその後AKM,Ak-74と基本を同じくしながら進化していき、現在もその進化型がロシアを筆頭に多くの国で使われている。
AK-47自体は3つの型に分類され、Ⅰ型は最も初期に少数生産されたプレス鋼板製のレシーバー(機関収納,銃身固定部、外板で構成された構造体)を持つもの。Ⅱ型はこれを鋼ブロック(塊)からの削り出しとしたもの。Ⅲ型は更にこれを少し改良したもので、外観上の最大の違いはストック付け根の金属部品が廃され、ストックがレシーバーと直接接触するタイプである。このⅢ型が最も多く作られ、ハドソンもこれをモデルアップしている。
プレス製のレシーバーは無理があったらしく、耐久性の問題から急遽削り出しに変更されたらしい。その後、AKMになって再びこれが実現する。
しかしこれでソビエト(ロシア)の技術が低いと決め付けてしまっては早計だ。
ドイツの制式になったG3はプレス製だが、無理に308弾を使ったためか歪みが生じるらしく、一定数を撃ったら工場に送って矯正するよう指示されている。
英国はプレスで耐久性が確保できないと踏んでAK同様切削レシーバーのFALを採用した。しかも308弾のフルオートは実用的でないとして、セミオート(半自動)のみのL1A1を作った。
米国もM1ガーランドの基本を踏襲したので、M14は削り出し(加工の過程で鍛造も行ったかも知れないが)レシーバーである。
そして、プレス薄板製やアルミ製のレシーバーに対し、これらは総じて長い寿命を持っている。
米国の拳銃、M1911A1も約半世紀現役で、しかも最近までこれのパーツを替えて使っていたというから、丈夫さという点では、切削への変更は正解だったのではないか。

AKのバリエーションを1/6で。
上からドラグノフ,AK74,AKS74,AK47,Ak47S,AK47。
ドラグノフはホットトイズ モダンファイアーアームズ 第2弾から。
AK74はフルタ メタルガンマニアシリーズ。
ストック形状,マガジンから、中国の88式と言った方がいいかも。
AKS74は21センチュリートイズで、サイレンサーとフォールディング(折り畳み)ストック付き。
最も下のAK47S,AK47は共に1/6スケールガンコレクション。
Ak47/07

[機構]
M16は閉鎖開放機構を簡略化したが、閉鎖不良が起こり対策するなどミソがついた。
AK-47はガスピストンによってボルトを回転させ、閉鎖を解く一般的かつオーソドックスな機構で、撃発機構もセミオートではハンマーを2つの突起で順に引っ掛けて、トリガーを戻したときに一方が外れるという形式までM1~M16までの米国自動装填式ライフル達と同じである。
Ak-47はワンタッチで上部カバーが外れ、分解も容易なのだが、カバーを空けると驚かされるのはその密度の低さだ。
レシーバーの中が大きく空いている。別にモデルガンだから、ではない。
これならもう少し小さくしたり出来なかったか、と考えるところだが、これで異物が入っても問題なく動くからいいのだそうである。
しかし、これをゆとり設計と呼ぶか、大雑把と呼ぶか微妙である。
上部のボルト,キャリアーが作動幅も含めると前後は一杯まで使っているようなので、最初から大きく空けることを狙ったとも思えない。
しかし、いいかげんでもたまたまでも上手くいっていることは間違いない(ほめてないか)。

AK47/03

この大きな隙間以外にも作動の確実性を上げるポイントがあり、それは重いスライド(ボルトキャリアー),少ない部品,そして短い薬莢(カートリッジ式弾薬のケース)だという。
他にも例えば、AKのハンマーはねじりバネをダブルにして使っている。
ねじりバネは最近では多くの銃が使い、信頼性も確保されているが、昔はコイル式を圧縮して使うのがもっとも安全性が高い、とされていた。
バネは十分安全なたわみ量に抑えていないと折れるし、折れると機能を全く失うより、いくらかでも力が残った方がいい。
コイルなら密着するところが限界なのでたわみ量が過度に大きくならない、折れても完全に機能を失わない、などがあるからだ。
しかしスペースを食う。S&WのM39などはそれをものともせず、そこらじゅうにコイルスプリングを配置して使っている。
カラシニコフはねじってある部分が2つあるバネを使った。これだと一方が折れても、一方は効く。更に3本の鋼線を撚り合わせたうえでねじりバネにしたものがどこかのAKコピー銃には使われていた。
こういう安全策は、実はオートバイのスタンド用バネなどにも応用され使われている。
安全装置はボルトキャリアー部のカバーを兼ね、更にセミフル切り替えのセレクターも兼ねている。これを動かすと中のハンマーまで見える。

ak47/04

AKの欠点として、機関部前方でバレルを覆うフォアアームがストック(銃床)と同じく木製だが、連射するとここが加熱し、触れないくらい熱くなるとか。
M14などは上部が合成樹脂になり、M16に至っては内側に金属の板を貼ったプラスチックで、大きな穴がたくさん開いている。
AKには全弾撃ち尽くしてもボルトストップは無い。親切さは無いが、逆にとことんシンプルである。
サイトはオープンタイプ。元のMP43もドイツ制式銃の通例にのっとってオープンタイプだった。照準線長は短くなるが、この銃の目的からこれで充分とされたのだろう。リアサイトには上下の調整機能がついている。

AK47/05

木製ストックは色が経年変化の為か濃くなってきている。ハドソンのストックはブナ材だと思う。
実物のそれはどこかにカバ=バーチ材とか書いてあった。ロシアではカバが入手しやすかったのだろう。
1ピ-スでなく、薄い板を張り合わせたプライウッドだという記述も見られる。
バーチならそうそう太い木に育たないと思うので、これは有り得る話だ。
ベニアレースという機械で、桂剥きのように薄く円周状にカットしてこれを伸ばし、重ねて接着する。ベニアというのは本来この薄くカットされた板である。
ストックの赤い着色は特徴的だ。国旗の色と合わせたという要素もあるかも知れないが、腐食対策とウォールナット=クルミ材などと違って白っぽく木目も目立たないので濃い着色としたようだ。

米国サイドの立場で作られた映画ばかりを見、またテロや紛争で使われるAKを見てきたせいか、はたまたイデオロギーに対する反感からか、加えてMP43より前近代化したような外観からか、正直AKにいいイメージは持っていなかった。
購入するのも10年以上見送り続けていたが、これはたまたま中古で激安のものが転がっていたので見てみたところ、買い物だと思ったので入手したものだ。
以前にトカレフTT-33を入手したとき、意外に良いと思ったこともある。
AK47もそうで、実際に模型を手にしてみると、結構好感が持てるのだ。
「悪魔」に魅入られたのではないと思うが。
作り方に垢抜けないところもあるが、ガスチューブ周りなどはデザインが考えられたように思う。

AK47/12

米国のM1,M14,M1カービンなどがピストンを銃身下に配置しているのに対し、AKはガスピストンを銃身上に配置している。
このため機関部は背が高くなっているが、しかし、ストックは直銃床に近くなり、意外に重量バランスも良く、構えれば自然にサイトが合うような具合の良さがある。
照準線長が短いサイトだが、この割り切りの為サイトピクチャーはクリアで見やすい。
上が大きなテーパーになっているグリップも違和感が無い。
カバー兼用のセフティ,セレクターレバーは他の銃では考えられない大きさだが、判り易さ、という点では確かにこれに勝るものは無い。
しっかりしたレシーバーに取り回しやすいサイズもいい。
これらは元となったMP43(MP44)の功績によるところも大きいが、それを正しく評価し、自分達に出来る範囲で良い所を継承し発展させたAKの製作陣も評価されるべきだろう。
他のメーカーがMP43の正当な後継者としてアサルトライフルを育てたかというと、どこも少なからず回り道を(これは政治的要因もあり、開発者のせいだけではないと思うが)強いられているように思うのだ。
本家ドイツのG3にしても、今から言うならバトルライフルである。

AK47/09

[悪魔か天使か、の意味]
Ak47とその後継機種AKMは世界中に拡散し、紛争のあるところには必ず顔を出す銃となった。
発展途上国で猛威を奮うウイルスのような存在として、テロリストご用達の銃として、カラシニコフは悪名をはせる。
しかしAKだから、という要素も無くは無いが、代わりが存在しないわけでは無い。
更にアフガニスタンあたりでは、手作りに近い形で各種の銃を作っている村もあるとか。
そういう規模でも銃は作れるし、何を使っても戦う、という側面があるのは今日のテロの態様を見ればわかると思う。
もちろん多くの銃を作り、これをばらまけば犯罪は増えるし、それをやったソ連や東欧諸国の責任は決して小さくないと思う。
そして、その軍備拡張の甘言に乗り、収拾がつかない事態を引き起こした国の指導者たちもまた然りである。
やはり過剰な武器はコントロールし、縮小させていく必要はあると思う。
だが、「悪魔の銃」、AK47にも国家の威厳と秩序に寄与した、プラスの要素はあると思う。
物に対する見方、イメージ,潜在的な感情の影響はあると思うし、また、真に客観的な視点などというのは、禅問答である。
そしてこの銃による被害を受けた方が、特別な感情を禁じえないということも理解できる。
しかし例え、この銃が「悪魔」でも、魔力で人を倒すのではなく、人が引き金を引き、火薬で鉛弾を発射するものだというところまでは、認識しているのではないだろうか。
これを作り,手に入れ、そして人に向ける、その全ての過程に、抗い難い魔力を維持して、関わった全ての人の理性を麻痺させ、狂わせたのだろうか。
そして、今も億単位の人間がこれによって狂っているのだろうか。
どこかに確信的な「悪意」は、無いだろうか。
言い古された言葉だが、そこには人が、これを装備させ、引き金を引かせた人,引き金を引いた人がいるのではないか。
そしてこれを物のせいにすれば、その分「責任のあった」人の非難が削がれ、薄まってはいないだろうか。
もしこれから積極的に世界で紛争を治めていく手伝いをしようとするなら、我々は、この20世紀の「悪魔」の正体を厳しく見極める必要があるのではないか。
銃が天使か、悪魔かなどと「色づけ」を行うことは、決定"意思"を持つ人間の責任転嫁に手を貸す行為になるのではないか。
AK47/13

[銃が無くなれば、の危険性]
銃が、自分が強くなったように感じる、というようなところに悪魔性があると考えるなら、それは車や金(マネー),権力にも言えないだろうか。
パワーのあるものは、武器として使用すると大きな効果,被害をもたらす。
しかし現代社会では、皆がこの大きなエネルギーの恩恵を受けている。
日本は、既に原子力なしに暮らせなくしてしまった。
核物質には、平和も軍事利用も関係なく、放射能と大きなエネルギーを放出する性質があるだけ、という考え方をしてみて欲しい。
日本には非常に多くの核施設があり、テロや他国の侵略によって奪われたら、いやここを攻撃されるだけでも、自分達だけでなく世界中に深刻な被害をもたらすのである。
自衛隊は違法、軍隊は要らない、それが平和維持のための良策だと主張するものは、“平和”と冠された核物質を持つ責任を、どう考えているのだろうか。
もしこのようなものは持たなくていい、というなら、悪用の危険性から、順序として軍隊より核の方を先に完全に処理するべきではないだろうか(でないと守るものが無い”危険”物質が生まれる)。
潜在意識かも知れないが、イメージ操作によって人々を安心させ、危険認識を誤らせてはいないだろうか。
もちろん日本が持っていて、悪用されると世界に害悪が及ぶもの(技術)は他にも大量にあるし、この経済力自体、大変な脅威を及ぼす。
人員も軍事的な能力はともかく、もしどこかに支配され「駒として使われ」たら、世界第10位の人口の影響は決して少なくない。
決して資源には恵まれていないが、地勢上、この土地の軍事的価値は低くないし、気候も含めて「住むのに適さない土地」ではないはずだ。
たくさんの大切なものを持っている以上、それに見合う措置は必要である。
また、我々は理性的に考えるべき責任があるだけの“力”を有しているのだ。
この責任を、嫌だから、というだけの理由で放棄するわけにはいかないと思う。
もし、“信じていた”他国,自国民に襲われたら、自ら一族全てを手にかけ、火を放って何もかも焼き払うというのだろうか。
もっといえば、現代の技術やエネルギーを拒否し、原始的な生活に戻るなら、それは生きるか死ぬか、食うや食わずの状態である。そこには現代の文化も、自由や平等の保障も成立できないと思う。
そして現代の文明から、銃に関係するものだけを都合よく選択して封印,廃棄するようなこともまた、不可能ではないかと思う。

松本仁一氏が新聞で連載した記事をもとにまとめた単行本「カラシニコフ」(朝日新聞社)ではAK47,AKMをダシ(失礼!)に使い、アフリカで統制のとれなくなった国家がテロの温床となり、他国へ危害が及ぶ例が描かれている。
もし日本が(米国の庇護も含めて)武力を放棄した場合、これよりたちの悪い事態が引き起こされる恐れがあるのだ。
氏はいみじくもあとがきでこう述べている。
「第二次世界大戦後、私たちはともすれば「武力」から目をそらそうとしてきたように思います。
そのために「国家とは何か」が分かりにくくなっているのではないでしょうか。
国家の力の根源にあるのはどう考えても武力です。
たとえば警官のピストルです。警察がピストル、つまり武力を持っていなかったら国家の権威は成立しないでしょう。」
AK47/10



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今回はソビエト連邦制式のトカレフTT-33。
TT33/10

1/1はハドソン製モデルガン。刻印によると、モデルアップしたのは1939年製造のもの。
トカレフとは開発者の名。
TT-33は1930年に制定されたTT-30を改良したモデル。
TT-30,TT-33共、基本的特徴は同じで、ユニット化されたハンマーメカ(メカブロック)を持ち、安全装置と呼べるものはハンマーのハーフコックしかない。
TT-33の改良箇所はトリガー(引き金)パーツの一体化を進め、パーツ点数を減らしたという。
TT-33はトリガー上部が丸められているが、これは一体化したトリガーを組み込み、又は分解するときの”逃がし”ではないだろうか。
このモデルガンではインナーフレームが外せるが、実物のフレームは一体だからだ。
TT33/02

トカレフはとことん省力化を図り、そのために安全装置も省いたとか言われるが、スライドにフルート状の溝を指かけとして切ったり、ハンマーメカを一体化したり、グリップの固定方法など凝った機構を採用しており、決して”とことん”省力化したのではない。(戦争末期には溝を簡略化,木製グリップにして省力化するが)。
TT-33と、参考になったと思われるもののひとつ、コルト32オート。
これはMGC製モデルガン。
TT33/04

コルト社やFN(ファブリックナショナル)社の、ブローニング設計オート拳銃たちが装備していたグリップセフティだが、構造的にあまり手間のかかるものとは思えない。
なぜなら、撃発装置を組み込む為の穴を塞ぐフタでもあるからだ。
TT-33の場合、ここが開いていないので、フレーム上からメカを入れなければならない。
ユニット化されたメカは、組み立て,分解が困難だったから、という側面もあるのではないか。
それなら後ろを開けてセフティもつけていたブローニングの設計は、やはりかなりこなれていたと思う。
ボブチャウとTT-33、SIG P210。
ボブチャウはコルトナショナルマッチベースのカスタムガン。
これはWA製ガスブローバックガン。
グリップ後部上側がグリップセフティ。
このほかサムセフティ(銀色のパーツ)がフレーム後方上部についている。
SIG P210はマルシンのガスブローバックガン。
これもサムセフティが付くが、ボブチャウより前方にある。
TT33/05

実はTT-33の後、ハンマーメカユニットを採用したのがスイスSIGの名銃、P210だ。
P210のベースとなったフランスのMle1935Aが、このハンマーメカユニットを採用し、これをP210も踏襲している。
SIGはしかし、後期型でハンマーメカユニット固定用のビスを追加している。
トリガーの感触向上が目的だったというが、ユニット化のメリットを落としても固定を選んでいる。
大体、もともと故障する確率も低いと思われ、普通分解でここをばらす必要はないと思う。
両者のハンマーメカユニット。
TT33/09

カートリッジ3種。
45ACPを模したダミーカートとTT-33用カート、そしてマルシンモデルガン用の9mmカート。
TT-33のカートは、なぜか弾頭部だけでなく、ケース上部まで赤く塗られている。
Tt33/08

TT33の使用カートリッジは、7、62×25mm。モーゼルミリタリーC96用の弾(もともとは自動拳銃の始祖ボーチャードの弾、後に開発者ボーチャード氏がモーゼルに移籍したためか、C96でもこれを使っている)。
ロシア帝政時代に大量に買い込んでいたので、流用することにしたらしい。それならC96も使えばいいと思うが。
後に日本でこれの貫通力が話題になったが、ロシアでは弾頭にも鉄を入れていたらしく、これが貫通性を上げていたらしい。
モーゼルM712とTT-33。
M712はマルシン製モデルガン。M712はC96にセミフル切り替えとボックスマガジンをつけたもの(前記事参照)。
TT33/03

TT-33はグリップパネル取り付けも一般的なスクリュー(ネジ)ではなく、なんとマガジン挿入口からドライバーなどを入れてロックを外す形式。
ここで外したハンマーユニットのエジェクター部が使えるのだが、そのためのユニット化なのか?
グリップ固定法の元ネタはFNのM1900だ。但しM1900は表からドライバーで約90度回せば外れる。
そしてこのグリップパネルを外しても大して意味が無いのだ。
一体化された内部パーツは上から取れるので、ここを開いてバラす必要があるのはピン抜きという”特殊な工具”がいる引き金バネ(トリガースプリング)のみなのである。
TT-33はエキストラクターはピン止め(モデルガンはスクリュー)、マガジンキャッチとスライドの一部にマイナススクリューが(モデルガンではプラスだったりするが)ある。
もともとモーゼルC96のように工具無しでほとんどバラせる設計ではないのに、なぜ一部の”簡易な分解法”にこだわっているのだろうか。
TT33/11

更に複数のサイトによると実物のグリップパネルは鋼板プレスだというが、これは「(普通のスクリューではなく)鋼板プレスの金具で固定されるグリップ」を訳し間違ったのではないだろうか。
ワルサーP38のモーゼル・ベルケ戦後製造型は金属製グリップだが、造形もシンプルである。
中身はともかく、TT-33のグリップの表は、構造,造形,仕上げをみると樹脂製だと思われる(これもベークライトという記述もあるが、参考にしたFN M1900の後継機種M1910と同じエボナイトに見える)。
国内にも実物グリップが入ってきているようだが、入手した人のレポートでも、やはり合成樹脂製のようだ。

1/1と1/6。
1/6にはホルスターと2個の予備マガジン付き。
ホールドオープン(スライドストップがかかった状態)姿なので1/1もホールドオープン。
TT33/06

何だかんだ文句ばかり言っているが、手にしてみると結構気に入った。
グリップフレームは上広がりだが、グリップパネルは上を薄くしてあり、あまり違和感は無い。
スライドも薄くスリムである。
トカレフは天才ブローニングには及ばなかったが、少なくとも手抜きの粗製品を作りたかった訳ではなさそうである。
当時はまだまだ暗中模索の時代なのである。
ともかくデッドコピーではなく新体制国家の制式拳銃にはオリジナリティが必要だったというところでは。
共産圏のものは情報が不足していた時期があり、それがミステリアスなイメージを増幅、実態を超えた虚像を形成していた部分ああるのではないか。
そういえば謎に包まれた最新鋭の超音速機だと思っていたら、旧式の真空管が入っていたというのもあったような。
TT33/07

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まとめ

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