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今回は、モーゼルKar98kを。
kar98/01

[概要]
Kar98kはモーゼル(Mauser)社が開発、第二次世界大戦までドイツが主力ライフルとして使ったモデル。
そのルーツは1898年のGew98で、この仕様になったのは1935年だという。
名称はkarabiner98kurzの略で、騎兵銃の短縮型ということになる。
ちなみに騎兵銃というのも短縮型だったらしく、2重に短縮されたモデル、ということだが、下に記すように更に短いものまである。
Kar98k自体はこの時代の標準的な長さだと思う。
Kar98kの生産はモーゼル社のほか、後にSIGと組むあのザウエルもこれを作っていたようだ。
更にチェコやオーストリーなど、戦時占領下の各国でも生産されたという。

Kar98kはボルトアクション(手動)で5連発のクリップ装填式。
使用するカートリッは、7.92×57mm(約8mmなので8mmモーゼルともいわれる)弾。これは米国が当時採用していた30-06弾よりも少し強力だが、反動も大きいらしい。
シンプルかつ堅牢な構造で、現在使用される公用,民間用ボルトアクションライフルも、これに大きな影響を受けている。
更に、このライフル(スポーツ用に改造されていたりするが)及びカ-トリッジ、一部でいまだ現役である。

まずリアルサイズのKar98kは、マルシンのエアーコッキングガン。
これは6mmBB弾使用のカートリッジ式。
Kar98kは人気商品のようで、現在タナカのガスガンもあり、モデルガン形式でも過去にCMC、そのあとCAWが手掛けている。
マルシンも現在8mmBB弾仕様のガス式でこれを作っているようだ。

Kar98/13


操作はボルトにつけられたハンドルレバー(下の写真の中央付近、引き金の上の球形の部分)を持ち、これを上方に動かし、ボルトを回転させてロックを解いてから後退させ(撃った後なら後退時にカートリッジを排出)、前進時にマガジン(弾倉)のカートリッジをチャンバー(薬室)に送り込む。
Kar98/07


[特長]
Kar98kには多くの特長がある。
2つのロックキングラグ(ボルトが後退しないよう止める突起)をボルト先端に持つこと、
ボルトを回転,後退させるときに撃発装置がコック(発射準備)されること、
ストック(銃床)に強度が安定して出て、かつ反り難い合板を使っていること、
などである。

今回の1/1と1/6。
いつものように単品購入なので、出所ははっきりしないが、この1/6はドラゴン製ではないかと思う。
しかし、ものが大きいと1/6はあるのかどうかもわからないような状態になってしまう。
が、以下1/6も交えて進める。
Kar98/14


Kar98kの構造は当時既に新しいものでは無かったが、相手によっては戦車の装甲でも撃ち抜くほどの強装弾を使い、これを各個人の兵器として数多く安く作る、という点では自動式に拘らなくて良かったと思う。信頼性も自動式より上で、過酷な環境にも強い。
それに、ドイツはサブマシンガン装備に力を注いでいたので、ライフルは住み分ける意味でも威力重視だったと思う。
後にソビエトの自動装填式式狙撃銃に対抗してワルサーのGew43を使ったが、これは全員に行きわたらせるのではなく、狙撃支援用として使ったらしい。米軍でいうとBARの方が近い扱いである。
そしてこの頃には、カートリッジを短縮,小型化して銃も小型化、装弾数も30発と増やして全自動も可能なMP43(後にstg44 過去のAK47の記事)も開発,一部装備されている。
全自動とは、マシンガンと同様、トリガーを引き続けると弾がある限り連発する機構、自動装填=半自動は、一回のトリガー操作につき、1発の弾が出るもの。

1/6で各種ライフルを。
上からM1ガーランド,Gew43,Kar98k,二式小銃。
M1ガーランドは米軍の第二次世界大戦期の制式ライフル。
カートリッジはKar98kに近い性能だが、半自動(自動装填式)8連発である。
Gew43も半自動ライフルだが、カートリッジはKar98kと同じ8mmモーゼル弾を使う。
二式は日本の制式ライフル。日本の制式ライフル、三八式,九九式と同じく手動式ライフルだが、これは機関部と銃身が分かれる2分割式の変り種。
Kar98/09


更に1/6でKar98kのバリエーションを。
上から、G33/40,Kar98kを2つ,そしてスコープ装着モデル。
G33/40は、Kar98の中でも珍しいバリエーション。1940年チェコで作られたものでバレル,全長が短く、バレル上部の覆いがリアサイト後部まで延長されており、ストックの後部、バットプレート横(写真の裏側)にも補強の鉄板が付けらるなどの改造点がある。
これを日本ではマウンテントルーパーモデルと呼んでいる。
これはG33/40が山岳猟兵(Gebirgsjager)と呼ばれる部隊向けの仕様だったと推定されている、というところから来ているらしい。
が、この訳も直訳で、元のイェーガー(jager=ハンター)の意味で使われているのではないようだ。
もともと帝政時代からの伝統で、正規軍に対し武装を強化した(昔は通常兵と異なりライフルが与えられた)エリート部隊にjagerが使われていた。
ここから一種の名誉呼称となったらしいのである。
ちなみにパラシュート部隊も降下猟兵になるのだが、ここで米国のパラ・トルーパー(米国はここにkarabinerと同じ騎兵という意の語をつけたようだ)と符合し、マウンテン・トルーパーになったのではないだろうか。

次の2つのKar98kは、標準モデルをモデルアップしているが、製造元が違うと思われるもの。
そして一番下が、スコープ(恐らくZF39)装着モデル。
このスコープは銃に対して90度回して着脱するターレット・マウントというマウントベースがついている。
このスコープは1939年に採用されたZF39を再現しているようだ。
ZF39は、カール・ツアイスの4倍スコープだという。
Kar98k用には、この他にも銃の機関部側面に装着するZF41(倍率1.5倍)、1943年にZF39の後継モデルZF4(これはGew43用に開発されたもの)もごく少数(試作の可能性もあるらしい)使われ、これ以外に市販スコープを使用したこともあったという。
Kar98/08


1/6スコープ付きライフル。
上からKar98k,M700,M40A3
M700は以前(過去の記事)取り上げたが、今回はブラックタイプを。
M40A3もM700をベースにしている。
ちなみにM700は、ボルト先端部にロッキングラグを持つ,ボルトを引く時にコッキングできる撃発機構などKar98kの強い影響が伺えるモデル。
Kar98kのスコープは比較的(特にM40A3と比べると)高い位置にある。
これはスコープ故障時に通常サイトを使えるよう、マウントに穴(溝)が開けられていたせいらしい。
しかしこれでも(実物は)クリップを使って上から装填できなかったのかも知れない。
比較的小型で、リアサイト上あたりの位置に付くZF41が採用されたのは、このせいかもしれないが、今度は目とスコープ間に距離があり、前線では評判が良くなかったとか。
Kar98/10


[サイト]
サイトはオープンサイトで、現在でも拳銃やAK47系が使っている形式だ。
フロントサイトは山形で、後ろから見るとカマボコ型のカバーがつけられている。
これは傷み防止と光が当たらないよう配慮したもの。
フロントサイトはドブテイル(あり溝)とされ、専用工具などを使えば左右への調整が可能だ。
Kar98/04

リアサイトはタンジェントタイプ。
これは数学で使うタンジェントと同義で、ロックボタンを押しながらスライダーを前後させ、上に刻まれた距離を合わせると、高さが調整できるようになっている。
モーゼルの拳銃、モーゼルミリタリーC96(この一種M712は過去に取り上げた)にも同じ構造のものが付けられている。
サイトの横には、ZF41使用時に使うマウントベースがある。
Kar98/05


今回登場させたマルシン製のKar98kは手動でポンプ作用するピストンを圧縮して撃つ、エアーコッキングガンだが、リアル志向でカートリッジにBB弾を詰め、これを5発クリップで保持、機関部上から装填、そしてボルト操作でコッキングとカートリッジ交換を行う。
ピストン,シリンダーをボルトの中に納めたせいもあって操作は軽くなく、またコッキング自体もボルトを戻す時(オリジナルは引く時)になっているが、機構上の制約を思えば、良く出来ている。
Kar98/03


Kar98kのセフティはボルト後方にある。
下の写真の状態でオン、180度回転させてオフとなる。
セフティオン時には、ボルトも固定され、シンプルながら安全にも気を配っている。
戦後Kar98kをスポーツ,狩猟用として改造して使用することが流行ったが、信頼性だけでなく、安全性もその評価に含まれていると思う。
Kar98/06


[ブナ材]
ストックは今まで取り上げたAK47,M700LTRと同じくブナ材ではないかと思う。
着色は少し薄く、紅色がかっている。また、合板にはなっていないが、木製ストックの質感は充分である。
ブナ=ビーチ(Beech)は、曲げ,積層細工に最適の材料とされ、この特性を見出し、製法を発明したドイツの椅子作り職人、トーネットは代表作No14などで世界を代表する家具メーカー、トーネット社を興している。
樫などは同じブナ科でももっとワイルドな木目で、堅く農具の柄などに使われるが、ブナは斑も控えめで木目細かく、柔軟性に優れている。
但し反り易く、そこで積層構造でその得失を上手く相殺させて成功したようだ。
ブナは腐りやすい木でもあるのだが、これは近年、保護,防腐剤の進歩により抑えられているようだ。ゴムの木なども、腐らない対策(防腐剤)が出来てようやく実用になった材種である。
ストックは本来、ウォールナット(くるみ)材なのだが、実物と違って強力な反動に耐える強度も、反動を吸収する必要も無いので、加工しやすく入手しやすいブナになったのではないだろうか。
また実物でも高級品は美しい複雑な杢のものを選んで使ったりするが、それでも黒檀などの木材は使わず、ウォールナットで作られているようだ。これは実用面から、堅過ぎてもいけないということらしい。
このモデルも10年以上放ってある割に状態は変わらず、以前取り上げたAK47も表面の退色はあるが、傷みや反りはない。
この様子だと、亜鉛や合成樹脂の方が、傷みが激しそうだ。

亜鉛合金は不純物が多い場合、時間が経つと自然崩壊するらしく、輸入品などでこれが見られる(早いと数年で崩壊する)ことがある。国産では余り聞かないが。
コクサイなどは、以前亜鉛部品にメッキをかけて、更に上から黒色半艶塗装で着色するなど、非常に手間をかけた加工を施していた。
合成樹脂、例えばABSでも応力のかかる部分がひび割れ、更にスチロール樹脂のグリップパネルなどはある日気が付いたら粉々になっていたりする。

木材の中でも比較的入手しやすかったブナは、(世界遺産、白神山地の原生林のように貴重なところでなくとも)日本国内で採れなくなってきているのか、価格も上がり、輸入ものが多くなっているように感じる。
くしくも最近の輸入小物に使われているブナ材は、メイド・イン・ジャーマニーのものをよく見かける。
ドイツではブナ林の再生などが進み、資源が枯渇しないように配慮して生産できているのだろうか。北米のメイプルなどはこのサイクルができているように聞くのだが。

現在、木材より合成樹脂系の素材がストックでも幅を利かせているが、これも重量という点では木材に敵わない。
破壊する応力度自体や寸法精度の維持の点では劣るが、木材は重量比強度という点では結構優秀な構造材だ。加えて、インジェクション成形などのキャストでなければ、加工しやすさという点でも優れている。
何だかんだ木材を擁護するようなことを言ってきたが、実は見飽きることの無い、美しいその杢目に惹かれるゆえこんな事まで書いているのかも知れない。

それでは、また。
Kar98/02

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まとめ

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