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今回は、旧日本陸軍制式、南部 十四年式拳銃を。
N14/01

最初にお断りしておくが、今回は非常に長い記事になってしまった。
しかし、思うところがあって敢えて長文を残している。
いつもながらの文章力で、難解,誤り等の問題もあるかもしれないのだが、出来ればゆっくり読んでいただき、最後までお付き合いいただければ、と思う。
それではまず、いつものように概要から。

[概要]
十四年式拳銃は、ショート・リコイル式の閉鎖機構を持つ、シングル・アクションの自動装填式拳銃だ。
弾倉はグリップ内に収まる箱型の単列式で、ボトルネック(ワイン瓶のように上部が絞られている)式で独自の8mmナンブ弾を使用、装弾数は8+1発である。
製造は、名古屋,東京,小倉の各造兵廠(東京は砲兵工廠だったとか)、そして名古屋造兵廠の下で南部銃製造所が作っており、総生産数は28万丁に上るそうだ。
士官用の装備である拳銃は、制式とはされているが、将校が個人調達でこれを購入した、とかいう噂もある。
しかし戦時中は敵国米国のものはもちろん、外国製の拳銃など、個人で調達が可能だったか疑問なので、拳銃も軍刀同様、標準化され、実質(自腹の出費でも)支給されていたのではないだろうか。

リアルサイズの十四年式。左はマルシンの、右はマルイのエアガン。
N14/13


[南部?]
頭に”南部”とつけているが、正式には陸軍 十四年式拳銃で、日本の有名な銃器設計者、南部麒次郎が助言はしたものの、開発はほとんど名古屋造兵廠で行われたらしい。
南部の名を付けたのは米国人だというが、これは南部式大型拳銃(甲,乙)の改良型と判断したこと、実際製造が南部の経営する南部銃製造所でも行われており、南の文字が入ったものがある(今回の2つの1/1スケール模型がそうだ)からだと思う。
但し、ベレッタを元に(ライセンス契約)少し変更を行って作られたタウルスの銃をベレッタとは呼ばないように、全体としてはこの拳銃は造兵廠設計,製造の陸軍十四年式だと思う。

[1/1]
上でも紹介したが、今回は、1/1(リアルサイズ)のトイガンを2つ。
新製品のマルシン製ガスブローバックで前期型、マルイの絶版(休止中?)、エアコッキングガンで後期型を。
これ以外にも、ハドソンが金属モデルガンで前期,後期の十四年式を作っている。
マルシンは固定ガスでも前期型,後期型の2タイプを作っていた。今回、8mmBB弾のガスブローバックを新たに発売するにあたり、木製グリップを初回限定で取り付けている。
事前のアナウンスや雑誌で紹介されているものは、ウォールナットらしき、散孔の大きめの明るめの茶色のものなのだが、今回店頭で見てみると、まるでスチロールのような木目の目立たない木(ファルカタ?)で、また濃い色の着色で少し落胆させられた。
しかし、不思議なもので写真にしてみるとしっかり木目も写っており、渋いウッドの質感が出ている。
また、マガジンはニッケルらしきメッキが施され、ワンポイントのアクセント(実物は前期型がニッケルで後期にはブルー、エンド部はアルミ製ではないかと思われる)になっている。
このモデル、このような豪華版にも拘らず価格はガスブローバックガンとしては安い。
このコストパフォーマンスと、日本モノ,旧陸軍モノファンもガスブローバック十四年式を渇望していたせいか、販売は好調で、訪れた店では初回ロットは、今回入手したこれで完売だという。

マルイは現在、十四年式を作っていない。
写真のものは過去に製作されていたもので、後期(昭和14年製造の形)型一機種をモデルアップしていた。
N14/02


[プロップアップ]
十四年式は、プロップアップ式のロッキングブロックを持つ、ショート・リコイル(少し銃身が後退する)形式の銃である。
この形式は、ドイツのモーゼルC96(この発展型M712を過去取り上げた)、ワルサーP38(過去の記事)と同じものだが、バレル(銃身)とレシーバーが一体化(固定)され、ボルトが後退するという点で、C96に近い。
しかし、ボルトの後退スプリングを左右に2本配置した形は、十四年式の後、P38が採用したものだ。

M712と十四年式。
M712はマルシンのモデルガン。
左下のカットは、M712の機構を分解したものを合成してみた。外したメカ・ユニットの上部に、ボルトを固定するロッキングブロック(銀色のパーツ)がある。
N14/08


マルイ(右)とマルシン(左)のフレーム後部。
マルシン製のものに開いている穴が、レシーバーとボルトを結合(ロック)させている、一見ハンマーのようにも見える形のロッキングブロックが落ち込み、ロックが解かれる部分。
マルイ製はモールド(型)だけだが、形状はこちらの方が実物に近いようだ。
マルシン製は、穴が開いているものの、ショート・リコイルせず、またロッキングブロックも内蔵されていない。
これらは、ガスでBB弾を発射し、その後ボルトを後退,前進させて弾の装填も行うブローバック機構を納めるために削られたと思うが、この細いボルト形状の十四年式で作動させる、という点だけでも快挙だと思う。
N14/04


[サイト]
十四年式のサイトは、少し変わっている。
横からみれば、ルガー(DWM)P08(過去の記事)と同じような前部が丸まった左右移動式のドブテイル(アリ溝)フロント・サイト、レシーバーと一体のリア・サイトなのだが、後方からみると、前はピラミッド型、後部はアリ溝の形になっている。

今回、前後のサイトにそれぞれピントを合わせた写真を上下合成してみた。
n14/05


[十四年式のルーツ]
十四年式は、その前身ともいえる南部甲,乙(+小型)のときから、モーゼル・ミリタリー(C96など)とルガー(P08の前のグリップセフティ付きモデルあたりから)を参考にしたように思われる。
また、イタリアのグリセンティにも共通点が多い。
P08系と十四年式は傾斜のついた細身のグリップは似ているが、P08系の閉鎖機構である、複雑なトグルリンクは避け、モーゼルのプロップ・アップ式を組み込んだようだ。
このミックス構成にあたっては、グリセンティM1910が参考になったのではないだろうか。
しかしグリセンティはイタリア制式だが、同サイズで9mmルガー弾より弱い弾薬を使い、間違って装填してしまうと壊れる。
この決して評判が芳しくなく十四年式の採用される10年前にベレッタに取って代わられているものを参考にしたのなら、十四年式は不成功作の更にコピー、ということになりそうである。
そしてグリセンティはロッキングブロックがボルトの前進を行うのだが、これはボルトのスプリング配置に苦慮した結果ではないだろうか。
一連の南部式では、リコイルスプリングは左サイドに配置され、アンシンメトリー(左右非対称)になっていたが、十四年式では、上記のようにボルトの左右にスプリングを配してこれを解決している。

[十四年式の限界]
十四年式はルガーと同じくハンマーを持たず、ストライカーによる撃発方式としているが、ルガーとは違い、ボルト長に合わせて長く細いものになっている。
このため、プライマー(雷管)が破れ発射ガスが逆流しても、圧力を受けるストライカー前面の面積は小さくなる。
それでもこのストライカー兼ファイアリングピンにはトラブルがあるのか、兵士は予備を携行していたようだ。
これもC96の長いファイアリングピンをそのまま大きく前後動させ、撃発に用いたともいえなくはない。
P08も十四年式も、マガジンをまたいでトリガーが前方に、ストライカーをロックする部分が後方にくるのを、長いシーソー式のシア・バー(せん断方向に力を伝達するパーツ)でつないで(力を伝達して)いる。
P08はL字型のクランクを使い、レシーバー上に(銃を後ろから見て)左右に動くシア、という実に苦しいメカ(複雑で精緻な、ともいう)、十四年式はこれよりシンプルにトリガーを引くとバーが上がり、シア・バーが上下に動く。
これらより後のものでは、皆マガジン部を超えるところは変形しにくい引っ張り,押し方向で力を伝達するトリガー・バーになり、例外はブローニング・ハイパワー(詳しくは再度ハイパワーを取り上げるときに)くらいである。
トイガンではマガジン内のバルブを叩く必要からメカを変え、長いシアも押し引き式のトリガー・バーに改められている。
但しプロップアップはP38→M92FSと使われ続ける。

また、十四年式は、それまでの南部式の安全装置がグリップセフティだけだったのを廃したため、レシーバー上に手動安全装置、後にマガジンセフティ(これはそれまでの製品も回収して装備させたらしい)を装備した。
その手動安全装置だが、何と(銃を右手で持って)左手で180度回す、というとんでもないもの。これなら装填せずに携帯し、ボルトを引いて使うのと大して手間は変わらない。
このようなものは他にないかといえば、イタリア制式だったベレッタM1934がこの180度回転セフティを装備している。
もっともベレッタは、その気になれば片手で操作できなくはない。

M1934と十四年式のセフティを。
十四年式は安全状態で安、発射可能状態で火、操作方向を示すために→マーク、と親切だが、これは逆に安全性確保に慎重になっていた表れでは。
N14/11


撃発機構の話に戻ると、十四年式は不発の問題に苦しみ、対策としてストライカーのストロークを増やしたとか。
これは弾薬の方にも問題があったらしく、更に経年によって悪化し、現在残っているものはまず撃発しないという。

十四年式は、機構的には、ショート・リコイルで立派な大型の閉鎖機構なのだが、そもそもパワーからするとこれは必要なかったのではないか。
8mmナンブ弾は、7.62×25mmのモーゼル弾、それを元に短縮型で作られたルガー(DWM)の7.62×22mm弾に近い形(2つの中間サイズ)だが、エネルギーはストレートなケースでもっと容積が小さい7.65×17mm(32ACP)弾並みに低い。
しかし、近年コルトが小型の380ガバメントでショート・リコイルを採用し、発射の反動を低減したように、十四年式もショート・リコイルにより反動が軽くなっていたのではないだろうか。
十四年式にも、他の軍用拳銃には見られない点がある。それはトリガー(引き金)が軽く、競技用並みのプル(引き金の重さ)だということだ。
反動処理とトリガー共に、軽さを追求したなら、軽い操作,反動というコンセプトがあったのかも知れないとも思えるのだが、もしかするともっとホットロード(火薬量が多い)を予定していたものの、(南部式の頃かもしれないが)機関の強度などから弱装弾となり、必要性の低いショート・リコイルが残ったのかもしれない。
但し、銃のサイズとしては細いが長く、立派な大型拳銃で、重量も決して軽くない部類だ。

他にも当時既に立ち遅れていたと思われる点があり、十四年式は全弾撃ち尽くすとマガジンフォロアー(弾倉内で弾薬を押すパーツ)がボルトに引っ掛かって止まり、一応残弾が無いことを示すが、マガジン交換によりボルトは前進し、再度ボルトを引いて装填しなければいけない。
しかも、後年マガジン脱落事故の対策としてグリップ前方に板バネを追加し、よりマガジンが引き抜き難いものとなった。
エアガンではこの機能は踏襲されず、ガスブローバックのマルシン製十四年式でも、BB弾を発射せずにブローバックさせて遊ぶことができるようにしてある。

十四年式の開発時、すでにブローニング(コルト)のM1911など優れた構成を持つモデルが出てきているのだが、南部式の改良といった考えから大幅な設計変更,大転換を出来なかった。
しかし、少なくともP08そのままより合理化して何とか自国で量産できるところまで持っていっており、当時の各国の情勢から見ても、工業力や国力の規模から見ても、”頑張った”製品といえないだろうか。
逆にサイド・アームズひとつとっても、その国の状態を表していないだろうか。
世界の列強のひとつに入ろうと、無理に背伸びをしていた(しかしそれを実行出来たとも言える)当時の日本の現状が、この十四年式には反映されているのでは。

左から十四年式、P08、M1911。
P08はタナカのガスブロ-バックガン。
M1911はMGCのモデルガン。
N14/09


[十四年式の変更点]
十四年式は細かくいくつも変更されている。
トリガーガードの形で大きく前期,後期と分けている(上のトイガンの場合もこれに従っている)ようだが、まず、1925(大正14)年に採用、1934(昭和9)年にマガジン・セフティを追加、1939(昭和14)年にトリガー・ガードを大型化、1940(昭和15)年にマガジン脱落防止用にグリップ前部に板バネ追加、といった具合に進み、その後コッキング・ピースの深い溝を省略(今回マルシンが再現した1944(昭和19)年の刻印のものには、このパーツが再現されている)、グリップパネルも横溝を廃止したプレーンなものになり、1945(昭和20)年には日本敗戦により生産が終わった。
マルシン,マルイの各モデルはそれぞれ細部が違うが、年式と形状の考証は合っているようだ。

マルシン製前期型の、刻印を。
南部銃製造所の、昭和11年製を再現している。
N14/03



[十四年式の影響]
RUGER(上のP08はLUGER)22ピストルは、十四年式を参考にした、と創業者が認めた、と言われる。
だが、これは儀礼的にへりくだって述べた、もしくはP08を意識しているのがあからさまになることを避けたに過ぎないのではないかと思う。
確かに円筒型のレシーバー内をストレートにボルトが後退するのは同じだが、これはコルト・ウッズマンやハイスタンダードと同じ機能のものをいかに安く作るか、というところで生まれてきたアイデアで、これ以外の、ハンマー内臓式の撃発機構や分解方法も全く異なるものだ。
だいたい十四年式のレシーバー下部は角型のフレームにマウントされ、外観も異なるうえ、敗戦国の、決して高い評価を受けていなかった十四年式のコピーを売り出そうとは思わないはずである。
しかし、もし十四年式がグリセンティを参考にし、スターム・ルガーが更にこれを参考にしたのなら、皮肉な話だが、最後のスターム・ルガーが(少なくとも生産数,販売の点では)一番の成功作となってしまった。

ルガー22スタンダードピストル(上方)と十四年式。
このルガーもマルシンのガスガン。これもブローバック化される、との情報もある。
比べると十四年式の方が、グリップが細い。
これを日本人向けで握りやすい、と評価する向きもあるが、力が大きければある程度の面積は必要で、32ACP並の低威力だからこれで済んだだけで、決して利点にはなっていないと思うが。
N14/07


十四年式と戦後の日本制式拳銃。
南部銃製造所は合併して中央工業、新中央工業(株)、更に吸収合併されてベアリングメーカーのミネベアの一部門になるが、戦後も拳銃を作り続けており、S&WのM36(チーフスペシャル)を参考に一応自社開発の警察用ニューナンブM60、SIGのライセンスを受け自衛隊用のP220を作っている。

左から、十四年式、M60、P220、P230JP。
M60は商標問題からかポリスリボルバーと呼んでいる、マルシンの8mmガスガン。
P220はタナカのガスブロ-バックガン。航空自衛隊仕様の刻印入り。
P230JP(P232の過去の記事)はSIGだが、これはドイツ生産のようで、日本特別仕様として手動セフティを追加したもの。
戦後の64式,89式ライフルのセフティも操作方法,動作量が多くなっており、日本では、やはり過剰な安全装置に拘る悪い癖が伝統として出来てしまっているのでは。
N14/19


[日本の銃]
個人的には、日本で開発,製造、もしくは使用されているものだからといって好きにはなれない。いやむしろ、それを避けてきたかも知れない。
しかしこれは、自分の弱点を見ようとしない、自分のルーツ,現状に背を向けた態度だったかも知れない。
日本のものだから、と贔屓目に見ることは今もしたくないし、逆に”自分達”のたどった軌跡について厳しい目で見るべきだと思う。今回の記事は、特に実銃については厳しい意見を書いたつもりである。
そして、その為の材料として、日本の作った拳銃の模型(エアーガンだから、実物でもあるが)が入手できるのは、大きな意味があることだと思う。
日本人がやらなければ、グリセンティ,ラティをモデルとしたトイガンが日本で量産されないように、他国でこれを作るようなことはないだろう。
とはいうものの、これだけ手元に日本がらみのものが集まっている。やはり、好きなのだろうか。

[1/6]
今回は、ミラクルハウスのワイルドセブン、八百についてきた十四年式(前期)と、出所不明の九四年式拳銃を、1/1と。
十四年式は、亜鉛ダイカストのようで、金属製だ。
グリップの横溝はもちろん、製造元を示す刻印らしきものが、レシーバーに再現されている。
N14/20


[マルウェアじゃありません]
Naked Girls With Gunsとかいう名前のトロイの木馬入りマルウェアメールが少し前に流行ったとか。
このブログも、目的は違うが手段は似ているかも。
そのせいか、最近訪問者が増えているような。
このブログ作成に限らず、手軽な情報収集のツールとしてネットを利用しているが、調べているうちに自分のブログの意外なカットが検索で引っかかったりして、本人が驚くことがある。
ちなみに、”裸の女が銃と一緒”もしくは”裸の銃を持つ女”なカット、木馬さんは探しても見つからないはず(しかも人形だ)なので念の為。

さて、新製品は早く紹介したいものの、写真撮影,記事作成にかける時間確保に苦しんでしまう。
というわけで、2週にわたり新製品(遅いって!)を取り上げてきた”しわ寄せ”に苦しみ、次回は全く未定。
では、ここらへんで。 
N14/15



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今回は、KSCの限定カスタム、GSG9を。
GSG9/05


[限定生産]
SIG SP2340は以前(過去の記事)取り上げているが、今回は、いきなり?限定生産されたGSG9を入手したので取り上げてみた。
GSG9カスタムはKSCがSP2009をベースに、ドイツの特殊部隊GSG9結成30周年記念モデルがあったら、という架空の設定で5年前に一度限定で作られた。
しかし、あっという間に予約完売、問い合わせ(抗議?)が殺到したため、すぐにSP2340をベースにXM13トライアルカスタム(デルタフォース?)を作った経緯がある。
今回は再びGSG9の記念モデルという設定だが、刻印を変え、新たに35周年記念モデルとしている。
生産数が以前より少なく、300丁とのことだが、ともかく今回も、また予約で売り切れたようだ。今回はSP2340でもGSG9を作り、こちらはまだあるようだが。
幸い、入荷直前に情報を入手、一応予約を試みたところ、あっさり入手でき、前回のGSG9入手に失敗した欝憤を晴らす?ことができた。
ソードカトラスも増産したし、転売、投機目的の購入対象にはならないようにKSCが配慮しているなら、いいことだと思う。
反面、もともと限定モデルは少数しか売れないような設定のもので、購入者も希少価値から購入するのではないかと思うと少し複雑な心境だ。

さて、カスタム内容はスライドのフロントセレーション,マグナポート,たくさんの記念刻印,そして予備マガジンで、これと本体に装着されたマグバンパーが違う(2種類ある)、といった豪華なもの。
SP2009はHW(ヘビーウエイト樹脂)、SP2340はABS製である。
HW樹脂は重さはあるのだが、艶の無い表面になる。実物ポリマーフレームにはABSの方が似ていると思う。
但し、HW化による重量増加の効果は顕著で、SP2009のずっしり感じる重さはSP2340と大きく違う。
また、グリップは左右一体でワンタッチで交換可能なものだが、これもSP2009ではHWのようである(HW樹脂は折れやすいので、外していないが)。
再現度に拘るKSCは、ここに無加工で実物グリップがつく、と取説にも謳っている。
GSG9/02


[刻印,セレーション,フィンガーレスト]
XM13と共通の、スライド前部のセレーション(指掛け溝)と、GSG9固有のカスタムポイント、
結成35周年刻印。
スライド,フレームの左右と、スライド上部,チャンバー(薬室)側面に刻印があり、更にマガジンにも刻印が施されている。
このカット(右側面)では、フレーム刻印に35Jahre 1972-2007と彫られている。
KSCでは、レーザー刻印機を導入し、前回の打刻以上に細かい模様も鮮明に描かれている、とアナウンスしている。
確かに葉の葉脈まできっちり刻印が入っている。
GSG9/07


XM13トライアル(奥)とGSG9。
どちらもスライド上部,側面に刻印がある。
ちなみにGSG9のシリアル(製造番号)は、ノーマルと同じフレーム下のアルミプレート部のもの、スライド,フレーム右側面,バレルの今回の限定仕様の為と思われるもの、フレーム左側面のKSCの本当のシリアル(メーカー製造品全体の通し番号)、と3つ違う番号が並ぶ。
GSG9/08


今回、マガジンは予備1本もつき、合計2本が付属してきた。
2つとも鉄製の外側板を持つタイプだが、一本はレーンレス(BB弾のガイドが露出しない)、もう一本は、写真でみえるようにレーン露出タイプである。
それぞれ、異なる限定仕様のGSG9記念刻印が入っている。
GSG9/13


2つのマガジンには異なるマガジンバンパー(フィンガーレスト、指掛けを兼ねる)がついている。
GSG9/14


[マグナ・ポート]
最大の特徴、マグナ・ポートの話に移ろう。
これは、スライドに2つの長穴を開け、バレルに設けた左右5個ずつの小穴から噴き出す発射ガスを逃がすもの。
発射の反動で銃が上に跳ね上がるとき、ここから噴き出す高圧ガスが抵抗となってそれを低減する。
ポート付きが多いのは、競技用と小型化モデルだ。
あと大型でも、強力弾で反動がきついものにも使われる。
競技では、パワーが要求されない場合もしくは必要十分なパワーが確保できる場合で、ポートから吹くガスの作用で反動を低減できる場合(高速弾のほうが効くらしい)に使われるようだ。

SIG SPシリーズ3種のスライド上部。
ポートの無いノーマルのSP2340(左)と、XM13トライアルカスタム、GSG9。
GSG9/03


通常のものにポート付きが少ないのは、デメリットもあるからだ。
ポートから高圧のガスが出る(時には弾の破片も)ので、銃を必ず顔より前に突き出して撃たなければならない。
またガスを逃がすぶん、初速は低下し、更にポート部分が弾に傷を作ってしまって弾道が乱れる恐れもある。
H&KやSIGは競技用に銃身を延長したものにコンペンセイターをつけているが、銃身に小さな穴を多数開ける、というのは無かったのではないかと思う。
SF(スプリングフィールド)は、コンパクトだけでなくフルサイズでも多数のポートを付けている。
グロックはポートの有無を選択して注文できるようにしている。

3種のスライド後退時の図。
GSG9/06


[アジャスタブル・サイト]
サイトはアジャスタブル(調整可能)だが、これは全くグロック(過去の記事)G34のものである。手元のXM13には固定サイトが付けられていたが、G34用サイトは持ち合わせがあるので付けようかとも思う。
アジャスタブル(調整式)サイトも、弾の変更などにもすぐに対応できるので便利、競技用では一般的な装備だ。
これを実戦用であまり使わないのは、どうしても可動式のものは強度が劣り、落としたりすると壊れやすいからだと思う。
このためSIGを含め多くのメーカーは前後サイトの高さを変えたものを多数用意して交換することによって調整できるようにしている。

G34(左)とGSG9。
GSG9/10


[他のポートカスタムと]
KSCはGSG9以外にもマグナ・ポート付きのモデルがある。また、他社でもポート付きは各種作られている。
下のカット左は、KSCの限定仕様、STIの16ポート!
右端は、MGC(新日本模型?)のSF(スプリングフィールド)の10ポート付き、V10ウルトラコンパクト。
GSG9/11


今度はWA(ウエスタン・アームズ)のデティクティブスペシャル(右)と。
これはマズル(銃口)にコンペンセイター(制退器)をつけている。
コンペンセイターも反動低減を目的とするが、穴が大きく、噴き出すガスの圧力は低いはず。
これは、少し原理が違い、穴の側面の壁にガスを当てる(銃口方向に向かってガスが進行してくるので、穴の前方により強く圧力がかかる)ことで前方へ力をかける、というもの。

デティクティブスペシャルは、このブログでも何度か比較用に登場させているが、TVドラマ「刑事ナッシュ・ブリッジス」の銃を再現している。
ということで一応、刑事の使う設定なのだが、これはボーマーサイトにエクステンション(延長)レバー類など、もう全く競技用のカスタムである。
GSG9/12


[お買い得カスタム]
GSG9も、どちらかというと競技向けカスタムの色合いが強いカスタム内容だ。
そして、人質救出作戦などに従事する、ドイツ国境警備隊の特殊部隊GSG9は、過去にS&Wのリボルバー、グロックG17を使い、現在も特に制式拳銃として一機種を指名して使ってはいないらしい。
GSG9の装備は公開されていないようなので、例えSP2009が制式になっていても、何かの作戦の映像が報道されるなどしないとわからないと思うが。
このモデル、有名特殊部隊の名で人気を獲得している面もあるが、各種カスタムに刻印、予備マガジンまで付き、この価格で販売されたのは、やはりバーゲンであったと思う。
2月は一般的にモノが売れないシーズン。拡販の為に、結構各社企画を考えたものを出してきている。購入者側にとっては、嬉しい反面、選択の悩みが増えるところ。

今回1/6ミニチュアは、前回の金属製のものをそのまま流用している。
ポート加工も難しそうだが、更に刻印は無理なのと、一個しか持ち合わせが無いので改造は避けた。悪しからず。
それでは、今回はここらへんで。
GSG9/04





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今回は、H&K(ヘッケラー&コッホ)社 G3のスナイパーバージョン、SG1を。
SG1/20


[G3の発展型]
SG1は、H&Kの代表的なライフルである、G3をもとにしている。
G3は、(WWⅡ)戦後第一世代のドイツ軍用ライフルであり、一応アサルト・ライフル、但し当時のNATO制式  308弾を使用する為、現在の考えでいくとバトル・ライフルに入るのではないかと思われる製品。
H&Kは、サブマシンガンからライフル、ライトマシンガン,スナイパーライフルまで、同じ基本構造,操作方法で、パーツも共通化を進めたウェポン・システムを提唱した。
ウェポン・システムは、教育期間の短縮やそのレベルを下げ、また部品の供給などにもメリットがあり、更にパーツを変えて使用目的の違う用途に転用出来るなど、製品は高価でもトータルでは安くつく、とH&Kは主張している。
G3はウェポン・システムの中核商品であり、G3自体もバレル(銃身)長や互換性のあるストックの形式など、多くのバリエーションを生んでいる。
G3を含め、このシステムに属する製品は、ボルトをディレイドブローバック(遅延吹き戻し式?)で動かすローラーロッキングシステムを採用している。
このためもありG3は通常の自動装てん式ライフルのようにバレルにガスピストンなどがつかないフリーフローティングと(改良後)出来た。
この、もともと命中精度が高いライフルG3を、狙撃用にも使えるよう発展させたのがSG1だ。
精密射撃では、バレルを根元だけで保持し、バレルに振動の節となる支持点を設けない方が高い命中精度が得られることがわかっていた。
このため、手動式のライフルでもこのフリーフローティングのバレル保持形式が多く使われている。

SG1の改修点としては、セット・トリガーの採用、フル・オート(全自動)の廃止、スコープ使用を前提に追加されたチークピース、更に長くされたバットプレートといったところ。
バイポッド(二脚)は、G3にも装備できるものだが、これもSG1の標準装備だ。

SG1/09

[1/1]
今回の1/1模型は、東京マルイの電動ガン。
マルイは以前、このG3をバリエーション展開し、固定ストックにスリムなハンドガードの付いたA3、スライド式ストックにSG1と同じ大きめのハンドガードを持つA4、そしてこのSG1、更に短いMC51、もっと小さく、ストックも廃したG3 SAS、またSG1より更に狙撃向けに特化したPSG-1をラインナップしていた。
但し、現在ではG3A3、G3A4は製造されていないらしい。それとは逆にこの(特殊型ともいえる)SG1がラインナップに残されている。

[セット・トリガー]
実銃のSG1はセット・トリガーというシステムを採用している。
これは発射前に、まずトリガー後方のレバーを引いてトリガーをセットする。
トリガー自体は軽くなっており、精密射撃に向く。
二段式にしたのは安全性からだと思うが、毎回レバー操作が要る。
やはり操作性に問題があったのか、その後のモデルではこれは廃止されている。
マルイのSG1は、セット・トリガーを装備せず、更にフル・オートも可能だ。
つまり、厳密に言えばこれはSG1では無く、G3にSG1用チークピース、バットプレートをつけたものなのだ。

これは、マルイの間違いなどではなく、説明書にも敢えてこの仕様にした、と書かれていたと思う。
製品バリエーション展開上、PSG-1との違いを明確にし、SG1にもメリットを与える為だったと思われる。
実銃では、狙撃用の精度を持つバレルで全自動射撃などすると、あっという間に使い物にならなくなりそうであるが、エアーソフトガンならこの問題はなく、狙撃とライト・マシンガンの、二者合体型の万能後方支援兵器?の役割を担わせようとしたのではないだろうか。

機関部の図。グリップ上部に、セフティ(安全装置)を兼ねたセレクター(切り替え器)が見える。
Sで安全状態、Eでセミ・オート、Fがフル・オート。
SG1/10


[サイト・システム]
G3では、オープンサイトとピープサイトの両方が使えるドラム式のリアサイトが装備されている。
SG1はスコープ使用が前提とされているが、このサイトもそのまま装備されており、更にワンタッチ式のスコープマウントは、スコープ装着のままでこのサイトも使うことが出来るよう、バイパスになる穴が設けられている(もっとも、追加されたチークピースのせいで、狙い難いが)。
スコープ,マウントリング,それにワンタッチ式のマウントベースは、マルイでは別売りになっているが、実物ではシュミット&ベンダーの1.5~6倍のものが装備されているようだ。
今回のものには、Tascoもつけていたのだが、それはM700にいったので、手元にあるSimmonsのズームスコープを付けてみた。

ワンタッチのスコープマウント(別売り)もそのまま再現されている。
これは、スコープを外した状態。
SG1/11


アイアン・サイトの写真も。
これはピープ(穴)サイトの時。ピープ径もドラムを回して変更できる。
SG1/13


クリックのついたドラムを更に回すと、オープンサイトにもなる。
SG1/14


フロントサイトには、リング状のガードがあるが、これにピープに合わせる形で照準するので、サイト自体といってもいいかも。
電動ガンなので機能は無いが、ロック機構のついたコッキングレバーも再現され、一応作動する。
ハンドガードについている金属製の部品が見えるが、これは実物ではマガジンにカートリッジを装填するときに、これでカートリッジを押し下げるとか。
SG1/15


ノーマルのG3より延長されたバットプレートと、ストック上方に追加されたチークピース。
チークピースは購入後、ユーザーが両面テープで固定するようになっていた。
これはアイアン・サイトでは狙いにくくなるが、スコープにはちょうどいい高さである。
SG1/16


[1/6]
今回は、ドラゴン製のフィギュア付属のもの。
SG1/08


これには、ベルクロで固定できるベルトのついたソフト・ケースもついてきた。
ケースの内側には、ポケットがたくさん付けられている。
SG1/04


PSG-1(後方)とSG1。
PSG-1には、ハードケース,弾(使用済みまで!),可動かつ着脱可能なバイポッドまでついてきた。
これは単品購入だが、ケースにIN TOYS 2000と記されている。
SG1/03


1/6でH&Kライフルバリエーション。
左から、G36,G3,SG1,PSG-1。
G36は、次世代(G3のあと)5.56mm口径モデル。
これは、半透明のマガジン(弾倉)も再現されている。
G3は、全金属製だ。スリムな緑色(オリーブドラブ?)のハンドガードと、固定タイプの同色ストックを装備したものを再現している。
SG1/05


次は、スナイパーライフル3種。
左からM40A3,AR10 SR25,SG1。
M40は、レミントン700をベースに米軍海兵隊用にカスタムしたもの。
AR10は、米軍制式M16のルーツ、これも308弾用のもの。
現在では小口径のM16系とは異なり、自動装填式スナイパーライフルとして発展している。
SG1/06


バトルライフルのくくりでも並べてみた。
左下からSG1,M14,FAL。
M14は、G3と同時期米国に採用されたライフル。
M16登場後は、308弾の威力を活かして、個人が携行する後方支援用火器として、スナイパー用のボルトアクションライフル(M700系)とマシンガン(M60)の良いとこどり(逆にそのどちらにも敵わない面もあると思うし、全自動射撃は大変激しい反動だっとという)兵器として、WWⅡのBARのような位置づけで使われているようだ。
FALはベルギーの名門FN(ファブリック・ナショナル)のNATO308弾用ライフル。これは削り出しレシーバーで重いがタフだったという。
しかし、これでも308弾フル・オートはきつく、セミ・オートのみとしたL1A1を英国などは採用したという。
SG1/07


最後になったが、1/6 SG1のスコープにはレンズも嵌め込まれている。
G3については、また機会があれば取り上げたいと思う。
SG1/02

ではまた。

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今回は、ナイフシリーズ第二弾、米軍制式のM16用バヨネット、M7である。
M7/10


[バヨネット]
バヨネット(Bayonet)とは銃剣のこと。
バヨネットは17世紀にフランスのバイヨンヌという都市で誕生し(これにちなんでバヨネット)、その後全世界で採用されるまでになったという。
カメラのレンズや電線のコネクタなどに使われる回転式のロック機構は、ここから名前がとられ、バヨネット・マウントと呼ばれたようだ。
これらはソケット型のバヨネットを参考にされた、というが、現代の例では、バヨネットよりライフルのボルトに使われる閉鎖機構の方が近い構造だ。
今も多くの軍用小銃にバヨネット・ラグは装備され、また多くの兵士はバヨネットを腰に下げている。
自衛隊(もちろん日本の、である)が海外に派遣された際には、実弾を発砲するどころか装填すら許されず、バヨネットが(ゲリラはともかく”民間人”などからも攻撃を受けない為の)最も頼れる装備だったとかいう、笑えない話もある。
M7/01


[M7]
M7は1964年、アサルト・ライフルM16用として採用されたという。
M3がトレンチ・ガン(ショットガン)用、M4がM1カービン、M5がM1ガーランド、M6はM14ライフル用だったらしい。
これら一連のバヨネットに使われている、スキャバードM8(銃剣を収める鞘、このモデルはM8A1)も付属している。
スキャバードの型式がバヨネットより進んでいるが、このあと採用されたM16A2用のバヨネットM9では、スキャバードもバヨネットと込み合わせて多機能化しており、そのためか一気にM8を飛ばした型式になっているようだ(M8バヨネットが存在したが、短期間で消えたのかも知れないが)。

M7バヨネット(手前)とM9バヨネット(後方)。
M9はコピー製品だが金属の刃がついた本物のナイフなので、着剣装置(ロッキング・ラグ?)の代わりに単なる丸いエンドがついている。
M7/14


[1/1]
着剣装置を持ったナイフ=銃剣は、日本では銃刀法で所持が禁止されている。
今回のものは、ゴムで出来た刃を持つ、合法的なアリイのキット模型。
ゴムは特殊素材を謳っているが、拳銃用グリップなどに使われる、クロロプレンゴムではないかと思われる。
表面の感じと硬さ、それと臭いが似ている。

この模型の金型は、LS製作のもので、同社のM16用に開発されたようだ。
LS倒産後、アリイが金型を入手、パッケージまでほとんどそのままに販売しているが、それなら本体のM16も、復活させてほしいところ。
実物はグリップ固定用のボルト(ファスニング・ボルト)が2本使われているようだが、アリイ(LS)製にはこれがなく、グリップ側面は全面チェッカー(綾目の溝形状)になっている。
脱線情報だが、ファスニングは洋服のファスナーとも同じ語源。建築ではボルトやリベットなどのパーツがファスナーと呼ばれている。
グリップ後方の着剣装置には、取り付け用ボルトヘッドがモールド(型で再現)されているので、外観上大きな省略をしたのではなく、この仕様があったのではないかとも思うのだが、今のところ目にする写真には、全てファスニング・ボルトが付いている。

ブレード(刃身)にはコルトのトレードマークがある。但しスキャバードもブレードも、メイド イン ジャパンと”正しい”製造国を表示している。
M7/03


これがバヨネットの要、ロッキング・ラグ。
銃身の銃口より少し後ろ、下側に取り付けられた(銃側の)バヨネット・ラグにこれで固定する。
ロッキング・ラグとグリップはこのモデルでは接着だが、ダミーのボルトヘッドが再現されている。
ラグはスプリング内臓で両側から指で押すと、ロックが外れる仕組み。
ここは可動パーツのガタも少なく、実物通りの動きをする。
ロッキング・ラグの可動部を止めるピンも、きつ過ぎず、緩過ぎず、で型の精度も良好だと思う。
M7/04


しかしマルシン製M16A1に装着すると、結構ガタがある。
どうも銃側のラグと着剣装置の隙間が大きいのだが、実物同士の装着でもガタはあるらしく、着剣して銃を振ったら、ガチャガチャ音を立てるらしい。
M7/13


M8A1スキャバードはFRP?(オリーブドラブの部分、FRPとはファイバー・レインフォースド・プラスチックス(FiberRainforcedPlastics)の略語で、主にガラス繊維で補強した樹脂のこと、これも何かの繊維入りの樹脂らしい)と金属の部分のみの再現で、布で出来ているベルトへの取り付け部分はついていない。
同じLS-アリイ製でもAK74用のバヨネットには、この部分も布が付属して再現されていた。
スキャバードの口金には、実物は鋼板プレスで作られたと思われる鍔のような部品があるが、これの両端は、それぞれ30度くらいに曲げられている。
この形状は、M3バヨネットのヒルト(鍔)に合わせているらしい。
M7/05


[製作記]
今回はキットモデルなので、製作記も。
まずランナーから切り離し、ロッキング・ラグ,ヒルト,スキャバードの本体左右を接着。
M7/06

接合面や抜き型の跡を整形、パテも少し盛った。
M7/07

次はパーツの塗装。
グリップが黒、スキャバードがオリーブドラブと黒鉄色、他は皆黒鉄色。今回はスプレー缶を使って塗った(だいたい2回塗り)。
M7/08


塗装後、各部を組み立て,接着して完成。
スキャバードへの納まりが悪かったが、説明書の指示通りスキャバードの内側を少し削ったらきちんと納まった。
スキャバード上部につく別体の金具部分が、鞘の開き(接着面の外れ)を抑えており、意外に?ちゃんと考えられた設計である。
M7/02


[1/6]
今回の1/6も、毎度同じく単品購入で出処は確かで無いが、気になったグリップのファスニング・ボルトもこちらは再現されており、ロック機構はともかくラグにもちゃんと引っかかる(M16には適合するものがなく、トップのカットではM4を使ったが)。
スキャバードは違うもの(M10?)がついてきたが、M8スキャバードのついたM3?バヨネットも入手した。
このバヨネットとの組み合わせでは、スキャバードの金具がヒルトと干渉しないように曲げられているのが理解できる。
M7/12


[模型の意義]
上のM9のように、着剣装置が無いものなら、単なるナイフなので鋼の刃でも所持は可能だ。
但し、持ち歩いたりすると法に触れるのと、サバイバルゲームなどに使えば大怪我の危険がある。
そこで登場したこのゴム製ナイフ、大人気商品かと思うと、さほど拡がっていないようなのだ。
今回、入手してみて、個人的には価格以上に楽しめ、安全性も高い、大変いい買い物をしたと思う。
しかしこの模型は、一般的にはこれでも危険に見え、愛好者にとっては購入意欲を駆り立てられるものが少ない、という蝙蝠のような存在なのだろうか。
もっとも、現在モデルガンも数百丁の生産でもなかなか捌けないくらいの市場規模になっているので、製造,供給が続いているだけでも有難いことかもしれない。
もしかすると、プラモデルでも塗装済みが流行する昨今、組み立てキットというところで購入を躊躇ってしまうのでは。
実際、部品点数は少なく、構成もシンプルで、組み立てにも難は無いのだが、個人的には、やはり塗装などの手間を考えて、しばらく購入を考えていた。。
アリイさん、今ならマルイもAK74を出していて、完成品なら相乗効果でこれらのバヨネット需要はありますよ、たぶん。

次回は相変わらず未定だが、ちょこっと出てきたM9もそのうち取り上げる予定なので宜しく。
M7/11

ではこのへんで。

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今回は、銃の要素シリーズとして、フロントサイトを取り上げようと思う。
(ちなみに要素シリーズ第一回はこちら セフティ
FSI/01

[フロントサイトとは]
フロントサイトとは、照準に使う装置のうち、アイアンサイト(光学式,レーザー式など以外の旧来のサイト。主に鉄で出来ているからか、こう呼ぶ)の片側、銃口側の部品である。
照準は、おおざっぱにいうと、目標,フロントサイト,リアサイトを直線状に結ぶと弾が当たるように調整して使う。
火縄銃の時代からサイトはついており、実に多種多様な形をしているのだが、今回は20世紀に入ってからの拳銃,小銃のものに焦点を当てて見ていきたい。
現代ではスコープ,レーザーサイトなどの機器も発達し、アイアンサイトに頼らないことも増えたが、簡単な装置でもあり、まだ大抵の銃には装備されている。

[照星]
フロントサイトは日本語で照星という。
「照準器のうち照門や照尺の事を見当と言い、照星を(さきのめあて)照門を(まえのめあて)と呼んだ。「見当をつける」は、位置を見極めるという意味で用いられ、照準を定める動作から、位置を見極めることにひろがったと思われる。」(ウィキペディア)とのこと。
補足すると、照門とはリアサイト、後方(顔に近いほう)の照準装置。
上が開いた門が逆さになった形からきているのか、はたまた視線がここを通ることからきているのか、ともかく日本では鉄砲伝来以来こう呼んでいるようだ。
照尺とは何か、調べてみたらこれは深みにはまったが、距離に応じて照準する位置を変えるための“尺”がついている後方の照準装置のようだ。

[凸型]
フロントサイトで一般的なものは凸型に分類されるもので、凹型は非常に少ない。
火縄銃のサイト形式の解説や、競技拳銃で有名なストレイヤー・ヴォイド(SV)のコンパクトタイプTIKIなど、一部ではあるが凹型に類するものは存在する。以前取り上げたH&KのVP70(過去の記事)は、塞がっているがこの凹型といえなくも無い。
FSI/02


[反射防止]
フロントサイトで重要なのは見やすい為の工夫だと思う。そのために、まず日光などが反射してフロントサイトが光り、照準しずらくならないよう、反射防止の工夫がなされている。
反射対策として、フロントサイト自体を保護する(ガード)板を持つものがあり、物理的な損傷防止の効果もあるので、小銃ではガード付きが一般的。
逆に拳銃ではかさばるので通常見られない。競技用にカスタムされた回転式拳銃では、装着例がある。下で出てくる、M29デベルなどがこの例だ。

反射防止板にも、様々な形式がある。
米軍制式の歴代ライフル,M1やM14,M16に代表される、王冠型に上が広がったガード板。
これはM16A1(過去の記事)のもの。
FSI/03


米軍は制式ショットガンM1014(過去の記事)にも、同型のガード板付きフロントサイトがついている。
FSI/15


これらも、上方,後方からの光で反射しないよう、垂直もしくはそれ以上に角度をつけた(パートリッジタイプの)フロントサイトを組み合わせている。
これに対し、上部も覆うカバーがついたものも存在する。
ドイツのH&K(ヘッケラー・アンド・コック)はG3、MP5などのウエポン・システムで、この丸型カバーを採用している。
FSI/04

全周カバーでもやはり、後方から光が当たるので、垂直にフロントサイトが立って後方からの光の反射でサイトが光って見づらくなるのを防ぐ。
ドイツのKar98k(過去の記事)なども、カマボコ型のカバーを後付けしていたが、これは垂直(パートリッジ)型ではなく、後述する横溝付きのサイトである。
Kar98/04


[スナッグプルーフとサイトピクチャー]
拳銃では、小さくコンパクトにする必要性と、見易さとのバランスが難しい。とくに通常ホルスターや何かに入れて使うので、出し入れでひっかかりにくい(スナッグプルーフ)形状にすることも求められる。
19世紀のパーカッションリボルバーでは、今でもショットガンなどで見られるような、小さなフロントサイトが銃身上に直立しているものが多かった。コルトM1851やレミントンニューアーミーなど、側面を少し削ったりはあるが、基本的には直立の棒形状である。
この後、コルト シングルアクションアーミー(SAA)で特長的なカマボコ型の後ろを削り取った形が登場する。

M1851(後方)とSAA(前方)のフロントサイト。
FSI/05

SAAのフロントサイトは、光の反射を防ぐ為に後部を垂直に削った形状にしたものと思われる。前がアール状なのは、直立よりホルスターにしまいやすいからと、フロントサイトの長さを稼いでロウ付け接着の強度を確保したかったからではないだろうか。このあと後部を削っていないカマボコ型がコルトニューアーミー,M1911などで使われるが、今度は抜きやすさを優先したのではないかと思う。一応これもアール形状なので丁度反射するのは線一本分にはなっている。

M1911(後方)とM1911A1(前方、過去の記事)のフロントサイト。
(M1911A1はこれから下で紹介する、カマボコ型を改良したもの。)
FSI/06

しかしやがてこれらを改良するアイデアが出てくる。
それは細かい横溝(セレーション)を後部に刻み、細かい階段状とし、それぞれの溝が持つ面は直角(かそれ以上)になる、というものだ。
ポリスポジティブやオフィシャルポリスで途中からこの溝が刻まれるが、ドイツでは既にルガーP08(過去の記事)が採用していた。
それからまたしばらくたって、溝さえあれば反射が抑えられるなら、もっとなだらかな傾斜に、ということで作られたのがランプタイプのサイトだ。これはいっとき主流になったといっていいほど用いられた。S&WのM36チーフスペシャルなどがこれである。

P08とM36のフロントサイト。
後方がルガーP08。前方がS&WのM36。
FSI/08


[サイトピクチャー]
横から見た形は以上のような変遷をたどっていくが、後ろから見た形状も山型,ピラミッド型から垂直型になり、そして拳銃用は大きくなってきている。
山形は頂点が小さいので、ここに目標を合わせれば精密な射撃に向く。一方大きな垂直型は目標をそのサイトのどこに置くかということになり、精密さでは敵わないが、大きく見やすい。素早い射撃に適した形といえる。
モーゼルM712(過去の記事)は、山形のフロントサイト。
FSI/16

サイトにドットを埋める形式などは、リアサイトも含めてのデザインではあるので別に見ていきたいが、フロントサイトには、集光し明るいドットを持つもの,レッドランプと言われる赤い樹脂を埋めたものなどがある。

M500(後方)とM19のレッド(インサート付き)ランプ型サイト。
FSI/09


同じレッドランプでも、S&Wパフォーマンスセンターのものは、赤い樹脂が縦にサンドイッチされている。
FSI/14

更に、同じM19でも、ランプ型と後方が垂直なパートリッジ型をつけたのものが存在する。
FSI/13


ホワイトのペイントの起源はわからないが、パーカッションリボルバーの時代に黄銅そのままのサイト(レンミントンニューアーミーなど)があるので、色については昔から試行錯誤されていたものだと思う。

[フロントサイトの固定]
フロントサイトの取り付け方法だが、小銃の場合、銃身にベースごとろう付けするものが多いように思う。
拳銃では、ろう付けに加え、一体成形(削り出し),ピン止め,カシメたりという形だったが、台形の溝(アリ溝)を切ってはめ込むドブテイル形式が多くなった。
拳銃は反動で激しく動く(振られる)こと、動作する部分に付けていたりすること、取り付け長さが稼げず、広いろう付け面積が得にくい、などがこの要因ではないだろうか。

スタームルガーのレッドホークなどでは容易に交換出来るよう、クイックリリース機構を持つものがある。
これもサイトのベース部分はろう付けだと思うが。
FSI/10


[調整式]
ドブテイル式の取り付けの場合、専用工具などを使ってフロントサイトを左右に動かすことが出来る(溝の摩擦力だけで固定されている場合)。
ウィルソンFBIトライアルモデル(後方)と、グロックG34(前方)。
どちらもホワイトドット付きサイトだが、FBIトライアルは、ドブテイル式。
FSI/11


M29デベルのフロントサイトは、競技用で、両側面の反射防止板だけでなく、スライド式の上下調整機構を持つ。
7,25,50の文字(これが目標までの距離)のところにスライダーを持って行って調整する(写真は7の位置)。
それぞれの距離の設定値も微調整が可能だ。
FSI/12

これはカスタムモデルを再現したものだが、S&WのM29やM686にも、調整機能を持ったフロントサイトを付けたものがある。コクサイのM29AFモデルなどが、これを再現している。

また、米軍制式のM16ライフル、サブマシンガンだがUZIは、フロントサイトがスクリュー式で取りつけられており、フロントサイト自体を回転させて上下させる方式だ。
このような調整式のフロントサイト以外でも、高さの違うものに交換したり、フロントサイトを削って調整する場合がある。

現在、拳銃ではパートリッジ型は標的射撃用などに、ランプタイプがコンシールド(隠し持つ)用に使われるが、軍用,警察用にはこの中間の、60度(サイト後方と取り付け面の角度)くらいのものが増えている。
そして、現在では背面にセレーションを切らず、サンドブラスト加工などで反射を防止しているものが多い。
現代のサイトでは、ホワイトのドットが付いていることが多く、これが溝加工を減らしているのではないだろうか。
ドットの面積を出来るだけ大きくしているので、大部分が白い、フロントサイトのピクチャーになる。
すると、黒が白く、もしくは更に光って見難くなるのと違い(白はもともと明度が高く、差が生じにくい)、反射を抑える必要性は低くなっているのかもしれない。

さて、次回は、通常の?1モデルを取り上げる形で考えている。
そしてリアサイトも、そのうちやってみようと思う。
FSI/07

では、また。

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まとめ

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