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今回はブローニングハイパワー、カナディアンモデル。
HPCN/01

[誕生、そしてカナダへ]
ブローニングハイパワーはブローニングが晩年取り組んだ試作をもとに、ファブリック・ナショナル(FN)が1935年に発表したモデル。
9×19mm(ルガー,パラベラム)弾を使い、溝カム形式のショートリコイル(少し銃身がスライドと共に後退する)方式の大型軍用拳銃。
拳銃としては当時最大の13発の装弾数を持つ複列弾倉が採用されていることから、ハイパワーの名を冠された。
FNはブローニング設計の拳銃をずっと生産し、ハイパワーは今も現役である。

No2MkⅠ(上)とFNのM1910(下)。
M1910もマルシンのモデルガン。
このM1910もブローニングの設計。
これも小型の護身用拳銃としてスタンダードとなるヒット作。
HPCN/04

第二次世界大戦が始まり、ベルギーが占領中されると、カナダのジョン・イングリス社にFNの技術者が渡り、ハイパワーが生産された。
No1Mk1がタンジェントサイト付き、No2Mk1がこのタイプである。
こっちがカナディアンモデルと一般には言われていると思う。

M1935(コマーシャル)とNo2MkⅠ。
向かって右がM1935。タナカ ガスブローバックガン。
M1935はFNで作られ、市販もされた初期のモデル。
左がNo2MkⅠ。マルシン ABSモデルガン。
HPCN/03

ブローニングの元設計は、M1910などと同じストライカー式だったが、これをハンマー式に変えるなど発表までの改良を行った技師がデュートネ・J・サイーブ。
彼は英国に渡っていたので、協力してカナダで作ることにしたとか。
No1Mk1は主に中国(蒋介石政府)に、他には英国やオーストラリア軍にも納入されたという。カナダ軍も採用したが、この制式名はM1935Mks1のようだ。
カナダ生産のモデルには、(構えた人から見て)左のグリップ横下にランヤードリングが付属しているのも特徴。

[サイト]
No2MkⅠの最大の特徴はサイトである。フロントはドブテイル(アリ溝)固定のパートリッジ(後ろが垂直かそれ以上にそそり立った)タイプ。リアは一体成形の周囲が盛り上がったタイプである。

No2MkⅠのフロントサイト。
HPCN/18

この組み合わせはその前後のモデルには見られない。
そして削り方も、前後サイトベース(リアは更にサイト自体)を残して削る必要があり、これならさっと全体を削り、更にドブテイルを前後加工したほうが早い。実際最近のMkⅢはその加工だし、他社をみても大半がこの形である。
なぜこのような形にしたのだろうか。

ハイパワーの各種フロントサイト。
銃身の周りにリング状に見える部品は、マズル(銃口)ブッシング。
左からNo2MkⅠ、M1935、MkⅢ。
MkⅢもタナカのガスブローバックガン。
M1935はABSでMkⅢはヘビーウエイト樹脂製。
HPCN/05

ひとつの仮説は、No1MkⅠ(ミリタリー、タンジェントサイトタイプ)の製造設備で、固定サイトを作ったから、ではないだろうか。
タンジェントサイトは上下をワンタッチで調整できるが、左右調整がないのでフロントサイトをドブテイルとして左右調整式とし、スライド上部を前後削り残す形でそこにサイトをつけた。
そしてこの後ろのタンジェントサイトの代わりに、削り残した高い部分をそのままサイトに成形したのが、カナディアンではなかっただろうか。
またフロントのドブテイルをスライド上に削り残した部分に加工したのは、当初マズルブッシングに干渉することを避けたのではないか(後のMkⅢではそのままつけているが)。
ハイパワーはここもブローニングの前作(ハイパワーの前にはウッズマンの前身コルトオートマチックピストルターゲットモデルなども作っている)M1911からは改良されているが、後のモデルのようにティルト(傾く)方向だけ逃がしのため削り込んだスライドではなく、ブッシングが入っている。
それと、当時はコストに占める人件費の割合は必ずしも高くなく、少々加工に手間がかかっても性能が良くなればそちらを採用した、という背景もあるかもしれない。

各種ハイパワーのリアサイトを後方から。
左から、No2MkⅠ,M1935,MkⅢ,ターゲットモデル。
ターゲットモデルはJACのガスブローバックガン。
HPCN/09

フロントサイトは現在につながる方式だが、リアはどちらかというとクラシックな一体型である。
No1MkⅠのタンジェントサイトのベース部分も、No2MkⅠ同様上部を削り残して加工している。
No2MKⅠでは調整を前でやってしまうからリアサイトは固定、という考えか、一体のサイトとされている。
これは単にサイトリーフ(板)部分を一体で作るのではなく、前後に肉を盛られて(実際は削り残した)十分強度が確保されている。
同様の形ではSIGのP210(SP47/8、過去の記事TT-33に関連事項)が有名だ。しかしこれは参考としたフランスのMleがここに手動セフティを設けていたこと、P210ではスライドとフレームのかみ合わせを通常と逆にして、長い距離をかみ合わせ、精度を向上させたが、フレームが上まできているため、スライドを掴む部分としてここを利用していることが理由だ。
ちなみにハイパワーもM1911と同じスライドのかみ合わせだけではなく、リコイルスプリングハウジング付け根を(P210のように)逆の組み合わせでフレームとかみ合わせてガタ(バックラッシュ)を減らし、精度を確保している。

No2MkⅠとSIG P210のスライド後部。
左がNo2MkⅠ、右がP210。
P210はマルシンのガスブローバックガン。
No2MkⅠのセレーション(指かけの為の溝)中央に小判状に独立した部品があるが、これはシアーバーの固定用パーツ。
ハイパワーは複列弾倉によるフレーム幅の拡大を防ぐ為もあり、引き金の動きをスライド部分に着けた部品を介して後方に伝える。
HPCN/07

[ハイパワーの影響]
ハイパワーの複列弾倉は、スタガードコラム(カァラム)シングルフィードという形式。
千鳥状にジグザグに収まった弾は上部におくられるにつれ一列になる(シングルフィード)。それまでマシンガンなどでは複列弾倉が採用された例があるが、これは最後に一列にならないままチャンバー(薬室)に送り込まれるもので、送り込むボルト,スライドが大きいならともかく、拳銃では少し無理があった。
そこでブローニングは最後に一列になるよう、弾倉の側面を上部にいくにつれ狭くなるよう絞った形とし、更に強度を上げるリブをつけた。
ハイパワーのあと、これを採用したのはフランスのMAB P15だったと思う。その後、しばらくは追従者が出てこなかった。
これは特許問題かもしれないが、基本の特許は既に切れていたはず(周辺技術を次々申請していたらその後も作れなかった可能性はある)。
他がすぐに手を出さなかった理由は、寸法精度等厳しい品質管理が要求されるのと、いかにハイパワーが優れた拳銃であっても、多弾数のメリットを認識させるのに時間がかかったのではないだろうか。
流れが変わったのは、S&W(過去の記事),ベレッタ(過去の記事),CZが相次いで複列弾倉+ダブルアクションを採用し、これら(CZを除く)が米国軍用のトライアルXM9に提出されるようになってからだ。
ワルサーP38が大型軍用拳銃に持ち込んだダブルアクションと共に導入されることで、一気に次世代の標準となっていく。
この弾倉形式は、やがて各社がこぞって採用、多弾数オートは今やミリポリ(ミリタリー&ポリス、軍用,警察用の意)拳銃のスタンダードな装備になった。

各種の複列弾倉と銃本体。左からNo2MkⅠ,CZ75,S&W M59,ベレッタ M92FS。
CZ75はKSCガスブローバックガン。これはファーストモデルと呼ばれる物。
弾倉もガスタンクを兼ねているが、外板を鉄板プレスで作り、実物に似せている。
M59は過去にM39のときに取り上げたMGC製モデルガン。
M92FSもこの間取り上げたマルシン製モデルガン。
HPCN/08

[トイガン]
マルシンは以前金属モデルを作っていたが、これは中田商店のものを受け継いでいたようだ。ABSモデルも固定バレル,サイドファイア式で始め、現在擬似ショートリコイル,センターファイア式に改良されている。ABSで出した頃に10種類位のバリエーション展開(刻印の違うものとしてチャイニーズモデル,セントルイス,ピンダットモデル)があり、実に幅広いモデルが存在する。
表面仕上げ(素材)で、ABS,メタルフィニッシュ,HW(ヘビーウエイト樹脂)などがある。キットも存在し、現在はコマーシャルモデルとミリタリーモデルが販売されているようである。
JACはガスブローバックのエアガンとしては初めてのハイパワーをモデルアップした。コマーシャル,MkⅢ,ターゲットモデルとそのカラーバリエーション(メッキ)があったはず。こちらはメーカーが無くなったせいもあり、現在生産されていない。
タナカはJACのあとガスブローバックを作り、現在も生産している。
バリエーションはコマーシャル(ビジランティ),ミリタリーそしてMkⅢがあり、ミリタリーには中華民国刻印モデルがある。最近、HWも生産しているが、ミリタリーとMkⅢでコマーシャルが出ていたかは未確認。

[1/6]
ドラゴン製と思われるものを単品で購入した。スライド,ハンマーが可動、弾倉が抜け、予備弾倉とホルスター、ランヤードらしき紐もついてきた。
ホルスター等は今回割愛。
実はマルシン製のハンマー形状が気に食わず少し削っているのだが、これは小さいにもかかわらず、良く再現したものだと関心する。手荒に扱うとすぐおれてしまいそうな部品だ。
HPCN/11

ハイパワーはMkⅢを別にやる予定。他のバリエーションも1/6カスタムが製作出来次第、取り上げる予定。
今回トリガーシステムなどにも話を広げかけたが、長くなりすぎるので次回にそのあたりも追求したい。
それでは、また。
HPCN/15

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まとめ

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