ADMIN TITLE LIST
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

web拍手 by FC2
今回はコルトのパーカッション(雷管)式リボルバー(回転式拳銃)、
ドラグーンモデルを。

m1848/01

〔概要〕
ドラグーンモデルは、1848年から再生なったコルト社で生産され、
米軍の制式を得た.44(インチ)口径で6連発の拳銃である。

前作であるウォーカーモデルから大幅に軽量化(約300g)されたが、
他にも機能、生産性を高めるための改良がなされ、またドラグーン自体も
改良が繰り返され、現在そのバリエーションは大きく3種類に分けられて
いる。

ドラグーンとは竜騎兵、火器を持ち馬に乗る兵士のことを指すが、軍隊
でもモータリゼーションが進み移動手段に馬が使われなくなるのに従い
余り用いられなくなった用語だ。

しかしフランス軍には、まだ竜騎兵落下傘連隊があるという。火を噴く
竜の名は、一種の名誉称号かも知れない。

〔1/6〕
今回は先に1/6を。今回の16モデルは、ビギンネットワークス(制作は
バイスらしい)が松本零士アームズコレクション 07として出したもので、
グリップには髑髏マークが付けられている。

m1848/02
附属の箱に入った状態(左)と、取り出したもの(中央)、そして1/1(右)は
HWSのモデルガン。


この松本零士アームズコレクションでは、うちでもグラビティサーベル
コスモドラグーンを取り上げたときに紹介しているが、このドラグーン
モデルがコスモドラグーンのもとになったらしい。

〔1/1〕
ドラグーンモデル(M1848) サードモデルはHWS(ハートフォード)
が2010年に発売、今回登場させているファーストも、セカンドも
そのあとバリエーションとして発売され、最近サードモデルが2013年
特別仕様として再発売されている。

各モデルの違いについても、HWSのホームページで詳しく
解説されているので一度検索,参照されたい。

〔過渡期的なモデル〕
ではウォーカーモデルと比較して各部を。
まずシリンダー(回転式の弾倉),バレル(銃身)を短くしている。
シリンダーは軽量化だけでなく、ウォーカーでは火薬量が多く入り過ぎ
(オーバーロード=過剰な装薬)、壊れるといった事例が多くあったこと
に対する措置でもあったという。

またグリップ前方がフレームに食い込むような形を真っ直ぐにカットし、
加工性,生産性を上げている。

m1848/03
ウォーカーモデル(左)とドラグーン(右)。どちらもHWSのモデルガン。

ローディングレバーは先端でロックされ、ホルスターなどに入れるとき
にも引っ掛かり、開いてしまうことが無くなった。

m1848/04
ウォーカー(左)とドラグーン(右)のローディングレバー。
このレバーを下に下げ、弾丸をシリンダーに押し込む。


トリガーガードは後部が垂直になった所謂ドラグーンタイプだったが、
3rdモデルではラウンドに改められている。

m1848/12
M1860(左 CAW モデルガン)とドラグーンでトリガーガードの比較。
赤い矢印で示した部分が直角(それ以上)になっているのがドラグーンタイプ。


トリガ-ガードとバックストラップは真鍮が使われているが、これは鋳造
が可能だったため生産性が高かったこと、手が比較的長時間触れており
鉄では錆びやすいため、かも知れない。

これもウォーカー,M1860ではバックストラップが鉄、後のカートリッジ
式では両方鉄になっており、このあたりも様々な組み合わせを試していた
過渡期、だったのかも知れない。

m1848/06
ウォーカーモデル(右)とドラグーンモデル(左)で、グリップフレームの比較。
どちらもHWSのモデルガンだが、ウォーカーは亜鉛性だがガンブルー仕上げのグリップフレームで、
実物の鉄製を模している。

また、グリップ上前方がウォーカーモデルではアール状で、フレームを少し抉ってフィッティング
させているのが再現されている。


また、以前M1861のときに取り上げたが、シリンダーストップスロットは
このドラグーンモデルのときにガイディング・グルーブ(ストッパを導く
ための抉り)が設けられた。

手持ちのドラグーンはこれが採用される前のファーストモデルで、
長円形のスロットになっている。

m1848/05
ドラグーン ファーストモデル(上)とM1860(下)で、シリンダーストップ
スリットの比較。 赤い矢印で示しているのがそれ。


ドラグーン,ウォーカー両モデルはバレル先端部が円形断面、基部が
大きく面取りされた直線状だが、M1851になるとバレルはオクタゴン
(八角形)で、M1861(M1860も)では円形断面となっている。

ドラグーンのバレルは基部と一体のようなので、変更は生産性の向上が
目的のようだ。

m1848/07
ドラグーン(左 HWS)、M1851(中央 CAW)、M1860(右 CAW)で
バレル形状の比較。
ドラグーンは前方が円形、後方は四角に面取り、M1851は全体が八角形、
M1861は円形の断面で後部もアール状(ラウンド)だ。


オクタゴンバレルはコルトの第一作、パターソンで既に採用されていたが
ラウンドを試したのは軽量化と、やはりラウンドのほうが携帯時も含めて
角がないほうが人間の体に馴染むから、かもしれない。

m1848/08
ドラグーンモデル(左)とパターソンモデル(右)。どちらもHWSのモデルガン。

全体のラウンド化まで逡巡があったが、パーカションリボルバーの完成形
といえるM1860,M1861でバレル全体の角を丸めるのに成功している。

ドラグーンのあと、コルトはシルバースチールという新素材を採用、
シリンダーにフルフルーテッド(軽量化溝を前後通して加工)、
ステップド(段付き)を試し、カートリッジ式で途中までフルーテッド
加工、というスタイルを確立する。これらも軽量化と強度、加工性の
バランスを考えて進化していったものだと思う。

m1848/09
M1860ショートモデル(左 HWS)、M1860 8インチモデル(中央 CAW)、
ドラグーンモデル(右 HWS)。
M1860ショートには初期に作られたフルフルーテッド、M1860には後部が少し
細くなっているステップド、そしてドラグーンはストレートのシリンダー形状が
再現されている。


作りながらの改良、と言えば印象が良くないが、これは競争の中、市場の
反応も反映しながら絶えず改良を繰り返すことで商品性を高めていった、
ともいえる。

また、コストダンなど利益拡大の面もあったかもしれないが、より軽く、
確実な作動など、性能向上を厭わなかったことも、好調な販売成績の
もととなったのかも知れない。

〔コルトは軍に依って立つ存在だったのか〕
ドラグーンモデルは22000丁ほど作られたらしいが、軍に納入されたのは
9000丁あまりだったという。

パターソンモデルの売れ行き不振から一度は閉鎖に追い込まれたコルトが
再生できたのは、軍の注文があったためで、その後社長のS・コルトは
コネチカット州義勇軍大佐に任じられるなど、軍ベッタリの印象があるが、
これはセールス上の演出で、1848年同時に発売したベビードラグーンは
2年間で15000丁と、同時期のドラグーンが7000丁あまりだったのと
比べると倍以上である。

再生したコルトは、.44口径のウォーカー,ドラグーンに対し、.31口径
のベビードラグーンやM1849ポケット、そしてM1851の.36口径の
三本立てのバリエーション展開を考えており(M1851も1847年には
出来ていたらしいが、発売を遅らせたらしい)、しかもその後M1849
ポケットが累計32.5万丁、M1851は21.5万丁(更に当時のコルト
ロンドン工場でもこれらが製造、販売されている)桁違いに多く
作っている。

m1848/10
ドラグーンモデル(左 HWS)とM1849ポケットモデル(右 CAW)。
M1849はM1848ベビードラグーンのバリエーションともいえ、フレームサイズは同じだ。


m1848/011
M1851ネービーモデル(左 CAW)とドラグーンモデル(右 HWS)。

M1848の後継で.44口径のM1860は20万丁作られているが、これも
軍には5万丁しか入っていなかったらしく、確かにドラグーンの5倍の
数字だが、他のモデルの売れ行きに比べると、.44口径は.31,.36に
続く3位、ということになる。

軍用モデルは、大口の安定受注先というより、その信頼性の証しとして、
多分に宣伝の要素があり、実は世情を反映し最新の武器を求めた市民に
コルトは支えられ成長していったのかもしれない。

思えば1836年にコルトがパターソンを発売したときに誕生した(先行した
アイデアは無かった訳ではないが)リボルバーは、その有用性はもちろん
存在自体まだ知られておらず、コルトはコストダウンもあるが認知,普及に
時間がかかる事を考えなかったために失敗したのかもしれない。

そして当時、多くのユーザーの手に握られていたモデルは.31,.36の
小口径モデルだが、やはりこの時期のコルトを象徴する存在は、この
巨大なリボルバー、ドラグーンではなかっただろうか。

m1848/013

毎年のことだがこの時期は忙しく、今回も更新が少し遅れてしまった。
次回は何をとりあげるかまだ未定だが、既に複数準備中なので、
また宜しく。

では今回はここらへんで。

参考文献;別冊Gun Part6 コルトのすべて

スポンサーサイト
web拍手 by FC2

| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2014 Gun1+1/6, All rights reserved.
まとめ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。