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今回はコルト社初のダブルアクションモデル、ライトニングを。

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[概要]
ライトニングは米コルト社が1877年に発表した(製造は1876年から
行われていた、という説もある)回転式弾倉を持つ拳銃(リボルバー)だ。
現在41口径がサンダラー、38口径がライトニングと呼ばれているが、
41口径も含めて「ライトニングモデル M1877」と扱うところもあるようだ。

この呼び方は米国内のディーラーが販売促進のために付けたペット
ネーム(愛称)で、コルト社が付けたものではなかったようだが、
一般には好評だったようで、後にコルトは開発年度からとった型式から、
このようなペットネームにモデル名を変える。

コルトとしては、M1877は初のDA(ダブルアクション=引き金がハンマーを
起こし,解放する2つの機能を持つ)リボルバーだが、後にレプリカすら
作られないように、必ずしも成功した機構とはいえない。

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[1/1と1/6]
今回の1/1模型は、頑住吉氏が制作したモデルガン形式のレジンキャスト
のもの。頑住吉氏は現在制作,販売を止めており、これは数年前の完成
時に販売されたもの。
キットと完成品の両方が販売されたが、入手時既にキットは在庫が無く、
完成品を購入している。

頑住吉氏自身が組み立て,調整もおこなっていたらしく、表面はメタル
ブルーの塗装で仕上げられている。

シングルアクション(SA)は機能せず、またシリンダーストップ機構を
アレンジしているが、DAでハンマーが動き、シリンダーにダミーのカート
を装填,排出させることが出来る。

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1/6は単品購入だが、㈱グルーヴのJドール ヴィア・アッピア(2011年
3月発売)の付属品だと思われる。
黒一色だが、非常に艶の良い表面なので、塗装されているのではないかと
思う。

以前のラレード・オブ・ストリートには同じ形状と思しき銀色のモデルが
付属しているが、こちらは入手できていないので同じ型か、は未確認だ。

大きさは少し小さいかもしれず、また一体成形で中央部に若干ヒケはある
が、トリガー,グリップの形状や段差のあるフレームなど、M1877の形状を
良く再現している。

[外観の特徴]
ライトニングはM1873=SAA(シングルアクションアーミー)の上部を
小型化し、DAトリガーとラウンドバットのグリップを付属させたような
外見を持っている。
更にグリップ後方には突起(隆起)部を設けている。

上部の形状は、フレーム分割の形からシリンダー(回転式弾倉)の
ベースピンを留める形式、シリンダー後方,ローディングゲート(装填
窓)部の半円状の形状まで、SAAに非常によく似ている。

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左から、コルトSAA(タナカ ガスガン)、コルトM1849(CAW モデルガン)、M1877。

グリップ後方の突起部は、DAでトリガー(引き金)を引く力が大きく
なったために、手が前進(銃が後方に移動)しないように設けられたもの
だと思う。

それまでのコルトリボルバーのスムーズな形状のほうが、SA(シングル
アクション)では他社も含めて一般的だったように、反動処理は楽な形状
だ。

銃が発射時の反動で上を向くときに、人指し指と親指の間でこれを抑える
(逆にいえばそこに力が加わる)、突起のある形状より、銃を手の中で
滑らせ、反動を逃がした方が、射手の負担は少なくなる。

しかし、DAでは先行したアダムスは、重いトリガーを引くと銃が動いて
(撃つ前から上を向いて)しまいやすいために、グリップ角度を垂直に
近く立てた形で、なおかつ少し後部を隆起させ、同じDAのM1877では、
突起部を設けて対策したのではないか。

この突起部は、S&WではSAのラッシャンモデルから採用されていたが、
コルトではこの後のモデルではアールの大きな形とし、M1877の影響は
ここでも失われている。

個人的には、大きなアールの上に小さなアールが乗ったような後のコルト
DAリボルバーの形より、M1877の形のほうが、トリガーは引き易いと
思うし、反動処理の点でも、後の形式ではS&Wより評価が低い(あくまで
個人の好のみや手の形,握力などにもよるが)ように聞くが。

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左から、コルトM1877、コルトポリスポジティブ(タナカ モデルガン)、
コルト オフィシャルポリス(MGC モデルガン)。
M1877以外のグリップ後部は、横から見て突起というよりアール状になっている。



ラウンドバットは、S&W社のモデルでは当時から現代まで見られるが、
コルトは後のポケットリボルバーでも、端部を丸めただけで、後部全体が
前方に向かってアールを描くグリップ形状は、M1877とその一連の
バリエーションモデルくらいではないだろうか。

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M1877と、S&W社のM13ミリタリーポリス(タナカ ガスガン)。

このグリップ形状を、バーズヘッドと呼ぶ場合もあるようだが、ハンマー
形状が、昔のフリントロック銃のものがバーズヘッドと呼ばれていたため、
ハンマー形状にこの呼び名が良く使われ、ショットガンなどでも、
日本語で「有鶏頭」という語がある。

上記のようにM1877のシリンダー後部形状は、正にSAAと同じ形だ。
これに対し、M1878ではローディングゲートが薄くなり、近代リボルバーの
形に近づいている。
M1878も、シリンダー背面にストップを持ち、またフレームに段差がある
など、M1877に非常に近い機構,形状だ。

[バリエーション]
M1877はバレル(銃身)長のバリエーションが豊富で、1.5~10インチ
(1インチは25.4mm)あったという。
4.5インチより短いモデルではエジェクター(弾薬ケース排出器)が無く、
4.5から6インチまではエジェクター付きと無しがあり、それ以上長いもの
では全てエジェクター付きだったようだ。

また、口径は、38ロングコルト,38ショートコルト、41ロングコルト,
41ショートコルトが一般的だが、32口径モデルも存在し、また38口径でも
38-40ウィンチェスターや38S&W仕様も作られたという。

今回トップの画像では、彩りにカートリッジを添えているが、手持ちで
38ロングコルトなどが無かったため、5発は38スペシャルで、手前の一発
は32-20Winを使っている。

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M1877とSAA(タナカ ガスガン)で、エジェクターチューブの有無の比較。
SAAのバレル斜め下に沿うように付けられているのが、エジェクターが納まる
チューブ。


[装填方法]
M1877では発射はDAとなったが、ソリッドフレーム(シリンダー固定)式で、
装填,排莢は一発ずつ行うため、リロード時間は長い。

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ローディングゲートを開いたM1877。

通常のローディングゲートを開いて装填する方法以外に、シリンダーを
外しての再装填も可能だ。
シリンダーベースピンのロックを押してシリンダーベースピンを抜き、
シリンダーを外せば、シリンダーが取り出せる。
特に、エジェクターを持たないモデルの場合、こうしないと排莢(弾薬
ケースを排出)できない。シリンダーを外し、ベースピンでケースを突けば、
発射の圧力で貼りついたケースも排出できる。

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SAA(ハドソン モデルガン シェリフスをカスタムしたもの)だが、
シリンダーベースピンでカートリッジ排出の様子を。


しかしどちらにせよ、6発撃ったら再装填に時間がかかるので、実戦では
再装填は現実的では無い。

[機構の特徴]
また、M1877は変わった機構を採用しており、シリンダー側面にストップ用
の溝(ノッチ)を持たない。シリンダーストップは、後方で行っている。

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SAA(左 ハドソン モデルガン)とM1877のシリンダーを外したところ。
小さな方のシリンダーがM1877で、後方にストップ用のノッチがある。


コルトは初期のパターソンモデルで1840年代にDA化を試みたが実現せず、
どうやらDA開発に懲りた創業者サミュエル・コルトが生前「DAだけには
手を出すな」と言い残していたために、開発が後手に回っていた。

しかし、米国内ではイーサン・アレンのペッパーボックスが、19世紀半ば
にはコルトよりはるかに普及していたし、英国ではM1851が軍制式をDAの
アダムスリボルバーに奪われ、英国工場を撤退させるなど、失敗もしている。

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アダムスリボルバー(左 デニックス モデルガン)、
ペッパーボックス(中央 デニックス モデルガン)、M1877。


また、DAは当時多くの改良パテントが出され、激しい開発競争が繰り広げ
られていた、いわば先進のハイテク技術であった。
生産できる技術、または販売できるコストで、信頼性を得る為の改良が
繰り返され、これらのパテントが切れると、コルトだけでなく英の
エンフィールドも、その機構を模倣し採用している。

M1877のトリガーメカは、トリガー側に可動式のトリガーストラットを付け、
これでハンマーを押し上げるようにして起こす。
SA用のシアは別部品で、これはフレームに付いており、トリガーストラット
はSAでは機能しない。
現在用いられるDAメカでは、ハンマーに可動式のDA用シアを持つものが主流
だ。

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以前も書いたが、ライトニングはいわば過渡期の製品で、他社のパテントに
抵触しない機構にする必要もあって、特殊な後方シリンダストッパーという
システムをとったのではないだろうか。

さて、S・コルトの死後15年、ようやく日の目をみるコルトDAリボルバーは、
コルトの設計者ウィリアム・メイスンが担当したが、このモデルのDA機構に
ついては、特許が申請されていないという。

ウィリアム・メイスンは後の1881年にDAスイングアウト式でパテントを取得、
1889年に、このコルト初のDAスイングアウトリボルバーは米陸,海軍に制式
採用される。

このM1889は、使用した38ロングコルト弾の威力不足から45口径に交代
させられるのだが、ともかく、ライトニングの機構は、新しいものでは
なかったか、それともコルトの判断で、“保護するに値しない”と判断された
ものだったようである。

M1877はなんと1909年まで製造が続けられ、16万丁強が世に出たというが、
現在満足に動くものは非常に少なく、またアンティークガンのレプリカ
メーカーでもM1877は作っていない。

ビリー・ザ・キッドがM1877の41口径を使っていたとされ、また映画でも
登場し、決して知名度が低い訳ではないこのモデルが1909年以降、どこでも
作られなかったのは、単に”旧くなったから”ではないのではないか。

この模型を作った頑住吉氏は、M1877をモデルアップするにあたって
「量産メーカーがこの銃に手を出す可能性はきわめて低いと判断した」
というように、細いトリガーストラットやシア,シリンダーストップの
タイミング,クリアランスなど、このモデルを材質の制限の下リアルに
再現するのは困難を極めるだろうことは想像に難くない。

実は、ランパントクラシックがM1877をモデルアップする、とアナウンス
しており、果たしてどのような形で出てくるのか、今から非常に楽しみ
である。

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では今回はここらへんで。

参考資料;(HP)「頑住吉 元ガンスミスの部屋」
     (HP)「Peko's Gun box」
     (書籍)「別冊Gun コルトのすべて」

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初めまして、M1877のシルエットいいですね~
触発されて、現在ライトニングを1/6サイズで、製作中です
内部メカを、どうアレンジするか検討中です^^
【2012/01/19 20:32】 URL | OneSixth #j72AD6Qg[ 編集]

OneSixth様ここでもこんばんは。
別ブログの方にも来て頂いて恐縮です。

こんなところですが、是非これからも宜しくお願い致します。

【2012/01/20 01:01】 URL | 赤い猫RRⅢ #-[ 編集]















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まとめ

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