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今回はS&W初期の作品、モデル2アーミーを。
m2a/01

[概要
モデル2アーミーはスミス&ウェッソン(S&W)社の2番目の製品であり、
同社で初めてペットネームとモデルナンバーで呼ばれる製品でもある。

S&W社は、ローリン・ホワイトの特許をもとに、初めてのリムファイア式
メタルカートリッジを使うリボルバー(回転式拳銃)を量産,市販した。

第一号となるモデル1が22口径7連発だったのに対し、モデル2は若干大型化
して32口径6連発とした。
この装弾数から、坂本龍馬が寺田屋事件で使用した拳銃だと推定されている。

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[機構]
連発方式はシンプルなシングルアクションと呼ばれるもので、これは
発射の前にまずハンマー(撃鉄)と呼ばれるパーツを指で起こし、
そのあとトリガー(引き金)を引く。
するとハンマーが前進し、カートリッジのリム(縁)を叩いて発火させる
仕組みである。
トリガーはスパートリガーと呼ばれるもので、トリガーガード(用心鉄)
を持たない。

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モデル2アーミーのトリガー。

カートリッジを納めるシリンダー(回転式弾倉)には軽量化のための
フルート(溝)が切られておらず、これは後にフルート付きが主流に
なったためノンフルートシリンダーと呼ばれている。装填時は、
シリンダー前下のロックを上げて外し、バレル(銃身)を上方に持ち上げ
(チップアップ式ブレイクオープン)、シリンダーを抜いてカートリッジ
を詰める。
発射後、カートリッジがシリンダーに張り付くので、このときはバレル下
のエジェクターロッドでカートリッジを突き出す。

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チップアップしてシリンダーにロッドを当てた状態(左)。
右はS&Wのスイングアウト式ミリタリー&ポリス。


チップアップ式は、このあと見かけなくなった機構である。同じ中折れ式
でも、バレルを下げる方式は、エジェクターとの連動を行うなど、
操作上のメリットを生み、S&Wのモデル3に採用されたほか、WWⅡ終結まで
英国などで使われた。

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S&Wのモデル2アーミー(左)とモデル3ワイアットアープモデル。
どちらもマルシン製の樹脂製モデルガンだが、
モデル3はメッキモデルである。


S&Wのリボルバーは、フレームの一部をサイドプレートとして別部品化、
ここを外して組み立て,分解を行う。この方式は現代のリボルバーでも
一般的で、それまでのコルトの3分割式よりシンプルかつ強度的にも有利だ。
またレミントンの下側分割より普及(下側分割式はスタームルガーなどが
踏襲している)した。

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サイドプレートを外した状態。

また、このモデルとモデル1では、フレーム上部にシリンダーストップ
(ボルト)を設け、ハンマーの動作でロックを解除する、珍しい構造と
している。

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シリンダーを外し、内側からシリンダーストップを。

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上部から、サイトを兼ねたシリンダーストップを見る。
ハンマー上部の光っている部分がシリンダーストップを持ちあげ、解除する。


[リムファイア]
この初めて実用化された金属製カートリッジは、ケースの底部を張り出させ、
リムを形成している。そしてリム部に衝撃で爆発する薬剤を入れ、リムに
衝撃を与えると火薬が爆発、ケース内に納めた推進薬に着火し、先に
詰められた弾頭を撃ち出す。

ケースは一体で成形されているので、弾頭部をしっかり締めれば、
機密性も高く湿気で不発になる恐れも少ない。

リムを叩けば発射するので、この形式はリムファイアと呼ばれている。

リムファイアは登場後しばらくのあいだ、ピンファイアを凌駕する勢いで、
41口径なども作られたが、その後、大口径に向くセンターファイア式が
発明され実用化されると今度はこちらが主流となった。

しかし小口径では機能上問題は無く、いわばセンターファイアのプライマー
を延長、リム加工しただけのシンプルなリムフィアが、小型で安価、
というメリットを活かして生き残っている。

しかも、22口径の22ロングライフルという弾は世界で最も多く製造され、
普及しているという。

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モデル2アーミー(左)、コルトSAA(タナカ ガスガン右)と、カートリッジ。
モデル2のカートは付属のもの、SAAのカートは、ダミーカート。


[名称の迷走]
S&Wがこのモデル2にアーミーとつけたのはなぜか、そして、ナンバー制は
次のNo3までで終わってしまったのはなぜだろうか。
先行した連発式拳銃メーカーであるコルト,レミントンは、アーミーの
名前を44口径のモデルに付けている。36口径の場合はネービーで、これは
コルトが始めてレミントンが追従したのかもしれない
(時代的にレミントンリボルバー登場より前)。
しかしS&Wはそのあと登場する44口径(カートリッジ式なので、ボアを
示していないが)ではなく、32口径のNo2にアーミーとつけたようである。

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左から44口径のコルトドラグーン(HWS モデルガン)、36口径のM1851ネービー
(CAW モデルガン)、32口径のモデル2アーミー。



この呼び方が正式な名称か、だが、ネット上の情報では将校の私的装備
として使われだしたため、S&Wが販促のためにアーミーと呼びだした、
とされているところがあった。

米国での商標の法制化は1870年、当時はメーカーも好きなように自社製品を
呼んでいたのかもしれない。

そして、時代は南北戦争の真っ只中、軍の主な装備はコルト(一説に38万丁
とか!)やレミントンで、S&Wは数の上では比較にならないが、それでもこの
新興メーカーの向こう3年の生産分が予約で埋まり、会社の基盤を築いた
のだから、S&Wにとってはアーミー様々といったところだったのでは。

S&Wはモデル3で、スコーフィールド、ラッシャンモデルと、顧客の
特別仕様という意味でペットネームを使った。しかしそうすると、
モデルナンバーが意味を持たなくなってくる。

そこでモデル4はどれか、というように、今度はモデルナンバーを付けない
ということになる。しかし更に後にはハンドエジェクターで複数の
バリエーション、というように混乱は続く為、戦後になって、改めて
ナンバーを振り直した。

S&Wは後にJ,K,Nなどフレームサイズ共通のバリエーション展開を
行ったので、当初フレームサイズでモデルを分け、最小型をモデル1、
中型をモデル2、そして大型がモデル3としていたのかもしれない。

No1の改良モデルは32口径で5連発だがNo1-1/2となっていたので、
口径では分けておらず、またトップブレイクになってもモデル1-1/2や
モデル2と呼ばれるものがあったようなので、開発順でもなかったと
思われるのだが、しかし実はこの頃からモデル名の混乱が始まっていた
のかもしれない。

[マルシン製モデルガン]
マルシンはこのモデルを、当初委託を受けて生産していた。最初の発売元は
ブレインズ・レプリカで、龍馬の銃としてメタルフィニッシュ(メッキ)
のもの、次に販売したフランクリンミントは、更に龍馬をアピールすべく、
シルバーメッキで坂本家の家紋がサイドプレートにあしらわれていたらしい。

その後仕様を変えマルシンブランドでも販売を開始、HW(ヘビーウエイト
樹脂),ABS発火式、HWを磨いたエクセレントHW,キットなどで展開、
最近では弾頭も再現されたカートの仕様、木箱入りなど、非常に多くの
バリエーションがある。

今回のモデルはエクセレントHWのソリッドカート非発火モデルで、
バレルも閉塞されている。
バレル長は130mmで、約5インチである。
モデル2は6インチが多いようだが、5インチもメーカーで作られており、
マルシンのものはそれをコピーしたようである。

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マルシン製モデル2アーミーと1/6のミニチュア。

[1/6]
さて、今回の1/6であるが、これは坂本龍馬の掛け軸セットとして刀,
「今一度日本を洗濯致し申し候」の名言を記した掛け軸、ブーツなどと
一緒にセットで(有)マイスター・ジャパンから販売されているもので、
一応全長ではスケール1/6といえるのだが、バレルが長く、全体としては
少し小さい。
スケールがいくら、と書かれていないので責められるものではないのだが。

またサイドプレートが両側にモールドされており、どうやら片面の
資料画像から型をおこしたようである。
そしてこれにはシリンダーにフルートが刻まれている。

S&Wのチップアップ式ではモデル1-1/2がフルーテッドシリンダーなのだが、
フルーテッドとグリップのバーズヘッド(ラウンドバット)化が2nd
イシューで同時だったようであり、フルーテッドシリンダーと
スクエアバットを持つ物を探したものの、見つけられなかった。

しかし形は明らかにS&Wの初期のモデルのそれであり、貴重な
ミニチュアだと思う。

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掛け軸セット一式とマルシン製モデルガン。

最近特に旧いモデルが製作されているが、これもモデル2など、先行モデル
の好調な人気に後押しされて、という側面もあるかもしれない。
それを考えると、坂本龍馬の影響力は、この模型の世界でも少なくない
のではないだろうか。

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では、今回はここらへんで。

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まとめ

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