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今回は、日本の自衛隊などで使われている89式小銃を。

89/01

[概要]
89式小銃は、日本の豊和工業が開発,生産するアサルトライフル(突撃銃=
通常の小銃弾より弱装の弾薬を使い、全自動でも射撃できる銃)である。

弾薬はNATO標準のSS109と同等の89式実包(5.56mm口径)で、ガス圧利用
式、弾倉は20連、30連の2種があり、これは国際的なSTANAG規格に
順じており、米軍のM16/M4カービン用も使えるという。但し残弾確認穴と残弾数
の刻印があり、独自のものとなっている。

現在、89式小銃は自衛隊に止まらず、海上保安庁や警察の特殊部隊にも
配備されているという。

89/02
1/1で、キャロットのR89”Buddy”。

[1/1]
今回のリアルサイズトイガンは、キャロット製の電動ガンだ。
キャロットはまず本体別の外装キットで89式をモデルアップしたが、2002年に東京
マルイ製のM4A1の内部メカを使い、自製の外装を付けて「89R“BUDDY”」の名
で販売した(この仕様でキットも販売している)。

M4系のメカボックスを使うため、右側操作のセレクターには苦労のあとが伺えるが、
バースト機構は再現されていない。
バッテリーはミニサイズで、フォアアーム内に収納する。開くのは片側だけだが、
ガスレギュレータを引くことでロックが解除される。これは後発のマルイ製より簡単
だと思う。

89/14
左上;フラッシュハイダー(消炎器)        右上;ストック
左下;ガスレギュレーター(フロントサイトの下) 右下;リアサイト


バレルは悪用防止のため一部切り欠かれているが、金属製で、フラッシュハイダー
は削り出し、フロントサイトやバイポッド周りはロストワックス製法のスチール
らしい。

特にフラッシュハイダーはキャストのマルイより良く出来ていると思う。
但しボディはプラ製で、金属製のマルイと比べると軽そうだ(全体としては200g
ほどしか違わない)。ぶつけたりしなければ強度上問題はなさそうだが。

バイポッドの取り外し機能はダミーだが、その気になれば分解して外すことは可能
だと思う。

リアサイトは無可動だが別部品なので、マルイ製が手に入るなら換装も可能かも
知れない。

マガジンはM4/M16用を流用しているが、残弾確認の為の穴、残弾数の文字を
追加工している。
付属してきたのはゼンマイ巻上げ式の多弾数タイプだが、M16用ノーマルタイプを
買って同様の加工をしてみた。
30連型以外に、20連型も作れるが、マルイ製89用は使えないようだ。

89/04
機関部右側。セフティ兼セレクターは「3」(3連バースト)位置。

89/17
機関部左側。マガジンハウジングには両側ともスリット(切り欠き)があり、
その後方にボルトストップがある。


[1/6]
日本製で自衛隊の装備、という点で人気があるのか、1/6でも複数のモデルが手
に入っている。

89/03
1/1と1/6の比較。

ひとつはプラッツ(ドラゴン)が手がける自衛隊フィギュアの装備で、他にはバイスの
スモールアームズコレクションに含まれていたものだ。
バイスのものでは、通常の89式小銃と、脱落防止仕様という変わったものの2種が
ある。

脱落防止仕様では、銃口に赤いマズルキャップ。フラッシュハイダー、フォアアーム、
ストックなどにビニールテープが巻かれ、マガジンは紐でトリガーガードと結ばれ、
空薬莢を回収する袋「薬莢受け」が取り付けられている。

また通常仕様では、銃剣がセットされていた。
他にもアーモリー製で折り曲げ銃床型があるらしいのだが、未入手である。

89/13
1/6で、左からプラッツ、バイスの標準型、バイスの脱落防止仕様。

[開発の歴史]
豊和工業は以前自衛隊に64式小銃を納めていたが、この後継として1966年から
新型アサルトライフルの開発は始まったという。

89/09
1/6で、89式小銃(左)、64式小銃(右)。

1969年(契約は1965年との説もある)から豊和工業はアーマライトAR180の
ライセンス生産を始めており、これが新型アサルトライフルに少なからず影響を
与えた(もしくはその全自動可能型であるAR18の採用を目指していたのかも
知れない)と思われるが、民間用のAR180が改造されテロリストに使用される、
という事態を受け、製造,輸出が停止する。

一方、NATOでの小口径小銃弾採用の動きを反映して1974年から防衛庁でも
研究が始まり、これに豊和工業が協力する形で開発が続き、AR18に独自の
改良を加えた発展型を専用開発、1989年に採用された。

略称は89R、愛称は公募され、バディーという名に決まったが、市販されるモデル
ではないため、この名で呼ばれることはないと思う。公募の際には広報に使う
ということらしかったのだが。

本体には「89式5.56mm小銃」と刻印されているが、最近では海外での使用も
考慮してか、Type89R(RはRifleの頭文字か)となっているという。

[装備]
89式小銃の発射形式はセミ(単発)3点バースト(3連射)、フル(全自動)の
3種類から選択できる。
これはSIGのSG550シリーズなどと同じで、米軍ではM16A2がバーストを採用
していた。
しかしM16A2は全自動が無く、A3ではバーストモード無し(セミ/フル)と
なっている。

89/10
1/6で、89式小銃(左)、M16A1(右)。

89式小銃に戻ると、他にも細かいところまで凝っており、左右非対称で頬付け
しやすく配慮したストック、取り外し可能で折り畳み式のバイポッド(ニ脚)、空砲や
グレネード(投擲する爆弾)使用を想定(06式小銃てき弾というものがあるが、
これは実弾を使うらしい)したのか、ガスレギュレーター(規制子)まで備えている。

バリエーションとして空挺(パラシュート)部隊,車両搭乗兵用に折り曲げ式
ストックを装備したものがある。

他にイラク派遣時に左側から操作できるセレクター(切替)レバーが付けられたが、
帰還に際して取り外したとか。もっとも、最近では左側レバーの装備が正式に
決まり、配備されつつあるという。

また光学照準器やフォアグリップを個人、もしくは部隊で調達することもあるようだ。
珍しいものではカービン(騎銃=通常より短い銃身)モデルも試作されていると
いう。
89式小銃は現在も調達が続けられているようだが、既に耐用年数を超えて廃棄
になるものも出始めているという。

89/15
1/6で、左からAUG、L85A1、89式小銃(着剣状態)。
AUGとL85はブルパップという比較的新しい形式で、一時期各国がこぞって採用した。
ブルパップは機関部をストック内に持つのが特徴で、L85は89式と同じくAR18を元に
開発されている。


[AR18との類似点]
元となったAR180は英国で生産したものより、豊和が作ったもののほうが作りが
良かったらしく、米国では「AR180は豊和製に限る」とまで言われているとか。
今回AR18,180のトイガンが入手できておらず、画像は他で参照いただくことで
勘弁していただきたいが、両者はかなり違いがある。

一部ではAR18の部品流用が可能、とも書かれていたりするが、外観部は全て
違い、機関部でもボルトハンドルなどは別モノである。

また89式小銃のグリップ(銃把)とトリガーガードが一体となった部品、ストック
(銃床)、フォアアーム(先台)などは樹脂で成形されている。
AR18もグリップ,ストック,フォアアームは樹脂製だが、グリップはスチール
プレスのトリガーガードと別になっている。

基本的な作動方式がガスピストン、上下レシーバーがプレス鋼板、という点では
AR18(AR180)に似るが、これは東側のAK74シリーズでも同じ(AK47は製作
技術,耐久性からか削り出しレシーバーに戻されたが)で、もともと突撃銃という
名を最初に冠されたStg44がこの構成だ。

各部品ではロストワックス製法が使われているらしく、とことんプレス加工を利用
しているAR18とは異なる部分だ。

アーマライトのアサルトライフル、AR15(制式名M16)もAR18も、分解は機関部
前方のヒンジを支点に後方が持ち上がる形で行うが、89式もこれを踏襲
している。

[何を変えたかったのか]
防衛庁,豊和工業は、AR18では技術的発展性に限界があるとして、89式小銃
の開発を行った、ということになっている。

上記の違いからすると、大きな変更点はバイポッド、3点バースト、ガス
レギュレーターくらいであり、主にコントロール(命中精度)とグレネード対応が
目的、とも思える。

89/18
1/1で、バイポッド展開状態。
伏射姿勢での安定度を増すが、歩兵の小銃に標準装備される例は
日本以外ではスイスSG550,仏のFAMASくらいで、決して多くない。


しかし、バイポッドはM16でも後付け用があり、バーストもM16A2が実現している。
AR18でも、内部機構の変更でバーストは可能だった可能性は高い。
グレネードに至っては、現在主流はアドオン(別付け)であり、外観も含め、
これほど変更する理由にはならないと思う。

また逆に、細かいマガジンの確認穴、機関部のダストカバー廃止などは、砂塵の
侵入を許し易くなっていると思われる。

元自衛隊員の声では、89式小銃のトリガーフィーリングは悪く、SIGなどには遠く
及ばないという。

他にも、リアサイトはゴーストリング型(環状)だが、左右にガードがなく、照準面
が最も高い位置に突き出している。
サイトは厚みがあり、すぐに凹んだり、折れたりすることはないようだが、なぜ
保護しないのか、理解に苦しむところだ。

マガジンキャッチボタンに至っては、米軍のM16が周囲を盛り上げてガードとした
改良型(A1)を作っているにも関わらず、ボタンが飛び出したままになっている。
89式小銃はスリング(吊皮)金具が銃の左側に付けられており、右側にあるこの
ボタンは、匍匐前進時などに誤って触れ、マガジンを紛失しやすいと思われる
のだが。

更に、AR18の折り畳み式ストックを固定式に変更したものの、空挺部隊用など
で結局折り畳み式ストック仕様を追加しており、ここなどは強度はともかく
”やらなくて良かった”変更だった、と言い切っても良いのではないか。

豊和工業はM1カービンのスポーター(民間用)モデルや、ウェザビーにOEM供給
していたボルトアクションなど、ライフルのバリエーションも多く、純粋に一般向け
輸出用にAR180をライセンス生産した、ともとれるが、やはり時期的にいっても
”自衛隊用”の狙いがあったのではないか。

機種選定も、ライセンス生産に応じるところ、というだけならSIG,H&Kでも良かった
かもしれない。
あえてAR18を選んだとしたなら、それは当時どこの軍にも採用されていないから、
まず一般向けとして生産,輸出することに反対が無い、という思惑もあった
のではないか。

開発費を浮かせ、また生産も米国一般向けとほぼ同じなら、安く作ることが可能
になる。
そしてその絵は、もしかするとその利益を得る”調達”側が描いたのではないか。

その計画が頓挫したため、今度は”できるだけAR18とは違う”新型を
独自開発し、逆に開発費を含めて高い調達価格の”言い訳”とした、と考える
のは穿ち過ぎだろうか。

89/16
1/6で、左から89式小銃、SCAR、G36、SG551。
これらはブルパップでない最近のアサルトライフルだが、全てストックが折り畳み式だ。


そして専用設計,小数毎年調達(後に一括調達も行われたらしいが)の為に
軍用としては異常に高価なライフルになっているという。

但し、スナイパーライフルなどは米国レミントンから輸入しているものが、米国市場
価格からすると数倍の高値で調達されており、どうやらコスト削減は国産でも輸入
(ライセンス生産)でも変わらなかったのかもしれない。
だとすると、非武装の幻想や武器輸出への抵抗など、自業自得の面もあるが、
今のところ一番の被害者は納税者、ではないだろうか。

[実物から得られる情報]
いきなりだが、通信販売,ネットオークションなどで「失敗した」,「思っていたものと
違った」という経験は無いだろうか。
このようなブログをやっていて言うのは何だが、私は画像だけでトイガンなどを
入手して、そのように思った事があるし、やはりその危険度の分、特に中古などは
高くても店頭で見てから購入したいと思っている。

少し前、だが、自衛隊が展示した銃を触らせたのは銃刀法違反、として担当
大臣や自衛隊幹部を告訴、これを受けたのか、はともかく、今まで実施してきた
銃操作体験を全て取りやめた、という報道があった。

非常に残念である。
展示用の銃は、撃針が外されるなど、撃てない(しかも撃発装置が無いなら、
真正銃とはいえないはずだ)もので、安全に配慮されていたとも聞く。

上記のように、自衛隊の調達品は非常に高い可能性があり、それを確認する
方法として、やはり実物を見る(触る)ことは重要な手段である。

国家を介しているとはいえ、それらを”買っている”納税者は、厳しい目でチェック
しなければならず、逆に関係省庁には、今回のように外部からの圧力があり、
それに応えた、という形で(展示を)引っ込めてしまえる、というのは”都合が
良い”のだ。

銃の展示を違法だと訴えた輩は、本来の意味でのシビリアン・コントロールに反し、
見えないところでの予算の無駄使い、一般の目に入らない装備の調達が進む
口実を作ったという自らの愚には恐らく思いも至らないのではないかと思う。

某元幕僚長の言葉ではないが、敵が反対しているなら正しい政策、というのは
一理あると思う。

もっとも、海外の軍隊にまず侵略の放棄(つまり自衛隊化)をさせることなく
自衛隊の方から無くせ、というような勢力は、論理的に国の存亡を考えている
のではなく、子供じみた”嫌い”の感情だけで叫んでいるに過ぎず、今回の事例も
それを証明しているのかも知れないが。

890/11

私的な事情だが、まとまった記事作成の時間がなかなかとれず、
また大きく間隔が空いてしまった。
その間も別ブログは続けていたのだが(笑)。

楽しみに待ってくれている方や、検索で訪れてくれた方々には申し訳ない。
さて、次回だが、S&WのリボルバーかFNのオートを、と思っている。
それではここらへんで。

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まとめ

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