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今回は、M16のショートバージョン、XM177を。

xm177/01

XM177は、米軍制式となったM16のバレル(銃身)を短くし、ストック(銃床
=この場合頬づけ,肩づけする部分)をテレスコピック(伸縮引き出し式)
にして小型化したモデルだ。
バレルの短縮に伴って、発射時に大きなマズルフラッシュ(銃口から出る炎)
が発生するのを防ぐ為、大きなフラッシュハイダー(消炎器)が
付けられている。

xm177/02
今回の1/1モデルは、エルエスのツヅミ弾仕様のエアーコッキングガン。

[開発の経緯]
フェアチャイルド社のアーマライト部門で開発されたAR15がコルト社に
製造権を譲渡され、米軍の制式ライフルM16となり、ベトナム戦争期に
全軍に配備されるようになった。
その後コルトではAR15の改良版にコルトのCを加えた(コルトオート
マチックライフルと一応言っているが)CAR-15システムとして展開を
はじめた。

xm177/03
エルエスXM177とマルシンのモデルガンM16A1。

まず手をつけたのが短縮型で、これはCAR-15 M607(なんとSMG=サブ
マシンガンとも呼んでいたとか)と名づけ、フォアアーム(先台=銃身部
を手で掴み支える部分),ストックの外観がノーマルのAR-15と似通った
ショートバレルのモデルを作った。

このモデルはGX5857の型式で少数がテスト採用、実践投入されたようだ。
以後のモデルもCAR-15グループのはずだが、これがCAR-15と認識され、
マルイなどがその名でモデルアップしている。
この現象は日本特有、だとすると、当時M607を紹介した雑誌が、この
モデルをCAR-15と紹介したことから誤解が生じたのかも知れない。

xm177/13
今度は1/6で、ソビエト連邦の制式AK47とXM177E2。
AK47のほうが少し長いが、大体同程度の寸法で、XM177の開発には
コンパクトで好評だったAK47を意識していたのではないかと思われる。
またM16系の30連マガジンは、AK47のそれに刺激され開発されたという。


しかし、単に短くしただけでは、発射音が高く大きく、またマズル
フラッシュが大きく、音でも光でも目立つため、特殊部隊向けにテスト
採用したものの、特殊任務向きではない、とされたようだ。
そこで上記の大きなフラッシュハイダーが開発され、またフォアアームを
丸型にし、スケルトンタイプ(表面カバーの無い骨格状)のストックを
付けたのがM609 CAR-15コマンドで、これがXM177E1として仮採用される。

M16は最初チューリップ型のフラッシュハイダーで、これが引っかかり
やすいためかバードケージ型に改修された。XM177では、発射ガスを
側方に逃がすスリット(穴)までが長く、バレルからスリットまでは
拡大された内径部でガス圧力を下げ、より発射音を低減させている
ものと思われる。
スリットの形状自体は、バードケージ型と同じように加工されている。

xm177/04
再び1/1で、エルエス XM177とマルシンM16A1の銃口部。
実物のXM177E1では、バヨネット装着が不可能なため、バヨネットラグは
削り取られているらしい。


フォアアームの形状,分割位置変更は、まず小型化による反動増大に
対処したため太くしたためと、表面にリブ(凹凸)があるほうがすべり
にくい、などの要因ではないだろうか。リブは強度向上にも効果のある
形だが、この部品は薄いプレス鋼板ではないし、フォアアームが短く
なっているうえ、下記のように分割位置も改善されているので、強度
アップが必要だったか、には疑問が残る。
しかしこの円形断面でリブ付きのフォアアームはその後、標準バレル長の
M16A2に採用されている。

xm177/05
M16A1(左)とXM177のフォアアーム形状の比較。

左右分割から上下分割への変更は、バレルを冷やす為の空気穴を上下に
設ける構成では有利だったためと思われる。
上の画像を見て頂ければわかると思うが、左右分割では分割面に穴があり、
いわば多くの片持ち梁が中央で接触する、強度を上げにくい形になって
いる。

しかし個人的には三角形断面の形状のほうが、握りやすいと思う。
余談だが、M16の三角形フォアアームの形に当初違和感があったが、
モデルガンを持ってみて、この形状が良く出来ている事に気づいたもの
である。

もちろん、滑り難さや剛性の点から、改修されるのは歓迎するべきだが、
この改修は進歩的なイメージから従来の機関銃をイメージさせる、実用的な
ものへと変えているような気もする。
そして、それは潜在意識かもしれないが、M16の信頼性に対する、
ネガティブなイメージを払拭する事も意図されているのではないか、
と思う。

xm177/11
1/6で、M16A3(左)とXM177。
長さは違うが、フォアアームの形状が似ている。


[仮採用の形番]
XMは、エクスペリメンタル・モデル=仮採用の型式だが、これが定着した
ため、このモデルではXM177と呼ばれている。
ステンレス鋼で、銅を添加したボルト用の素材にXM7の名が付けられ、
これもJIS規格に認定され通用している。

当時米軍の中でも陸軍はA1を採用、空軍はA1を採用していなかった
(もともとフェアチャイルドは航空機メーカーで、空軍装備から採用が
始まった)ために、XM177も非A1タイプの空軍仕様は、コルトの呼称で
M610、空軍制式名GAU-5Aである。
コルトは輸出,市販用としてもこのショートカービンを作り、それには
M619,M620の名を付けているという。

その後、トレイサー(曳光弾)の着火不良対策とアドオン(後付け、
とでも訳そうか)グレネードランチャー取り付けのため、10インチから
11.5インチへと若干バレルが長く改良されたものがXM177E2(コルト M629、
輸出,市販型はM639)のようである。

また、14.5インチバレルとM16A1タイプのフラッシュハイダーを装備した
M653というモデルも作られ、その後使用弾薬がSS109(M855)に
切り替えられたことに対応し、改修されたモデルもあるという。

[交代]
XM177は仮制式型番だったが、米軍はその後、第二次世界大戦期のM3
カービン(短く軽いライフル)から途絶えていた、M4カービンとしてM16の
ショートモデルを採用し、今ではフルサイズのライフルに替えてこれを
メインに配備するまでになった。

M4はXM177のノウハウをもとに、バレルは14.5インチ、キャリング
ハンドル/リアサイトをレイルマウントとして光学機器の取り付けに配慮、
またM16A2の3発バースト機構が組み入れられている
(M4A1ではセミ/フルオートに戻っている)。

xm177/08
これも1/6で、XM177(上)とM4。M4ではリアサイトがレイルにマウントされている。

しかし、M16系は、ストック内にリコイル(ボルトの前進用)スプリングを
持つため、テレスコピックにすることは出来ても、ストック無しや、
ストックを折り畳み式にすることは難しい。また、作動方式が、発射ガスを
直接ボルトに吹き付けるリュングマンシステムのため、機関部が汚れやすい。

機関部の汚れについては、教育の徹底と、火薬(推進薬)の指定、ボルト
フォアードアシストという部品を機関部に追加して対策としていたが、
ここへきて追加対策より、抜本的な変更を考え、H&K社のHK416、FNのSCAR
などが一部採用,検討されてきている。

[1/1]
今回の1/1モデルは、LSのエアコッキングガン。
これは主要部品がほぼ全てプラスチック、弾もツヅミ弾である。
既に絶版のキットだが、最近入手することが出来、組み立てたものだ。
LSでは、以前ロータリーボルトまで再現したプラモデルを作っていたが、
その後、ツヅミ弾,BB弾のエアガンでM177コマンドの名でキット販売
していた(完成品もあったかもしれない)。
このXM177はバレル長からE1を再現したものと思われる。
但し、マガジンキャッチの周辺が盛り上がっていない、A1以前のM16の
レシーバー形状となっている。
また、ストックは本体成形色と同じガンメタで塗ったが、ここは黒い
ナイロン,ビニールなどの樹脂コーティングのようだ。
別ブログでご指摘頂き、塗り直したものをUPしているが、ここでは
塗り直し前の画像を使っている。

現在マルイでも手動式XM177は作られていると思う。また、電動ガンでも
同社はラインナップ(こちらはしばらく作っていないようだが)している。

現在はM4が主流なので、他に海外メーカーなどでXM177を取り上げている
ところもあるかと思うが、詳しくないこともあり、割愛させていただく。

モデルガンではマルシンが金属モデルの完成品とキットを販売している。
MGCでも‘70年代から金属モデルでXM177を作っていたと思うが、こちらは
既に絶版になっている。

[1/6]
今回XM177では、コトブキヤ メインウェポン&サイドアームズシリーズで、
SIG P228とセットになっていたE2が手に入っている。

xm177/10
エルエス1/1モデルとコトブキヤ1/6モデル。

他に、ザッカ 1/6スケールガンコレクションから段付きバレルと小型
フラッシュハイダーのものが、またフルタ メタルガンマニアからは
固定ストックのものがXM177として出ている。
コトブキヤではM4アンソロジーシリーズも作り、これは実銃同様多彩な
アクセサリーを取り付け,交換することが可能だ。
1/6ではM16系ショートカービンは数多く出ており、また比較的入手も
しやすい。

xm177/06
左からコトブキヤ,ザッカ,フルタ。右の2つはコトブキヤのM4。

xm177/07
逆サイドも。

xm177/12
1/6でテレスコピックタイプストックの比較。左のコトブキヤ版は画像のように
引き出せる。
M4はパイプが入る部分に2つのリブ(補強)が入っている。
また、ストックのバットプレート(肩付けする部分)にはチェッカーが刻まれている。


また、コトブキヤのXM177はストック,エジェクションポート,トリガー,
チャージングハンドル,ランヤードリングが可動、マガジンが着脱できる
など、よく造り込まれている。

[米国のガンコントロールについて]
本編とは余り関係が無いが、最近気になったことをとりとめもなく。

少し前になるが、米国の銃社会について、TV番組で現地取材も含め
取り上げた番組を見た。

この番組では、一般の個人は銃を持つべきではない、という解説者,製作
者の思想,または潜在的な信教によるものか、米国の銃社会を異常なもの
と捉えていたと思う。
これまでにも、米国人の銃所持について報じた番組があったが、知る限り
では同様の、銃が無いほうが良い、という論調のものである。
今回の番組は、現在多くの番組で現代社会情勢を解説するなど、詳しい
解説者で、実際に米国で多くのインタビューを行い、また番組自体もNRA
本部の様子を(遠くから)撮影するなど、一歩踏み込んだ内容だった
だけに、その根本の部分が、未だに全く変わらないことが残念であった。

そして番組では逆に参加者の「米国人の思想に、危うく洗脳されそうに
なった」旨の発言を取り上げていた。
"洗脳”される前に、既に自らが色眼鏡で話を聞いていないだろうか。

米国の銃規制は緩いとはいえ、逆に日本の銃規制が、他には無いほど
世界的に厳しい、いやむしろ日本のほうが特殊なケースである。

米国では銃による死者が年間1万人、日本では10人ほど、と報じられていた
と思うが、これは銃を殺人に手段として用いただけで、日本でも毎年
1000人を超える人が殺人の被害に遭っている。

また、上記のように、日本ほど厳しい銃規制を行っても、銃による犯罪は
防げず、2桁とはいえ、被害者が出ている。
もちろん、外国で規制の緩いところから銃が流入するから、という側面は
否定しないが、米国人の言う通り、性能を問わないなら銃は核兵器など
とは異なり、大がかりな設備と特殊な技術を要しない、簡単に“作れる”
ものだ。

日本で犯罪の犠牲となり命を落とした人々は、自己防衛,反撃の手段
としての銃を持つ権利を奪われ、また国が(国民との契約であり、義務で
ある)安全を保障できなかったために亡くなっている、とも考えられない
だろうか。

米国人が尊重しているのは、正にこれで、その自衛の手段を放棄しても、
(銃器による犯罪に遭わないという)完全な安全は得られない、それを
図らずも日本の社会は示していないだろうか。

また、米国の憲法が護っているのは、健全な民兵の武装権であり、これが
民主主義の要だから、という側面もある。
独裁国家やクーデターは、一部の勢力に軍事力が握られてしまうために
起きる(もちろん、複数の武装勢力があれば、内戦がありうるが)。
米国は、連邦以外に、各州でも州兵を持ち、更に個人が民兵たりえる。
そして、このシステムの上に、世界最強の軍隊を有することを許容して
いる、ともいえる。

つまり、個人が武装できる権利は、個人の生命,財産を、他の個人だけ
でなく、軍ですらおいそれと侵害できず、また民意に沿わない行動を
軍が起こすことを抑制し、自由で民主性を失わない、制御装置としての
役割もあるのではないか。

いや、もっといえば、個々の力が結集したのが民主主義国家の武力で
あるべきで、個人の武器を持つ権利は、その基本だ、と考えている
のではないか。

それに対し、日本のように、武力をお上に預けてしまい、自衛の手段まで
備えることを許されない体制は、クーデター,独裁の温床となり危険
である。
そして先の戦争では、実際に軍部が政府をも掌握、制御不能で徒に戦線を
拡大、国内でも、また周辺諸国にも、大きな被害を与えた。

戦後、この反省から非武装を唱えたのだが、この余りに非現実的な"妄想”
は、現在大きな歪みを産み、逆に対外的に不信感を抱かせ、非常に多くの
問題を抱えてはいないか。

以前も書いたが、この自覚無き宗教について、作家の井沢元彦氏が
「逆説の日本史」で触れている。
この平安時代の貴族が"穢れた”仕事である軍事を嫌った、という経緯
だけでなく、江戸時代の刀狩りを受け入れ、非武装で君主に服従する形
で生きてきた(もちろん武器を持っていても絶対服従だが)ことで身に
付いた、国際的には異常な"武器嫌い"は、いわば何の科学的根拠も無い
過度の潔癖症と同じではないだろうか。

いやそれは違う、という前に、それだけ頑なに銃を拒むその自らの心理を、
一度客観的に分析してみてほしい。
本当に武力無しで、大切な多くのものを守っていけない、という事情は
わかっているはずである。

以前にも書いたが、日本を取り巻く全ての国が領有権について争い、また
話し合おうにも(非武装論者の解決手段は、話し合いによる相互理解と
相手の良心に依るものだと思うが、この態度はその両方が欠けているので
はないだろうか)そのテーブルにさえついていない国まである。

もし意見するなら、この現状を打破し、本当に非武装中立で国際世界を
渡っていってから、「この方法が正しい」と言うべきではないだろうか。

話を戻すと、米国人が毎年多くの犠牲を払っても護ってきた個人の自由と
権利、そして民兵武装権によるバーターとしての世界最強の軍事力に
よって、日本も守られているのではないか。

我々は、忌み嫌ってきた”血を流す”モノを自ら手にするのを避けて
逃げ回り、ニセモノの自由,民主主義の下に、自らを守っている相手を
「野蛮で遅れている」と言っているのではないだろうか。

日本が、本当の意味で独立した国家となり、友人国である米国に意見できる
立場になろうというなら、軍事面で米国に全面的に運命を委ねる訳には
いかない。
そして、東西冷戦が終息した今、米国も既に日本を共産主義からの防波堤
とする必要は無くなっている。

望む望まざるに関係無く、日本は遠からぬ将来に、"防衛力"でも自立する
必要が生じてくるかもしれない。

そのとき、米国式で無くても良いが、再び軍部による政治の支配が発生
しないような、民主的な仕組みを考えておかなければ、先の戦争から何の
教訓も得ていないことにならないだろうか。

いや、もし本当に「全ての武器を楽器に」(管楽器,打楽器などは軍隊に
通信,統制手段して使われ発達,普及してきたし、およそあらゆる楽器、
というものは、利用すれば素手より強い“武器”になる)などと
ジョークにもならないようなことを“信じて”いるのなら、それは立派な
アレルギーで、しかも、国民の過半数が罹れば全滅の恐れすらある、
危険な病ではないだろうか。

話が長くなった。

では今回はここらへんで。
xm177/09

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まとめ

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