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今回は、2011年実質初めの記事、ということで、新年挨拶でも使用した
STIの2011シリーズについて。
sti/01

[概要]
STI 2011は、コルトM1911のカスタム発展形で、主にIPSC競技用を狙って
開発され、ナイロン樹脂と金属のコンポジット(複合型)フレームを持ち、
多弾数のダブルカーラムシングルフィードマガジン(複列式弾倉)を
使用する。

sti/10
これはKSCのイーグル5.5ロングスライドブラックリミテッドモデル。
画像の青い部分が樹脂製フレーム。
今回の1/1モデルは、一連のKSC製ガスガンで紹介する。


口径は45ACPのほか、40S&W,38スーパーがあり、バレル(銃身)長も3.9
から6インチ、また反動低減装置として、ポート加工,コンペンセイターが
装備されるものもあり、更にマガジン長も短いものなど、多種にわたる
バリエーションがある。

sti/02
38スーパー使用の、コルトコンバットコマンダー(左、MGCモデルガン)と、
STIホーク4.3。


当初このフレームは、キットパーツとしての販売や、有力カスタマーへの
供給から始まったが、完成品としてイーグル,ホーク,ファルコンなど、
鷹の名前を付けたシリーズを発表、更に改良したワイドフレームの
シリーズとして、エッジが発表されている。

sti/12
同じくノーマルフレームでホーク4.3(左)、
ワイドフレームのイーグル6.0(右)。



[STI社の軌跡] 
STI社の前身となるTRI社は、ヴァージル・トリップ,フレッド・トリップ
兄弟により、当時先進の技術であったCAD/CAM(コンピュータによる設計,
制作一貫システム)を用いたカスタム部品メーカーとして立ち上げられた。
当初同じテキサス出身の名シューターであるチップ・マコーミックを
販売上のパートナーとし、その後マコーミックのCMC社と提携し、
コンバージョンキットを販売した。

更にその後、サンディ・ストレイヤーと組んでSTI社となり、現在ノーマル
フレームと呼ばれるシャーシを使った2011シリーズが製品として販売され、
STIは完成品メーカーとなった。
このモデルから、それまでアンビ(左右両用)対応としていたスライド
ストップを右のみとし、フレーム右サイドに2011と刻印している。
2011は、コルトM1911の進化形で、100年後の年数に未来の標準、という
意味を込めてのことだという。

このシリーズ名,モデル名は、ワイドフレームにも応用されるが、ワイド
フレームの開発は、ストレイナーがストレイヤー・ヴォイド(SV)社を
別会社を立ち上げ独立、トリップが経営をデビッド・スキナーに任せ、
開発に専念してからである。

sti/05
左からイーグル6.0,5.5L、ホーク4.3。
ホークはノーマルフレーム、イーグル6.0がワイドフレーム、
5.5Lはノーマルにオプションレイル付き型。


STIは、現在ハイキャパシティ(多弾数)モデルだけでなく、シングル
スタック(単列弾倉)のM1911型も製造,販売している。
また、カリフォルニア州ではSTIのフレームを使った製品をバレル
メーカーのバーストが組立,販売し、会社設立当初パートナーだった
ストレイヤーも同社にフレームを発注し、SV社で組み上げた製品を
販売している。

sti/11
SVの3.9エクセレレーター(WA ガスガン)と
STI5.1スペシャルエディション(以下5.1SP)。


[コンポジットフレーム] 
拳銃のフレーム素材といえば、19世紀までは真鍮が一部用いられるほか、
鉄,鋼材が中心だった。
これを軽量化すべく、当初は贅肉を削り落とし、次はアルミ、そして
ポリマー使用へと移ってきているように思う。

ポリマーハイブリッド型フレームの前に、アルミフレームが拳銃に
使われることが流行した。これは戦時中にワルサーPPKやベレッタM1934で
試みられ、また回転式でもコルトはコブラ,エイジェントなど護身用に
採用、コルトはM1911系のコマンダーもアルミフレームだった。’70年代
にはダブルカーラムマガジン併用でS&W M59,ベレッタM92,SIG P220
など、新型はアルミフレームが主流、とも思える状況になった。

このとき、問題となったのが、疲労強度と磨耗だ。そこで、P220などは
アルミフレームの各所にスチールブロックを埋め込み、耐久性を
上げている。

この一部スチールを埋め込むという考えは、ワルサー社がP38のアルミ
フレーム化を考えたときから利用されており、更に金属のパーツを
ポリマーで受ける形をライフル,SMGも含めてドイツのH&Kが考え、
拳銃ではVP70,P9などにポリマーを使って製品化している。

H&Kのこの試みは前衛的、として広く普及するには至らなかったが、
オーストリアのステアーがそれをプルバップ(倒置型とでも言おうか)
ライフルで更にポリマー使用を進めた。
このあと拳銃でポリマーフレームのグロックが登場し、一気にポリマー
フレームが流行することになる。

sti/14
左から、S&W M59(MGC モデルガン)、
グロック G17(タナカ モデルガン)、STI5.1SP。


STIは、流行となったポリマーをM1911に応用することを考え、上下で
素材を分け、上部をスチール,チタンなどの金属、下部をポリマー
(どうやらガラス繊維強化ナイロンのようだ)としたハイブリッド方式
を考案、これにより軽量でグリップ幅の増大を抑えたハイキャパシティ
モデルを実現した。
同社はこれをコンポジットフレームと呼んでいるようだ。

コンポジット型フレームのM1911としてはスペインでSPSというところ
からSTIのコピーと思しきものが製造され、またイスラエルのブルも
上部のカバーまでポリマーとし、内部に金属シャーシを納めたモデル
を開発、これは米のキンバーとの共同開発だったらしく、キンバーから
も同様のフレームを使ったモデルが登場している。

他に、これは直接STIを参考にした、という訳ではないが、従来金属
フレームを持っていた各種の拳銃で、ポリマーフレームで金属シャーシ
を内臓しているものが登場、従来の全鋼製オートから、主流はポリマー、
ハイブリッド型に移行してきている。
このような考えは、STIから始まったのかもしれない。

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キンバー ゴールドマッチ(左、マルシン ガスガン)とSTI4.3カスタムショップ
(以下4.3CS)。


[コンバットシューティングとIPSC] 
STIの製品は、当初IPSC競技用として開発され、発展した。IPSCは、
コンバットシューティングの競技団体として設立された団体だ。
その後競技はタクティカルと呼ばれるようになるが、連射スピードを
求められるもので、M1911はマガジンチェンジが素早く出来ること、
精度向上のカスタムが比較的容易で、かつそのポテンシャルが高かった
ことから高い使用比率となっていた。
その中で、より多くの弾数を求めて、ダブルカーラムマガジンの導入が
はかられた。
キャスピアンやパラオーディナンスは従来のフレームのマガジン部を
幅広にし、多弾数を実現した。キャスピアンのフレームはグリップも
ノーマルのM1911同様の形式だが、パラオーディナンスは一部を
フレームカバーとしたグリップを付けている。

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左からパラオーデナンスP14-45(WA ガスガン)、キャスピアン
フレームカスタム(MGC ガスガン)、STI4.3CS。


[トイガンのSTI] 
トイガンとしてはガスBLKでKSCがSTI 2011をシリーズ化して展開している。
これはトイガン用にデチューンされた樹脂フレーム、メインスプリング
ハウジング,トリガーなどをSTIが供給しており、もちろんスライドなども
樹脂製だが、いわば実物のBB弾版である。

金属シャーシは、実物ではチタン製などがあるが、KSCでは、亜鉛とアルミ
の2種を作っている。樹脂フレームとシャーシを止めるボルトもSTIから
供給されているという。

最初に開発されたリアルメカバージョンでは、鋼板プレスのマガジンを
採用していたが、次のレースメカバージョンでは熱効率を考え亜鉛
キャストとしている。

バリエーションは上記の実物に沿ったバレル長があり、またカスタムを
再現したもの、独自のカスタムと思われるものがある。

手元には、イーグル6.0、イーグルハイブリッド5.5L、ホーク4.3のほか、
年間限定生産という形で3つ同時に登場したシューマッハエグゾースト
(以下シューマッハEX),4.3CS,5.1SPの6つがある。
このうちシューマッハEX,5.1SPが45ACP仕様、
他は38スーパー仕様となっている。

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左から、5.1SP,4.3CS,シューマッハEX。

上記のように実物のバリエーションが非常に多く、使用部品も幅広い。
トイガンでも、スライドのセレーションがパネルカット(スライド動作
方向と直角の鋸状)、ダイアゴナル(斜め)、更に幅広の溝、
セイバートゥース(アールを交差させた形)などが再現されている。

またハンマーはリング,楕円,角型,スパーの肉抜き型(ライトウエイト
=LW)などが使われ、セフティレバーも形状の違いのほか、アンビ
(左右両用)とシングルがある。

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手前から、LWスパー、タクティカル、LWリング、スクエアのハンマー。
LWリングのみ、社外品を組んでいる。

 
他に変わりダネとしては、アランジィッタのカスタムしたストライクガン
というものラインナップされている。

ウエスタンアームズでも、最初自社ブランドのもの、次にSVと契約して
SVブランドの製品を作っている。後にバーストのモデルも作られた。
東京マルイは、自社独自のハイキャパ5.1,4.3シリーズを持っている。

[1/6] 
今回STIの手持ちフルスケールモデルと全く同じものは見つからなかった。
また、1/6なので、ダブルカーラムでも着脱式では薄いマガジンのものが
あり、苦しいところではあるのだが、リコイルスプリングのカバー部が
延長された6インチを再現したモデルがあるので、これを使ってみた。

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[2011年] 
ちょうど今年、M1911採用の年から100年、未来のM1911として開発された
STI 2011は、競技用だけでなくタクティカルユース、ディフェンス用と
広く使われ、現代のモデルとして普及し、今も作られ続けている。

2011がこれからは過去になるのか、それとも長くスタンダードとして、
このシリーズがそのまま残るのか、はまだわからない。
しかし、STIと2011の名は、既に一つの潮流を作ったモデルとメーカー
として、銃の歴史に刻まれたのではないだろうか。

《今回の記事作成において、KSCの取扱い説明書中の記事を
参考にしています。》

sti/03

では今回はここらへんで。

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まとめ

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