ADMIN TITLE LIST
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

web拍手 by FC2
5An05231.jpg

今回はちょっと趣向を変えて、警察庁長官狙撃事件の使用拳銃について
考えてみたい。

まず、この事件の被害者となられ、今も後遺障害と闘っておられる元警察庁長官 
國松孝次氏には、謹んでお見舞い申し上げる。
そして、敢えて今このような文章を発表するのは、事件について個人も含め
幅広く立場の違う視点から検討、意見交換がなされ、真実が追求されることが
有用かつ必要な事ではないか、また真相の解明こそが被害者である氏の望み
ではないか、と考えるためである。

この事件は容疑者とされた人物の渡航歴を考慮しても、既に公訴時効を
迎えており、今後被告の立場となる者はないと思われること、この文章を作成する
にあたって、直接資料などを見聞きした訳ではないこと、また犯行などの行為に
ついては厳しく追及したいが、個人的に容疑をかけられた者、捜査関係者に
対し、中傷や非難の意図は無いため、わかりにくくなる可能性はあるが、関係者
は敢えて実名ではなく、イニシャルのみ記載することをご了承願いたい。

[経緯]
今年8月31日、TV朝日系列で、「世紀の瞬間 未解決事件」という番組が放送
された。
この中で、1995年3月30日に発生した警察庁長官狙撃事件について、
鹿島圭介氏の著作「警察庁長官を撃った男」をベースに追跡取材を行い、
Nの犯行を疑っている。

この番組を見て、疑問に思ったことがあり、今回それを検証してみた。
ただ、番組自体は最初から見ようと思っていたものではなく、録画も行って
いない。
この点、記憶違いがあるかもしれないので、あらかじめことわっておく。
また、この番組の元となった、鹿島圭介氏の著作もチェックしてみようと思い、
文庫本が出ていたためそれを求めた。
事件については、多数の著作や報道、個人見解などがあるが、今回の検証は、
TV番組で紹介された事項、そしてこの元本の内容に限る。

[疑問点]
まず、犯行に使われた銃は警察 科捜研の検討によると米コルト社のパイソン
8インチバレル(銃身)付きで、目撃者の証言もこの大きさを伺わせるものだ。

py8/10
画像右がパイソン8インチ、左は日本の警察でも使用されることのある
S&WのM26チーフスペシャル(2つともタナカ ガスガン)。


また、犯行に使用された弾丸は38口径のフェデラル社製ナイクラッド弾で、
損傷程度から38スペシャルをオーバーロード(火薬量を増す)したものか、
.357マグナム(.38スペシャルと弾頭径は同じ)とみられている。

py8/11
.357マグナムと.38スペシャルのダミーカートリッジ。
両者はケースの長さが数mm長い(.357マグナム)以外基本的に共通サイズだ。


気になったのは、当事者しか知らない”秘密の暴露3 拳銃の加工”として
『(犯行に使ったコルト社のリボルバ=回転式けん銃)パイソン用に自分で
製作した「着脱式の銃床」』【()内は当ブログ主の注釈、参考資料② P208】
を使った、としている点だ。
形態は『小型の松葉杖のような形状』【参考資料② P208】で、取り付ける
ために『銃把(=グリップ)の左右両盤(両方?)の上端をカットして、3つの
ボルトを埋め込み、そこに銃床の先端が着脱できるようにしました』
【参考資料② P208】とある。

py8/03
自作でこのストックを再現したもの。

更に放送では、この銃床の図が示され、等間隔に3つの穴が銃床先端に
開けられ、これが銃本体の機関部側面に開けた穴にはまるボルトによって
固定されるようである。
図は一面しか写されなかったと思うが、資料②によると、左右両方の銃把を
カットしているので、上から見てU字状になっている
(板を3枚重ねた)形状だと思われる。

[検証1 負荷荷重]
ボルトの径については記述がなく不明だが、目的が.357マグナムの反動を
受け止めるストックの固定なので、曲げモーメントによるせん断荷重に耐える
だけの強度が必要だと思われる。

.357マグナムのエネルギーは、弾のメーカー,種類によって差があるが900J
(ジュール)ほど、初速は400m/sec2くらいが平均だとすると、バレル(銃身)を
通過する時間は0.001sec、エネルギーがこの間に伝達されると考えると
900÷0.001=900000N(ニュートン)になる。

これを3本のボルトだけで支えるとすると、非常に大きなものが必要となる。
せん断方向の許容荷重を570N/平方mm(F10T)とすると、
900000÷3÷570=526平方mm

円柱のボルトと考えると、
√(526÷3.14)×2=26mm(直径)
これは曲げモーメントを考慮していないので、実際はもっと大きなものが
必要になる。

但し銃の動きはこれより遅く、またストック側の固定は人間の体に
よっており、こちらははるかに遅い速度で”逃げる”(反動で後退)ので、
一桁伝達時間が大きくなれば、直径8mm程度になる。

拳銃に着脱式ストックを付けるのは19世紀のパーカッションリボルバー
でも流行し、自動装てん式の初期では、ボーチャード、モーゼルミリタリー、
ルガーP08など、各社がこぞって開発を行った。
これらをみていけばわかると思うが、全てグリップフレームの後部を
ストックの前部と接触させ、大きな面積で荷重を受け止めている。

ボルトの、しかも引っ張り,圧縮に比べ弱いせん断方向の負担だけで
もたせるような構造は、設計としては”上手くない”。

少し形は違うが、MONARCHのRITLE-ETTEショルダーストックというものがあり、
これはM1911でグリップ部にストックを付けたものだ。
弾薬は45ACPで.357マグナムの比ではないが、それでも大きなネジを使い、
広いピッチでグリップに付けている。
M1911のグリップ自体は4mmほどの小さなネジで止まっているが、これは
グリップの荷重を受けるのではなく、そのベースとなるもう一段太いナットを
フレームに埋め込んでそれが荷重をグリップに伝えている。

今回、フレームに3本納まる形で検討し、M6(外形6mm)のネジを使っているが、
上記の検討だととても”持たない”。

また、ストックの素材にアルミを使ったともあり、合金で高い強度を持つものを
使ったとしても、この大きな荷重を受け止める(ボルトとの接触部で、こちらは
圧縮荷重)には、相当の面積が必要だ。
下の画像では3mm厚2枚で銃本体のフレームを挟むように配置しているが、
これではボルトの許容せん断荷重以下で、ここから曲がり、折れ(座屈)が
発生すると思われる。

[検証2 ボルトの位置]
次にボルトの位置だが、グリップを切ってもボルトを植え込む場所はないのだ。
『3つのボルトを埋め込み』【参考資料② P208】という記述だが、そのまま解釈
するとグリップを切った部分にボルトが入ることになる。
これをトイガンではあるが再現、検証してみよう。

グリップの切断は避け、取り外した状態で装着の検討を行ったのが下の画像だ。
一番後ろのボルトは空間があり、そこに配置できるが、前の2つは機関部を
貫通することになる。
Fig2に示す通り、機関部内にはトリガー(引き金),ハンマー(撃鉄)シア,
リバウンドバー、ボルト、シリンダーハンドなどが入っており、ここにボルトを
入れることは不可能(やったら銃の機能が失われる)だ。

py8/04

これはタナカのガスガンで見ているが、下のコクサイ製モデルガンと比べても、
この機構部分は大差ないことがわかると思う。更に、これらの機構に付いては、
月刊Gun誌の本物vsモデルガンなどでも比較されており、後述のフレーム厚さ
などは実物グリップが装着可能であることなどから再現度の高さがわかる。
”実物なら可能”とはいえないはずだ。

py8/09

TVで放映された図とは異なるが、グリップを半分切断し、トリガー後方に3つの
ボルトを並べる形なら配置は可能だ。
しかし、そうなるとこのストック保持(固定)は、3つのボルトの締め付けによる
摩擦力のみ(グリップの残りが当たっていても、大きな力には耐えられないと
思われる)で、上記のようにこのボルトの許容せん断荷重でも危ないものを
もたせることは出来ず、更に今度は銃を握るのに不具合を生じる。

より現実的な方法は、左右両側にストック先端をもってくるのを止め、どちらか
の”片持ち”とすることだ。
左側は装填,排莢に難を生じること、サイドプレート(上の画像 Fig3参照)
という、ネジ2本でフレームに止まっているパーツに付けるのは強度上また
無理があるので、右側がまだマシだ。

py8/05

しかし、こちら側のフレーム厚さは、厚いところで5mmほど、中央~前部では
ポジティブロック(上の画像 Fig4参照)という安全装置を納めるための
切り欠きがあるため3mm弱しかない。部品と干渉せず、かつネジ穴の面取り
など不完全部分を考慮すると、M6では2山ほどしかかからず、通常呼び軽の
1.5~2倍が必要とされる厚みには、到底及ばない。

ボルトを”植える”のは諦め、フレーム右側表面に溶接でボルトを付けることを
検討してみた。

py8/06

画像は(トイガンの素材が樹脂なので)実際に溶接したのではなく、熱可塑性
樹脂で溶接の様子を再現したものだ。
この方法は一見可能に見えるが、溶接は母材(この場合フレーム)も溶かす
ので、その肉厚が3mm無いこの場所ではフレームに穴が開き、また内側が
変形する恐れがある。どうしてもここにボルトを植えたいなら、タップを切った
補強用の大きなプレートを肉厚のある部分で溶接し、そこにねじ込む方法だが、
それはもはや『3つのボルトを埋め込み』とはいえない。「ストック取り付け
プレートを溶接し」が適切な表現になるはずだ。

そして、検証1で述べた通り、各国で開発されたストックと同じように、
グリップフレームに付ければハナからこのような無理はないのだ。

もしNが本当にストック取り付けを検討しグリップ,サイドプレートを外したなら、
一目で方法の変更を選択した、と思うのだが。

個人的にストック自作した例が下の画像のものだ。

py8/07
パイソン8インチにスコープ、非固定式のストックを組み合わせたもの。

グリップ後方にストックを当てれば、荷重負荷は問題ないはずで、グリップ下を
切ってフレームにネジ止めも可能だが、このまま手で保持しても問題ないうえ、
後に記述する逃走時の分解の手間もかからない。
ストックを固定しなくても良いのか、と思う向きもあると思うが、以前セイフティ
スラッグを開発したキャノン元大佐が手首に取り付けるストックを開発していた
ように、反動を肩で受ける(そして銃の保持性を高める)目的には有用だと思う。

この画像では更に照準の問題に対処するためにスコープも付けており、
このほうがNの証言した狙撃用カスタムより、よっぽど実践的で加工も簡単
だと思う。

余談だが、科捜研ではパイソン,トルーパー、キングコブラの比較検討を
行ったそうだが、.38スペシャルの銃はハナから除外し(.38スペシャルで
ハンドロードした可能性もあり、今だにネットでは米国でナイクラッド弾頭を
入手しローディングデータを探しているという記載が見つかる)、またコルトの
.357マグナムでもニューフロンティアなどは検討されていないようだ。

ニューフロンティアなら、上記のパーカッション期のストックも容易に転用
できる(画像はHWS製のレプリカストック)。

py8/08
ハドソン モデルガンのニューフロンティア7.5インチにHWS製ストックを装着したもの。
このニューフロンティアは.45口径だが、.357マグナムも実物では存在する。


更に以前CMCからモデルガン用としてスケルトンストックも販売されて
おり、これも流用可能だと思われる。

ニューフロンティアのグルーブダイア(銃腔内径のうち、ライフリングの溝
部分の径)だが、検索すると.354~.356との記事が海外HPで見つかる
(科捜研が使用された拳銃をパイソンだと推定したのは、グルーブダイア
がトルーパー,キングコブラより小さいためだという 
【参考資料➁ P240~242】)。
再装填を前提とせず、精度を高めるためシングルアクションで狙うなら、
この銃も十分使用可能なはずだ。

[検証3 ストックの着脱]
ストック取り付け方法の矛盾はそれくらいにして、もし取り付けが可能
だったとして、証言のように、狙撃後、ストックを分解してから自転車に
乗り逃走、が可能だっただろうか。

証言には工具を使って分解した、という記述が無く、また現場でそのような
手間のかかることはしなかったと解するのが普通なので、手で締め、
たは外すことのできるノブが使われたと仮定しよう。

さんざん上で取り付けの難を述べたボルトだが、フレーム寸法に納まる
寸法で、手持ちの手締めボルトが付くギリギリのサイズが20mmピッチで、
これで上の検討も行っている。
逆に、これ以上ピッチを広げることは困難だ。

ネジは一応3山以上かかっている、と仮定してこの状態のものを回して
みたところ、4~5秒かかり、そのネジ(ナット)をどこかポケットにでも
しまうのに数秒、ストックを抜いて銃本体とストックをショヅダーバックに
しまうには更に数秒かかる。
強度を得られるようにボルトがもっと深く本体に入っていれば、更に
時間がかかることは言うまでもない。

狙撃位置から被害者,付き添いの者までは20mほど、警護の者は例え
50m離れていて、狙撃終了後被害者のところに未だ到達していないとしても、
狙撃後自転車を走らせるまでに10秒近くかかると”犯人は追手に捕まって
しまう”。
またこのような、緊迫した場面で3本のボルトを外すような”もたついた動作”
は当然目撃者にも強い印象を与えるはずだが、そのような目撃談は
一切ない。

[検証4 照準の問題]
パイソン8インチにはバリエーションがあり、ハンター,テンポインティア,
ターゲットなどが知られている。

py8/12
タナカ パイソン用のバレル各種。
本体に付いているものはパイソン刻印、中央はテンポインティア、舌はパイソンハンター。
実物でも本体の違いは刻印のみで、スコープなどの装備品が異なる。


このうちターゲットは.38スペシャル実包専用だが、他の2つはスコープを
標準装備したモデルである。
また上の画像では、自作スコープマウントでパイソンにスコープを付けて
いるが、このような形のマウントも市販されていた。

パイソンのサイトは、両手、もしくは片手で保持して狙うことを前提として
おり、また戦後の拳銃では一般的な、コンバットシューティング等で最適と
された大きなフロントサイトに凹型のリアサイトを合わせる、という形式
のものだ。
これをストック装着で頭がリアサイトに近づいた状態で見ると、凹部は
大きくぼやけてしまう(照準は、フロントサイトに目の焦点を合わせるのが
普通で、逆にリアサイトに焦点を持ってくると、目標は大きくぼやける)。
特に老人だと老眼傾向から近くのものにはピントが合いにくいはずだ。
精密射撃では、フロントサイトとリアサイトの隙間は少ないものが良い
(すきまが大きいと、その隙間の左右の大きさを比較しにくく、精度が
悪くなる)とされており、この状態ではピントが合う合わないだけでなく、
照準誤差が増大する。

スコープでもアイリリーフ(目とスコープの距離)の差があり、ピストル用は
アイリリーフが遠目に設定されているが、適切に設定されたものを使えば、
ストック装着状態でぼけることなく狙えるようになる。
そして、精密射撃において、サイティングがその精度に大きな影響を及ぼす
ことは既に広く知られており、光学照準器使用は競技でも別クラスとして
分けられていたりする。
APS競技拳銃の10m射撃でも、アイアンサイト(凹凸の照準器)では
30~40mm、スコープ装着では20mm台、という結果を個人的にも得ている。

また、仏の対テロ特殊部隊GIGNでは、マニューリンM73リボルバーにスコープ、
バイポッド(二脚)を付けたものを使用していた。
米国では法規制のせいもあるが、同様にスコープ付き、バイポッド付き拳銃の
例が多く見られる。

20m(当初想定では30m)の拳銃では遠距離の射撃で、この不適切な
リアサイトでは難しいことは試射すればすぐにわかるはずで、逆に拳銃競技
などで練習を行ったことがあるものならば、サイトの問題にすぐ気が付くはず
なのだが。

ストック取り付けを前提とした自動装てん式の拳銃は、小さめのサイトで、
前がピラミッド型、後ろはV型になっており、リアサイトが(相対的に)大きく
見えても、谷間にフロントサイトの頂点部を合わせれば左右が合うように
なっている。

py8/13
P08(ネイビーモデル)とパイソンのリアサイトの比較。
下段はアイリリーフが短い状態でフロントサイトとあわせて照準の状態を示したもの。
大きく隙間が空き、ぼやけたパイソンのリアサイトでは、精密な照準は難しい。


戦後のモデルではH&KのVP70はフロントサイトを幅広にし、ストック未装着
状態ではフロントサイトに設けた抉りの部分を使って照準する、という
変則的な方法で対処している。
H&Kはその後MP7などでは前後サイトを切り替えて別のものを使う、といった
方法に進化しているが、ともかくストック装着(使用)には、こういった配慮が
行われないと、精密な射撃はできないと思う。

[秘密の暴露]
また、パイソンの密輸に関しても、『パイソンもそうですが、銃器類はばらばらに
分解して、(中略)電気機器の中に隠して、日本に密輸していました。』
【参考資料② P272】というNの証言がある。

パイソンを小さくするには、バレルとフレームを分解する必要がある。
逆にここが一体のままなら、他をいくら分解しても全長は同じだ。
コルトのリボルバー(回転式拳銃)はバレル、フレームに切ったねじで両者を
結合するが、強力な反動でも緩まないように強固に締め付けられており、
両者を傷めないように分解するには専用治具,装置を要する。

一般的なねじ回し、ペンチなどの工具では、不可能なだけでなく、照準が
狂う恐れ、緩みが出てくる恐れもある。

ダン・ウエッソン社の製品のように、簡単に分解できるよう設計され、専用
工具が付属しているものを除けば、バレルの着脱はガンスミス(銃工)の
仕事だ。
Nはこれを国内で誰に依頼したのか。あるいは自分でやったとして、
どのような工具、方法をを用いたのか。

以上みてきたように、この拳銃の加工証言は、信用するに値しないと思う。
そうすると、Nの証言は大きく揺らぐことになる。

他の秘密の暴露については、もともとNが狙撃を可能にしたのが”警察内部
へ侵入しての情報入手”だったため、これを受け入れるなら、その進入時期
を”事件後”にずらせば、警察内部で入手可能だからだ。

逆に”犯人しか知り得ない秘密”は、この拳銃の加工だけ、そして共犯者の
特定も、時効後でも出来ていない。

弾は生産時期から約5年間のものに特定されていても、正に犯行に使ったもの
を入手したとはいえず、またNが持っていた弾の回収、鑑定も不可能だった。

ストック付きハンドガンは米国でも許可が必要だが、自分が示した
”非固定式”なら問題は無いと思われる(でなければ板切れを規制すること
になる)ので、もし海外でパイソン8インチを自由に撃てる環境がある方が
これを見られたなら、ひとつ検証していただきたいと思う。

また、放送ではNの犯行とするには矛盾点となる、もう一人の容疑者の
コートの鑑定結果、現場に落ちていたバッジのDNA鑑定結果、
現場の発射痕跡から割り出された犯人の身長よりNが10cm低いことを
無視しており、鹿島氏の著述でもこれら証拠に付いては信用性を疑い、
身長差に至っては「矛盾しない」としており(高い身長の者が低い位置で
射撃することは可能だが、低い者が高く構えると照準できない)、昨今の
朝日新聞の謝罪騒ぎではないが、もともと結論ありきの検討で、更に
都合の悪いものはカットするという、公平さの点でも問題があった
のではないかと思う。

実は米国での取材でも、パイソンバレルを使ったスマイソンが登場しており、
正にパイソンだけがパイソンバレルを使っているものではない(メーカー製
でもボア、後になるがグリズリーなどがある)のを証明している、と
思うのだが。

但し鹿島氏の著作については、捜査一課と公安の対立、など警察内部の
軋轢、刑務所にいる容疑者の供述を追う姿など、”読み物”としては非常に
よく出来た作品で、一気に読んでしまった。
もし興味を持たれたなら、是非一読をお勧めしておく。

参考資料;
①8/31 TV朝日「世紀の瞬間 未解決事件」
②新潮文庫 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男」

py8/02

それでは今回はここらへんで。

web拍手 by FC2

















管理者にだけ表示を許可する



| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2017 Gun1+1/6, All rights reserved.
まとめ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。