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今回はコルト ウッズマンマッチターゲットモデル。
思わせぶりなトップのカットだが、詳しくは後半で、まずは実銃の話から。
WOMT/01

[歴史]
元設計は天才銃器設計者として有名なJ・ブローニングである。
彼はこのモデルを開発する前にM1911で兵士の訓練用に22口径に改修した製品の開発を依頼され、これに着手するが失敗、結局M1911で22口径を発射するエ-スモデルは後年フローティングチャンバーという新機構で実用化されるまで出てこなかった。
M1911は45口径、この為ショートリコイル機構を採用、スライド質量も重い。
ショートリコイルを取り除いただけでは、スライドが重すぎて上手く動かなかったらしい。
 この教訓をもとに、ブローニングは全く新しい22口径用のオート(自動装填)拳銃を開発した。それがウッズマンの前身となるコルト・オートマチックピストル・ターゲットモデルである。
外観上大きな特徴は、コルトガバメント,32オートなどのスライド前部をばっさりカットしたような前後に短いスライド部である。上記のようにこれでスライド重量を軽くし、小口径向けにしている。
発火は内蔵型のハンマーで行う。モデルガンも内蔵ハンマー式をコピーしている。
安全装置は手動式一つのみ。当初はスライドストップを装備せず、また廉価版でも省略していたのではないかと思うが、今回の第二世代,第三世代ウッズマンでは装備されている。

1/1 コルトウッズマンマッチターゲット。
これはMGCのABS製モデルガン。
WOMT/11

[22ロングライフル]
使用する弾は22ロングライフル。これはロング,ライフルといった強そうな名が並んでいるが、実用として普及しているカートリッジでは最も弱い部類。
特長はケースが一体成形とされていること。
片側を閉じた円筒型のケースをプレスで平板から押し出して成形している。
ケースのリム(縁)もプレスで張り出させて折り返し、そこに着火薬を入れていわゆるプライマー(雷管)を兼ね、センターファイア式のように別部品としていない。
これは低威力だから可能な構造だが、安価なこともあって最も普及,消費されている弾でもある。
ウッズマンはこれがマガジン(弾倉)に10発入る。当時の拳銃としてはモーゼルC96並に多い装弾数だ。

22口径と45口径。
ウッズマンスポーツとコルト ナショナルマッチ6インチカスタム。
ウッズマンスポーツもMGCモデルガン。
このナショナルマッチもMGCモデルガン。
WOMT/06

[ネーミング] 
1915年にコルト・オートマチックピストル・ターゲットモデルが発売、ウッズマンの名は1927年からで、1976年に生産終了となっているようだ。
森林警備隊が採用したからウッズマンの名を付けた、という記述も見られるが、森林警備隊も「ウッズマン」の範疇に入るかもしれないが、むしろ木こりとか森で働く人=ウッズマンなので、もし警備隊ならフォレストレンジャーとかにしそうである。
これは当時ペットネーム(愛称)を正式名称にして売上増大を計っていたコルトの、職業人名シリーズの一環としてひねり出された名前ではないかと思う。
コルトはちょうど同じ年にアーミースペシャルをオフィシャルポリスに改名しているし、ポリスポジティプの2インチ版を、ディティクティブスペシャルとして発売している。

ウッズマン,オフィシャルポリス,デティクティブのコルト職業人シリーズ。
オフィシャルポリスもタイトー(MGC)のモデルガン。
ディティクティブはタナカのペガサスシステムガスガン。これはヘビーウエイト樹脂製で、ウォールナットのグリップを装備したもの。
WOMT/12

[バリエーション]
ウッズマンは生産された時代とモデルの特徴から大きく3つに分けられる。第一世代はグリップ下に弾倉止めを持ち、1947年からの第二世代はこれがトリガー(引き金)横の押しボタン形式のものになる。しかし、第三世代で再びグリップ下に戻され、その形が最終型となる。
バレル(銃身)は4.5,6インチで、更にバレルウエイトが一体化されたマッチターゲットなどのバリエーションがある。
サイトは上下左右調整式が付けられている。これを固定式にしたものがハンツマンなど。
ウッズマンの第二世代では、サムレスト(親指の為の突起)がついたグリップも装備されている。
更に第二世代では、グリップ後方にアダプター(手に合わせる、という意味か)がオプションでつけられる。これはM1911からM1911A1(過去の記事)に改修した際、グリップ後方(ハンマーのバネ収納部)にアーチ型のふくらみをつけたものに変えたものを模したもの。
やはりM1911の練習用としてのウッズマンの位置付けが感じられるところだ。
MGCのモデルガンでは、グリップ後方の部品、バックストラップにこのためのスクリューがあるのをモールド(ダミー)で再現している。
マッチターゲットモデルは当初バレル下のウエイトが根元側だけだったが、これをバレル全長にわたって伸ばした。
これでよりスタイルがM1911に近づいた。
しかしコルトに限らず軽量化の為に拳銃の贅肉を削り落とすのが、それまでのオートピストルでは普通だったと思う。
しかし、コルトはこのマッチターゲットで、逆に「重し」を銃身の下に設けるのである。
実はワルサーはオリンピアモデルの本格競技用で、別体のウエイトをつけるなど、ウエイトを使う例があった。
そこで銃身と一体のウエイトを企画したのだろう。
これは、後にパイソン(過去の記事)というコルトのフラッグシップモデルにつながる。
しかしそのままフラットなウエイトを付けるのではなく、サイドにフルート(溝)を彫っている。これはバレルの長さ方向を強調し、全体に軽快感を与えるのに成功しているように思うが、どうだろう。
このフルートはM1911などのスライドやリボルバーのシリンダーと同じ加工法だ。

MGCのコルトハンドガン モデルガン。
左から.32オート,ウッズマンマチターゲット,ナショナルマッチ6インチカスタム,パイソン。
.32オートとウッズマンは同じ内臓ハンマー式の発火機構を持っている。
ナショナルマッチ(M1911)のスライド前方下部,パイソンなどリボルバーのシリンダーのフルート溝の加工とウッズマンマッチターゲットのバレル下の溝の類似性がわかるだろうか。
WOMT/03

[グリップ角度]
ウッズマンは22口径と小口径なためもあり、全体に細めで、かつシャープな印象を受ける。
但し、サイズ自体は立派な大型拳銃のそれなのだが。
そして外観上、特に注意を引くのはグリップの角度が急なことである。
これはルガーがP08(過去の記事)シリーズで大きく傾けて銃のバランスを改善したのと同じく、前方にバレル(銃身)しかない構成(発売当初はマッチターゲットのバレル下のウエイト部分がない)で構えた際のバランス改善を計ったものと思われる。
ちなみにこの「角度をつける」ということではルガーがパテントをとっており、コルトはこの失効を待って1915年にルーツとなる22口径拳銃を発売した、と見ているのだが。
通常、グリップは垂直から10度程度傾けた形が最も良いとされている。
ウッズマンはしかし30度くらいの大きな傾きになっている。
大口径では、手首の曲がりが少ない方が反動を受けやすいと思うが、競技用エアーピストルなど反動は小さく(無い?),造形(構造)上の制約が無いものは角度が大きめである。ウッズマンはそちらよりである。

スタームルガー MkⅠとウッズマンスポーツ,ルガーP08。
MkⅠはマルシンの固定式ガスガン。
ウッズマンスポーツもMGCモデルガン。
ルガーP08はタナカのガスブローバックガン。
WOMT/04

[ライバル]
大手コルトの製品ということもあり、ウッズマンはロングセラーとなったが、強力なライバルが現れるなか、改善の限界もあり、またコルトの方針もあったのか、製造中止になってしまう。
ウッズマンは、オリンピックなどの国際競技向けではなく、大口径にチャレンジする前の練習用や、入門用、もしくは釣りなど野外に行くときのお供の銃として親しまれた。
これは別に当初から狙ったわけではなく、開発の契機は軍から練習,訓練用の依頼があった為だし、当時は自動装填式の標的競技専用銃も無かったようなのでこれで十分だと思われたわけだ。
後から出た他社モデルが国際競技に特化したり、そうでなくとももっと安価だったり、性能を上げてきたので、徐々に市場を失っていったのだろう。
まず後にオリンピックを席巻するワルサーも、1932年のオリンピック向けに出したオートマチック・スポーツピストルはグリップ内にマガジンを持ち、内臓ハンマー式であるなど、ウッズマンを意識していたようである。
ワルサーは4年後に前述のウエイト付きバージョンなどを持つオリンピアモデルに進化するが、更に1958年にはデザインを一新し、マガジンをグリップ前方に置くOSPで本格的競技用としての地位を築く。
ライバルS&Wは、より本格的な競技向けのM41を開発した。短めのブル・バレル(重い銃身)付きと、長めでコンペンセイター(制退器)装備のものと二種を用意したM41は、ウッズマンと異なり、グリップ角度は10度程度、前後サイトがバレルに付き、精度上も有利だった。これなどは最初から前方の重量を稼いでおり、ウッズマンの変遷を手本にしたのかも知れない。
S&Wはこれ以外にもローコストなポリマーフレームモデルも最近作っている。
ハイスタンダードは、ウッズマンに似た形で、22口径を作った。同社のモデルはバレルの取り外しも容易なように工夫されているようだ。これも多くのバリエーションがあり、軍事用にも用いられ、ハンマー露出型のH-Dにサイレンサーをつけたものが米空軍で密かに使用されていた。
ブローニングアームスはバックマークシリーズという22口径オートを作っている。
これもウッズマンのスライド形式に近いが、S&W同様、サイトはバレルレシーバー上にある。
スタームルガーが作った22口径ピストルは、ウッズマンと同様にグリップ角度が多きめだが、サイトはバレルをねじ込んだレシーバー上にある。これの特徴は徹底した低コストで、フレームは鋼板をプレスして溶接で貼り合せるモナカ構造、レシーバーも外側は円筒形状で素材から大きな加工を要しない。
後に改修して調整式サイト付きターゲットモデルや、ブルバレルをつけたモデル等を展開、更に現在ではポリマーフレーム付きのモデルも派生している。
スタームルガー22ピストルの構造は、ウッズマン,ハイスタンダードをもとに簡略化したもののように見える。外観は大きく異なるが、分解の仕方も似ている。
グリップ後方のバックストラップ(フレームのフタ)を上方に持ち上げて外すのがウッズマン、レバーを起こしてロックを解除してから外すのがスタームルガーだが、このバックストラップ構造が似ている。
J・ブローニングは自身設計の一連の拳銃で、このフレームのバックストラップ部分を別部品とする構成を良く使っている。
現在コルトが作る.22モデルという22口径オートは、ポリマーフレーム、円筒状のバレルなど逆に他社からのアイデアを拝借したような形だ。

スタームルガーMkⅠとウッズマンのバックストラップ。
これを下方向に抜くと、スライド(ボルト)が抜けるようになる。
WOMT/05

[モデルガン]
MGCは金属でハンツマンをウッズマンとして売り、それからずいぶん経ってABS樹脂のマッチターゲット、スポーツを出した。しばらくしてヘビーウエイト(HW)素材のヘビーバレルを作り、またサイレンサーをつけたシークレットカスタム、バレルを2インチほどに切り詰めたヒバモデル、リブ等豪華なヒバ仕様のモデルなど多くのカスタムが出ている。
初期のスポーツにはブローバックではなく手動操作のスタンダードもあった。
カートは当初からキャップ式だが、ケースが変更されて複数のカート形式がある。
高級カスタムで有名な六研も黄銅製ウッズマンマッチターゲットを作っていた。この六研モデルがコクサイのモデルのベースのようだ。以下に述べる構成だけでなく、セフティレバーについている、スライドをカバーする部分の形状もそっくりである。
MGCのABSウッズマンと同時期にコクサイからABSで、マルシンからは金属でウッズマンが発売されている。

1/1の各社ウッズマン。
左からコクサイのマッチターゲット,MGCのマッチターゲット,MGC 6インチヘビーバレル,MGCスポーツ。
ヘビーバレルはHW(ヘビーウエイト)樹脂、他はABS樹脂。
WOMT/02

MGCは第二世代、コクサイは第二世代のフレームに第三世代のスライドを乗せた形だ。
グリップはMGCの初期,コクサイがプラスチック(スチロールに空気が入った発砲スチロール、といっても梱包材のアレではない)、MGCの後期型はHW材で作られている。実銃は木製だという記述もみられるが、第二世代のそれは樹脂だと思われる。
右側グリップにMGCでも再現しているコルトのロゴマークがレリーフで入っており、もし木材を削って作っていたらえらい手間がかかるからだ。
ここに実銃はメダリオンが入っていた(コクサイはアルミのメダリオンはめ込み)という記述も見られるが、第二世代でメダリオンが入っているものは確認出来なかった。ちなみに第三世代ウッズマンは木製グリップになっている。
コクサイは二世代同居?型だが、フレーム,スライド寸法の変更が無ければ、実銃でもこの組み合わせは可能かも知れない。また、もしスライドを壊してメーカーに修理を出したら、このような形で対処した例もあるかも知れない。
22ロングライフル弾は上記のようにリムが張り出した、いわゆるリム型なので、マガジン(弾倉)はこれを並べるのにいろいろな工夫が凝らされているのだが、モデルガンではMGCもコクサイもストレートなリムレス型のカートリッジに変更して根本的に解決している。
22口径のトイガンは売れない、というジンクスがあったそうだ。標的射撃用の銃に対して、憧れを抱きにくいからだろう。過去にはCMCがルガーMkⅠ,ワルサーGSPを金属モデルで出していたが、現在はマルシンがスタームルガーMkⅠを作るのみだと思う。

MGCのウッズマンのグリップにあるレリーフ。
これはヘビーウエイト樹脂製のグリップ。
WOMT/08

[1/6]
さて、今回は初めて自作に挑戦してみた。本体は黄銅,グリップは木製で、パーツはプラスチックを使った。本体にはガンブルーをかけているので、トップのカットのように光を良く反射し、見栄えはする。
初回作ということで反省点もあるが、形状としては作り易い形ではなかったかと思う。
モデルアップしたのは、第二世代のマッチターゲットだ。これを選んだのは、1/1と合致すること、それからスポーツモデルは既に自作された方がいることだ。
本来これは合成樹脂グリップだが、加工が面倒そうなので木製でいった。結論から言うとこれは樹脂の方が良かった。通常のプラ板より柔らかい、自分で固めるレジンにはかなり削り易く、かつ表面が綺麗に仕上がるものがあるようだ。
今回のものはチェッカーをスジ彫りで挑戦したが、木目の凹凸によって綺麗な綾目が出来なかった。
プラパーツは接着後ガンメタ塗装で色目を合わせているが、写真を拡大すると塗料の粒子?による凹凸が少し目立つ。メタリックの場合、粉状の顔料が入っている為だが、これももっと良いものがないか、思案するところ。塗装後の処理が簡単なので水性アクリルを使ったのだが、これもエナメル系ならもっと細かいのだろうか。
WOMT/09

[映画,漫画]
ウッズマンといえば、日活の拳銃無頼帖シリーズで赤木圭一郎が演じた「抜き撃ちの竜」愛用の銃だが、これは実物だったとか?事実なら、誰が何の目的で(まさか映画の為に?)輸入したのだろうか。
その後ウッズマンがABSで各社から発売されたのは、実写TV版も作られた望月三起也氏の劇画「ワイルド7」の影響が大きかったと思う。
これは法を超越して悪人を退治する、架空の特殊機関ワイルド7を描いているが、現実にはこの連載期間中、ダッカのハイジャック事件で日本は「超法規的措置」により囚人を身代金までつけて釈放してしまった。
ワイルド7のリーダー飛葉大陸がバレルを切り詰めたウッズマンスポーツ、隊員のヘボピーがマッチターゲットを使用していた。
実はこのルーツとなるのは同氏がワイルド7の前に描いていた「秘密探偵JA」で、ここで主人公の飛鳥次郎がナンブのカスタムに変えてゴムのグリップ(エンド)をつけた切り詰めウッズマンを使用する。
このキャラクターごと、よりハードボイルド風な設定に持っていったのが、「ワイルド7」という感じである。
青島文化教材(アオシマ)の別ブランド、ミラクルハウスでヘボピー1/6フィギュアがでていたので、もしかするとこれにはウッズマンマッチターゲットがついてきたのかも。ヘボピーは、これの他にオートマグも使ったので、こちらの可能性もあるが。
どなたか情報をお持ちだったらご一報を。
(*その後、情報を頂きました。ヘボピーは複数のバージョンが出ているようですが、制服版ではモーゼル・ミリタリーが付属している、とのことです。引き続き、私服版をお持ちの方、宜しければご連絡ください。)
冒頭のカットは、たまたま新古で入手できたこのシリーズの八百と一緒に写したもの。これには南部14年式初期型がついていた。
コルトパイソンのときにも紹介した映画「蘇る金狼」では、サイレンサーをつけたウッズマンが冒頭に登場、更に松田優作+大藪春彦の組み合わせで「野獣死すべし」でもサイレンサー付きのウッズマンが登場(原作ではハンツマン)する。
ケビン・ベーコンが出ている「WOODMAN」では銃は関係ないようだが、なかなか面白そうだ。

1/6なら、素材や仕上げの制約も無いので、今後既製品の改造も含めて進めていくつもりなので宜しく。
WOMT/10





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