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今回はコンバットショットガンの代表格、スパス12を。

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[概要]
スパス12は、イタリアのガンメーカー、フランキ(ルイギ・フランキ)社が
1979年に発表した手動/自動装填切替式ショットガン(散弾銃=複数の弾丸を
一度に発射する銃)だ。

SPASとはスペシャル・パーパス・オートマチック・ショットガンの略で、
12は口径12ゲージ(1/12ポンドの球のサイズ)から採られたらしい。

スペシャル・パーパス(=特殊用途向け)ということだが、CQB(=クローズ・
クオーター・バトル=室内などの近接戦)での複数の目標に対する制圧、
ドアなどの障害物の破壊などを念頭においている。

spas/02

フランキ社はショットガンの老舗で、軍用ではLF57というSMG(短機関銃)
や、アサルトライフル(突撃銃=半/自動自動切り替え可能な小銃)まで
手がけ、一時はコルト(カテゴリー参照)に似たリボルバー(回転式拳銃)
なども作ったようだが、現在はベレッタ社(カテゴリー参照)の傘下に入り、
ブランドネームが生き残っている。

[1/1]
今回はまずトイガン,ミニチュアの紹介から。
リアルサイズはKTW社のエアコッキングガンで、米国でFIE社が販売した
仕様を再現しているという。

機能は手動コッキングのみで、実物のように自動装填機能は無いが、
軽めのフォアアーム(先台)を引くとボルトも連動する。

可変ホップ搭載で、リアサイト(照門)を前に動かすと2発発射、後ろに
すると一発と切り替えが可能だ。

また、光学機器取り付け用のレール(取り外し可能)もレシーバー(機関部)
上に付いている。

spas/12
一発発射状態のリアサイト。その前方の穴にホップ調整スクリューが入っている。

実物では固定のチューブマガジン(弾倉)に一発ずつ機関部下側から
装填していくが、KTWではマガジンは着脱式で、BB弾を割り箸状マガジンに
込めてから本体に装填する。
これもマズル(銃口)付近まで伸びた標準のロングタイプ以外にショート
タイプがスペア用として供給されている。

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マガジン(下)を抜きだしたところ。

他にも以前装備していたスチールプレス(打ち抜き,曲げ加工の鋼板)製
フォールディング(折りたたみ)ストックキットも別売りされており、
更に片手で銃を保持できる、アール状のアームレストまで用意されている。
実にパーツが豊富で、手軽に組み換えてカスタムを楽しめる。

KTWではこれを以前自社生産していたが、現在はコピーしていた韓国
ドンサン社のものを輸入販売しており、両者の提携で以前紹介した
イサカM37も作られている。

spas/13
KTWのショットガン2種。手前がイサカM37、奥がスパス12。

スパス12はこの他にもマルイ製でエアコッキングガンがあり、こちらは
3本のバレル(銃身)が内蔵され、3発同時発射できる。
また、少し小さいらしいが、クラウンでもエアコッキングガンが作られて
いるようだ。

[1/6]
1/6ではメーカー違いで2種類、ストックの違いで3つが手に入っている。
ザッカ PAPの「1/6スケールガンコレクション」からは、ピストルグリップ
のみのものと固定ストックのもの。
もう一つは出所不明で、フォアアームが欠落していたが、アームレストの
付いたスチールプレス製フォールディングストックと、レバー式のセフティ
が再現されている。

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ザッカの固定ストックタイプと1/1のサイズの比較。

spas/04
1/6で、ザッカのピストルグリップのみのものと、他社製にザッカのフォアアームを付けたもの。

[構成]
スパス12は、同社のPG80セミ・オートマチック(自動装填式)ショット
ガンを改良し、フォアアームに付けた切り替えボタンでポンプアクション
(フォアアームを前後に移動させて装填,排莢を行う手動方式)も可能と
している。

また、コンバットショットガン(後述)として定番の、バレル(銃身)
を覆うヒートガード(遮熱板)、ピストルグリップ、ゴーストリングサイト
(後述)などの装備を持ち、狩猟/スポーツ用の一般的なショットガンとは
かなり異なった外観となっている。

各要素については、下でそれぞれ述べてみた。

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KTWは手動のみなので、ダミーのモールド(型抜き)のみだが、切り替えボタン。

[コンバットショットガン]
今回、コンバットショットガンとは、ピストルグリップに前後サイト,
つや消しのストックやボディを持つ、軍や警察の特殊部隊向けに特化した
ショットガンを指して用いている。

この定義以外に、WWⅡ期前から用いられた軍用ショットガン、トレンチガン
やライオットガンなどを含める考え方もあると思う。

これらをコンバットショットガンに含めるか、前史ととるか、は別にして、
今回は軽く触れておこうと思う。

米軍は、古くから戦争にショットガンを用いており、ウィンチェスター社の
M1897にヒートガード,バヨネットラグ(銃剣装着用のツメ),短めのバレル
(銃身)を装備したトレンチ(塹壕)ガンと呼ばれるものを採用していた。

また、米国では戦後も警官がショットガンで武装しており、パトロールカー
には必ず一丁、車載,取り回しに適したショートバレルのライアットガン
(暴徒鎮圧用の銃)と呼ばれるものが備えてあるほど、一般的な装備だった。

spas/07
1/6で、左からスパス12,モスバーグM500,ウィンチェスターM12トレンチガン。
M500もM12も、バレル上にヒートガードが付き、M500はフォアアームにライトが、
M12はマズル下にバヨネットラグ(着剣装置)が付いている。
また、スパス12のアームレストは、この状態で90度横に曲げ、腕に巻きつける
ようにして使用する。


対人用にショットガンを使用することは欧州では抵抗があったらしいが、
1970年代にテロが多発すると、まず西独(当時)の警察対テロ部隊用として
フランキに打診があり、民間用とも併せてヘッケラー&コッホ(H&K 
カテゴリー参照)社がドイツでの輸入,販売元となったという。

その後、米国でも軍用ショットガン開発計画RHINO(後にCAWS)が
スタート、イタリアでも、ドイツ同様テロ対策に悩む警察の特殊部隊用や
軍用として、ショットガンに注目するようになった。

このような世界的な動きに呼応して、フランキのほかモスバーグ
(マーベリック),ベネリなどから様々なコンバットショットガンが提案
され、米国だけでなく、世界的に認知され、一つのカテゴリーを形成し
使用されていく。

spas/06
これも1/6だが、いわゆるコンバットショットガンで、左からスパス12,ベネリM3,ベネリM4(M1014)。
ベネリにはヒートガードが無いが、自動装填式で、ピストルグリップを持つなど、
コンバットショットガンの要素に共通性がある。


[ヒートガード]
コンバットショットガンは、通常の肩づけ射撃以外の姿勢、マズルを下に
しての移動や、腰だめ(腰のあたりの高さに銃を保持する)、また銃剣
使用時などに熱くなったバレルでやけどしないように、金属製の小さな
通気穴がたくさん開いた板、ヒートガード(ヒートシールド)を付けている。

spas/09

スパス12のそれは大型で、フォアアームの下まで周りこんでおり、穴は
長穴形状だ。

[ゴーストリングサイト]
また、大き目のリング状のリアサイトを持つゴーストリングサイトも
コンバットショットガン向けの装備だ。

通常の狩猟/競技用ショットガンのサイトは、バレル先端のポイントのみ、
というものが多い。
これに対し、ゴーストリングサイトは前後サイトがあり、後部は大きめの
リング(輪)状になっている。

このリングの中心にフロントサイトを合わせて照準するのだが、フロント
サイトに焦点を合わせると、リングがぼやけて見える。
このためゴーストという名があるらしい。

大きなリングは、精密さでは劣るが、フロントサイトを捕らえやすく、
素早く照準するには有利だ。

また、リング状にしたのは、目標の周りをサイトで覆い隠さないためで、
これも標的射撃用などとは異なる。
実戦では周辺の状況も常に把握できるほうが有利である。

もちろん、リアサイトを持たないスタイルなら、周囲を見渡せ、素早さ
という点でも有利だが、精度では劣るだろうと思われるのと、他の
軍用銃と全く違う照準方法では、教育も別に行う必要があるため、
軍では一般的な穴式のサイトを使ったのではないだろうか。

spas/10

スパス12のそれは、下部が更に抉られた形で、穴は大小の穴がつながった
逆ひょうたん形とでも言うべき特殊な形だ。
下部を抉ったのは、フロントサイトを捕らえやすくする為だろうか。

[ピストルグリップ]
従来の曲銃床タイプの、下部がやや張り出したグリップ部もピストル型と
呼ばれ、また後部の肩づけする部分(ストック)を切り取ったものを
ピストルグリップと呼ぶ場合もあるが、ここで述べるピストルグリップ
とは、ストックから独立し、水平から45度以上の角度で下に突き出たもの
を指している。

ピストルグリップは、SMGではWWⅡ期前から導入され、アサルトライフル
ではその始祖Stg44(MP43,44)から多くの機種に用いられるなど一般的な
形態だ。

スパス12がピストルグリップを採用した理由は、連射速度が高く、反動
処理がしやすい形を模索した、という側面もあるが、CQBを主な目的に
考えられ、室内での取り回しを有利にする、という目的があったのでは
ないかと思う。

他にストックを折り畳み式にして全長を短く出来、持ち運びや車内の収納
などを便利にするという面でも、ピストルグリップは有利である。

また、国によっては、独立したピストルグリップ付きの銃は民間に許可
されず、下部をストックとつなげた形や、通常のストックに戻して販売
されるものもある。

[シンサティックストック]
シンサティック(合成樹脂)は軽量化、という点では木材に敵わないが、
強度が高く狂いも生じない。

そして黒色の艶消し処理とすることで、反射を抑え行動時に目立ち難い、
という利点も生んでいる。

[人気と実力]
米国M60多目的機関銃にも似た外観の、この大型でいかにも特殊な
ショットガンの存在は、映画界でも注目され、多くの作品に登場、
"小型の大砲"の異名で民間でも人気があるという。

しかし、比較的銃器規制の緩い米国でも、装弾数の多さ、連射性能から、
スパス12の一般への販売,所持を禁じている州もあるらしい。

そして、スイッチ操作によってバレル下に固定されたチューブマガジン
(弾倉)に一発ずつローディング(装填)する方式が多量の弾薬を早く
消費する自動装填式としては不便な事、3インチの長い弾薬が使用
できないこと、後発で米軍制式を得たベネリM1014などに比べ、重く
複雑で繊細な構造のため、信頼性などで敵わなかったためか、
スパス12は2000年に製造を中止した。

バリエーションとして手動のみのSAS12、自動装填式のみのLAW12も
作られたが、共に現在は生産を中止している。

[セミ・オート切り替え式の意義]
そう、根本的に自動装填式は手動式に対し融通が効かず、信頼性でも
敵わない。

狩猟用でも競技用でも、未だ両方が使われているのは、やはりそれぞれの
得失があるからで、更に、軍用ライフルでも手動式が現役で使われるように、
自動化は簡単な事ではないうえに、手動の方が精度も上げやすく、シンプル
で堅牢になり、コストも含めて合理的、という側面もある。

更に、ポンプアクションでも慣れれば自動装填式並みに早く連射できるし、
大体一発で多くの弾丸が飛び、反動も大きく、大きなカートリッジを使う
(大量に装填することが難しい)ショットガンの自動化を計る意味が
あったのか、という根本的な問題もある。

後にベネリは2つのガスピストン、という方法で信頼性の向上を計っている
が、もともと自動化には、扱う対象の均一化,最適化が重要で、リムド
(縁が張り出している)の長さ,弾,火薬量の違うショットシェルを
そのまま処理(自動装填)しようというのは、機関銃などの開発に比べれば
かなり"無茶な要求"である。

もしかすると、スパス12が長いシェルを排したのは、トラブルを減らす
目的があったのかも知れない。
そして手動への切り替えも、この"多種多様な弾"に対する解決策
(つまりあらかじめ、自動に適さない弾は手動で対処する)として
考え出されたものだった可能性もある。

[過大な要求は革新的な技術の母、か]
このように、軍,特殊部隊の要求が現実的でなかったのかもしれないが、
フランキも単にスパス12を引っ込めるだけでなく、自動式のメリットを
活かし、給弾方式を改めて、着脱式のボックスマガジンとしたスパス15を
開発し、後継機種としている。

コンバットショトガンは、軍の主力兵器には成り得ないし、民間保有の
制限もあれば、数の上でも決して多くはないと思う。

フランキにとってコンバットショットガンは、自身の企業規模を超えた、
大きな負担となり、ベレッタの支援を受けざるを得ず、その割に販売実績
が上がらない、"過剰な商品の開発"だったのかもしれない。

しかし、これはまさしく新しい、未来志向のショットガンだったし、その
チャレンジは、単にショットガンの世界を超えて、広くフランキの名を
知らしめることになったと思う。

革新的な技術は、やはり無謀とも思われる過大な要求に取り組むことから、
という側面もあり、また後にベネリなどが続いたのも、スパス12があった
から、ともいえる。

今後カートリッジ改良も含めて、軍用ショットガンの自動化を進める上でも、
この一つの回答は、小さくない一歩、になるかも知れない。

もちろん、大型でいかつく、艶消しの黒と灰色で固められたスパス12自体が、
"強大"を示すひとつのアイコンとして、既に広く受け入れられている
のではないだろうか。

spas/03

では今回はここらへんで。

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赤い猫RRIII様
こんにちは

更新まっておりました。
今回もじっくり読める内容で大変面白かったです。
自分はこちらから読みはじめたので、今でもこちらが本館です。

リアの逆ひょうたん型リアサイトですが、自分は下側の小さい
方が本体で、上を視野確保のために広げてあるのかと思ってました。
逆なんですね。
自分は自動装填のショットガンというとM1100をもっているのですが、こちらは過去1/6が登場してますので、いずれ解説されるのではと楽しみにしております。

今回は娘さんの衣装がコンバットフルでかなり魅力的ですね。
迷彩柄のホットパンツはホントにホット。
ロングのタイツとの間にのぞく素の太ももがまぶしいです。
【2012/02/03 17:28】 URL | ゼッキオ #-[ 編集]

ゼッキオ様こんばんは。
更新を待っていて下さってありがとうございます。

>リアサイト
もしかすると、パターンが小さな近距離は小さい半円、
遠くでパターンが拡がると大きい穴で、とも思うのですが、
それだとカートリッジをかなり限定しないと難しいので、
やはりスピーディなサイティング、かと思っているのですが、、、

>M1100
個人的好みから、ショットガンが多いような気もしているので、
間隔は開きますが、トイガン,ミニチュア素材はありますし、
あとはトピック!ですね。

いくつかネタとなる素材を並行で調べているのですが、
やはり書くきっかけ、というか、何か、を探してしまいます。

そのわりに今回のように、Rサイトはまだ結論が出て無かったり、
とか!もありますが(汗!)。


>衣装
迷彩を取り入れていますが、でもミリタリーじゃないですよね。
正確に何々軍、というような装備は、男性フィギュアはともかく
女性用はかなり限られ、素体のサイズも決まるので
なかなか難しいものがありますね。
でも、書いてる本人より、衣装代はかかってます!
【2012/02/03 21:51】 URL | 赤い猫RRⅢ #-[ 編集]















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まとめ

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